世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

・韓国/ 喫煙率1位はロシア、たばこの値段最安

喫煙率1位はロシア、たばこの値段最安
【朝鮮日報】
http://www.chosunonline.com/news/20101023000032
高価格のオーストラリア・カナダは喫煙率低い
 韓国政府はたばこ価格の引き上げを検討しているが、各国の喫煙率やたばこ価格を比較調査した結果、喫煙率が高い国ほどたばこの値段が安いことが分かった。これは、「たばこ価格の引き上げは喫煙率を下げる最大の決め手」という医療界やその周辺の主張と一致する結果だ。韓国は成人男性の喫煙率が42%と高いが、一番よく売れるたばこの値段は2500ウォン(約180円)と比較的安い。このため、「喫煙による医療費の負担や社会・経済的な被害を減らすためには、たばこを値上げする一方で、喫煙者に対する禁煙支援策を強化すべき」という声が上がっている。

■たばこ価格が安いほど喫煙率が高い
 世界保健機関(WHO)が毎年、各国の喫煙現況を調査・発表する「グローバルたばこレポート2009」によると、代表的な喫煙国はロシアで、男性10人のうち6人(60.4%)が毎日たばこを吸う。ロシアのたばこの平均価格は0.5米ドル(約41円)。国際的に喫煙率が最も高い一方で、たばこの値段は最も低い国だ。
 「愛煙国」は主にアジアに集中している。喫煙率は中国が57%、インドネシアが46.8%だ。中国のたばこ価格は800ウォン(約58円)、インドネシアは1300ウォン(約94円)。日本は韓国に比べ喫煙率がやや低い39.9%が、たばこ1箱は4000ウォン(約290円)と少し高い。
 先進国であるほど喫煙率が低く、値段は高い。世界でたばこが最も高いと言われる地域は米ニューヨーク州で、1箱11ドル(約895円)。これほど高いと、「お金がないからたばこが吸えない」という声も聞こえてきそうだ。たばこ1本当たり650ウォン(約47円)という計算になり、ロシアに比べ22倍も高い。米国の成人男性の喫煙率は22.3%で、たばこの平均価格は5500ウォン(約397円)だ。
 オーストラリアは2012年までに20本入りのたばこを1万3000ウォン(約938円)程度に値上げする方針だ。オーストラリアの喫煙率は18%と低い。カナダの喫煙率も16.4%と非常に低いが、多くの州では、たばこ1箱を1万1000ウォン(約794円)で販売している。

各国がたばこの値上げを推進
 日本は今月から、たばこ価格を40%と大幅に引き上げた。各地方自治体では、街頭や屋外で喫煙を禁止する条例を施行している。「喫煙率1位」のロシアでも15年までに35%の値上げを決め、「喫煙国」という汚名をぬぐうため、公共の場所での禁煙法も制定した。
 「最低喫煙率」を誇るカナダは、店内でたばこを陳列・広告することも完全に禁止した。またオーストラリアでは、たばこのブランドやロゴなどが見えないよう、外箱の包装を均一化する作業が進められている。
 先進国では、たばこの値上げに対する喫煙者の抵抗を、禁煙治療の支援という方法で抑えている。禁煙治療に健康保険を適用したり、禁煙補助剤を無料で支援するなどの取り組みを行っている。
 韓国禁煙運動協議会の徐洪官(ソ・ホングァン)会長(国立がんセンター家庭医学科専門医)は、「政府がこれまで禁煙政策に当てた予算は、たばこの値上げで得た税収のうちわずか3%に過ぎない。特に、低所得層が喫煙から解放されるよう、無料の禁煙支援事業を大々的に行うべきだ」と指摘した。

金哲中(キム・チョルジュン)医学専門記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
  


2010年10月29日 Posted by tonton at 19:38Comments(0)韓国

◎【社説】受動喫煙/職場の防止に対策強化を

受動喫煙/職場の防止に対策強化を
【世界日報】
http://www.worldtimes.co.jp/syasetu/sh101024.htm
 他人のたばこの煙を吸い込んでしまう受動喫煙が原因の肺がんや心筋梗塞による年間死亡者は約6800人に上るという。厚生労働省の研究班による推計だが、驚くべき数字である。

健康被害大きい「副流煙」
 火の付いたたばこの先から出る「副流煙」は、喫煙者が吸う「主流煙」よりもニコチンなどの有害物質が多く含まれ、健康被害が大きい。研究班の推計は、受動喫煙の有害性が予想を超えて深刻であることを明らかにする一方、わが国の対策の遅れに対する警鐘とも言える。
 政府は早急に法改正を行って、不特定多数の人が出入りする施設の完全禁煙か、または完全分煙を義務化すべきだろう。喫煙者は、人前で紫煙をくゆらす行為が自分だけでなく他人の健康に悪影響を及ぼしていることを自覚してほしい。
 特に法的な対応が必要なのは職場における対策だ。研究班の推計のうち、職場の受動喫煙が原因とみられるのは約3600人で、半数以上を占めた。しかも、受動喫煙との因果関係が明確な肺がんと心筋梗塞に限った数値で、他の疾病を含めた犠牲者はさらに多い。
 最近、発病者が増えていることで、政府に対策強化を求める政治家が増えている子宮頸がんでも年間の死者は3500人である。受動喫煙による疾病に対する関心の薄さを、政府は改めるべきだ。
 わが国では官公庁の対策が進む一方、職場での対応が遅れ、喫煙か分煙の対策を取っている事業所は5割にも満たない。受動喫煙の有害性やたばこを吸わない従業員の苦痛に対する理解の浅さとともに、経済的な負担の重さも一因だろう。
 喫煙者も抱える事業主が、職場を全面禁煙にするのは難しい。現実的には完全分煙にすることだが、それには喫煙専用室を設けて換気設備を取り付けるなど、かなりの費用が必要だ。経済的に余裕のない中小企業には、政府の支援を考えてもいいのではないか。長期的には医療費の削減が見込めるのだから、国の財政も利するはずだ。
 受動喫煙を強いられる従業員の存在を軽視してはならない。多数の生命が奪われていることを、政府も企業も深刻に受け止めるべきだろう。
 今年夏の調査では、日本人の喫煙率は23・9%で、15年連続で減少を続けている(日本たばこ産業調べ)。健康志向の高まりや喫煙の有害性が周知されるようになったことが喫煙者を減らしている。今年10月1日、増税によるたばこの値上げがあったが、それを見越して禁煙した人も少なくなかったようだ。
 だが、男性の喫煙率36・6%はまだ高い。社会の禁煙化が進む先進国では20%前後が多いのだ。受動喫煙対策の根本は、禁煙環境の整備など、脱喫煙社会を推進することだ。

禁煙希望者の手助けを
 あるたばこ会社の調査によると、たばこの値上げによって、喫煙者の6割近くが禁煙の意思を示したというが、実際に禁煙できる人はそう多くはない。官公庁、職場、飲食店など、社会の中で自由に喫煙できる場所を少なくすることは、禁煙希望者を手助けすることにもなる。
  


2010年10月29日 Posted by tonton at 19:34Comments(0)●コラム・投稿・社説

・喫煙が職場の人間関係に“影響する”が過半数

タバコが出世を左右? 喫煙が職場の人間関係に“影響する”が過半数
【Yahoo!ニュース】オリコン
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101022-00000026-oric-ent
 タバコを吸う、吸わないが職場の人間関係に果たして左右するのだろうか? 転職サービス「DODA(デューダ)」を展開するインテリジェンスが19日、 25~34歳までのビジネスパーソン男女1,000人を対象に「タバコは、職場の人間関係・出世に影響すると思いますか?」などタバコに関する意識調査を発表した。その結果、【人間関係・出世どちらにも影響する】と答えた人が17%、【人間関係に影響する】と答えた人は37%。合計54%と過半数の人が、喫煙は職場の人間関係に何らかの影響があると捉えていることが分かった。
 【タバコが職場の人間関係に影響する】と回答した人の捉え方は賛否両論。「喫煙中に社内の人とコミュニケーションがとれるから」という人間関係に“有利”だという意見と、「喫煙者と非喫煙者の間に距離ができるから」という理由で“不利”だとする回答もあり、大きく2つの意見に分かれている。
 喫煙者、非喫煙者別に集計した結果をみると、喫煙者の中で人間関係に【有利】とした人の割合は49%、【不利】とした人の割合は51%でほぼ均等。一方、非喫煙者は人間関係に【有利】とした人の割合が55%、【不利】とした人の割合が45%と、非喫煙者の方が「タバコは職場の人間関係に『有利』に働く」と感じている人が多い。理由としては「タバコ部屋人事があるから」と、会議室を離れ喫煙所で行われる“タバコミュニケーション”に一言物申したいという非喫煙者の想いが浮き彫りになった。
 一方、【出世に影響する】と答えた人はわずか3%に留まっている。欧米諸国では、会社の幹部クラスの人たちが大勢の見ている前でタバコを吸う姿を見せることは滅多になく、「喫煙者は出世できない」という話もあるが、日本においてはあまり影響しないと考えている人が多いようだ。
 厚生労働省の国民健康栄養調査によると、日本人男性の喫煙率は、平成元年の55.3%に比べ、平成20年は36.8%まで低下。今後もさらに喫煙率が低下していくなら、社内では喫煙者同士の結束めいた友好関係はさらに深まり、その一方で非喫煙者と喫煙者の距離はますます開いていくことになりそうだ。

【調査概要】
調査時期:2010年09月16日~09月17日
調査対象:1,000件(25~34歳のホワイトカラー系職種で正規雇用の男女)
調査地域:関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)関西(滋賀・兵庫・京都・
大阪・奈良・和歌山)東海(愛知・三重・岐阜・静岡)
調査手法:インターネット調査
調査機関:転職サービス「DODA(デューダ)」調べ

  


2010年10月29日 Posted by tonton at 19:29Comments(0)●データ・知識1

・値上げの影響で禁煙した喫煙者15.8%

値上げの影響で禁煙した喫煙者15.8%
【Searchina】
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=1022&f=column_1022_005.shtml
  iMiリサーチバンクは2010年10月20日、たばこ値上げと喫煙・禁煙に関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうち、1年以内にたばこを吸っていた経験がある人においては、今回の値上げが影響して禁煙した人は15.8%に達することが分かった。過去1年間に禁煙した人のうち、64.3%はたばこ値上げが影響していると回答している(【発表リリース】)。
  今調査は2010年10月7日から14日にかけて、20歳以上の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2915人。男女比・年齢階層比は非公開。
  【今回の値上げでは禁煙しない、でも…今後どうしたら禁煙する?】
にもあるように、2009年末に閣議決定された税制改正大綱により、2010年10月1日からタバコ1本につき税金の3.5円引き上げが決定された。これら合わせてたばこ価格も大幅な値上げが行われ、【2010年9月のたばこ販売本数は昨年同月の88%増し・大幅値上げ前の駆け込み需要】で解説しているように2010年9月のたばこ販売本数は、大きな駆け込み需要が確認されている。
  今回調査母体に対して、喫煙・禁煙状態を聞いたところ、たばこを吸わない人は56.6%、一年以上前に禁煙している人は17.8%という結果が出た。残りの25.6%が少なくともこの1年間に喫煙している・たことになり、JTの最新データ【女性は微増喫煙率23.9%】の24.9%~23.9%とほぼ一致する。
  さて、今回のたばこ値上げと直接関係しうる25.6%のうち、この1年内に禁煙した人は合わせて6.3%。その6.3%の中では64.3%の人が「たばこ値上げが禁煙に影響した」と答えている。つまり全体に占める比率は6.3×64.3=4.05%。調査母体全体のうち4.05%の人が「たばこ値上げが禁煙に影響した」と答えている。
  これを「過去1年間に喫煙した経験がある人」25.6%に対する比率で計算すると、4.05÷25.6=15.8%となり、(ややぶれがあるが)冒頭にもある通り「この1年に喫煙経験がある人のうち、15.8%たばこ値上げが影響して禁煙した」という結果になる。
  元々値上げ以降も喫煙している人が多いのが最大要因だが、意外に今回のたばこ値上げは喫煙者に禁煙を決断させるパワーは弱かったようである。現在禁煙をしている人が今後再び喫煙してしまう可能性を考慮すると、実質的には1割前後になるのではないだろうか。
(情報提供:Garbagenews.com)
  


2010年10月29日 Posted by tonton at 19:25Comments(0)●データ・知識1

・タクシー全車両禁煙 来月から鳥取も

タクシー全車両禁煙 来月から鳥取も
【Yahoo!ニュース】毎日新聞 10月22日(金)17時32分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101022-00000007-san-l31
 鳥取県ハイヤータクシー協会は、11月1日から協会加盟社が一般営業で運行しているタクシーの全車両を禁煙とすることを決めた。全面禁煙は、中国地方では島根、広島、岡山の3県ですでに実施されており、山口県でも11月からの導入が決まっている。
 同協会によると、車内禁煙となるのは、加盟30社の保有する696両のうち、企業の専属契約などを除く全車両。加盟していない3社も足並みをそろえるとしているという。
 乗客や乗務員、各団体などから全面禁煙を求める声が高まったため、実施を決めたとしている。


タクシー全面禁煙:専属契約一部除き、来月1日から実施 /鳥取
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101022-00000274-mailo-l31
 県ハイヤータクシー協会は、11月1日から県内タクシーの全面禁煙に踏み切る。県医師会や女性客らの声に後押しされて決めた。全国的には遅く、都道府県で全面禁煙は40番台という。
 協会所属のタクシー会社は30社で約700台。所属していない3社でも実施され、県内のほぼすべての約770台が禁煙になる。企業などとの専属契約している一部の車両を除いてすべて禁煙となる。
 協会は08年4月に全車両で禁煙を乗客に呼び掛ける運動を始めたが、あくまで「お願い」だった。その後も女性客らから「煙のにおいが臭い」などと苦情が上がっていたという。乗務員を受動喫煙の被害から防ぐためにも全面禁煙することにした。【宇多川はるか】
  
タグ :鳥取県


2010年10月29日 Posted by tonton at 19:22Comments(0)●交通機関/タクシー

・群馬JR在来線ホーム喫煙野放し 関東では群馬のみ

群馬・JR在来線ホームの上ではプカプカ 関東で本県のみ野放し状態
【Yahoo!ニュース】産経新聞 10月21日(木)7時56分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101021-00000071-san-l10
 ■「全面禁煙」JR“素通り”  
 県内のJR東日本の在来線ホームで喫煙の全面禁止エリアが1カ所もないことが20日、分かった。ホーム上では、「喫煙コーナー」などと記された看板の下に灰皿が設けられ吸い放題で、JR側は「分煙」と主張している。だが、たばこの煙を外に出さない喫煙室はなく“青空喫煙”のため、ホーム上で紫煙が漂い利用客に迷惑が及んでいる。本県を除く関東1都5県ではすでにJR在来線の全面禁煙ホームが多数存在しており、本県だけが“区別”される状態が続いている。
 JR東日本高崎支社によると、前橋駅など県下在来線の全50駅で、喫煙室を設けていないにもかかわらず、ホーム上での喫煙を許可している。
 ただ、同社は昨年10月から首都圏在来線ホームの全面禁煙実施エリアを拡大。現在までに東京、神奈川、千葉、埼玉ではほとんどのホームで実施しているほか、栃木(小金井駅以西)、茨城(土浦駅以西)でも全面禁煙化が進んでいる。
 また、本県内に路線を持つJR以外の鉄道4社では、上毛電鉄(本社・前橋市)と東武鉄道(本社・東京)がすでに全面禁煙に踏み切っている。残りの2社も一部のホームで全面禁煙を実施している。
 JR東日本高崎支社は、県内の在来線に全面禁煙ホームが存在しない理由について、「都市部と異なり、列車の本数が少ないため、待ち時間に喫煙したい利用者が多いと判断した」としている。
 さらに、禁煙エリアの設置については、「利用客の声や社会動向を踏まえ、引き続き検討を進めていく」(同支社)と述べるに止め、実施時期は明言しなかった。
 同支社がホーム上の喫煙について一貫した対応を取らないのは、新幹線ホームで排煙設備のある喫煙室の設置が社内規定で決められているものの、「在来線の分煙方法については明確な規定がない」(同支社)からだ。
 県内で最も多くの利用客が集まるJR高崎駅では、新幹線のホーム上に喫煙室がある一方、在来線のホームではたばこの煙が漂っている。
 こうした現状を受け、高崎市では「分煙ではなく、JRの駅はすべて禁煙にしてもらった方が分かりやすい」(都市施設課)とJRの対応を疑問視している。

【写真】県内全てのJR在来線ホームには喫煙コーナーが設置され、受動喫煙の被害が後を絶たない=JR前橋駅構内(写真:産経新聞)

  
タグ :群馬県


2010年10月29日 Posted by tonton at 19:19Comments(0)JR・私鉄

・禁煙外来、薬が不足 たばこ値上げ、受診者急増/石川

薬が不足「開店休業」 富山県内、新設の禁煙外来
【富山新聞】
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/TH20101022411.htm
 今月から禁煙外来を新設した富山県内の医療機関が、患者に処方する補助薬が品薄になった影響で「開店休業」を余儀なくされている。たばこの大幅値上げを機に禁煙治療希望者が急増したため、補助薬の供給が追いつかず、新設の禁煙外来に補助薬が回ってこない状況が続いており、禁煙希望者にとっては、せっかくの一大決心に水を差された形だ。
 品薄になっているのは、製薬大手ファイザー社の飲み薬「チャンピックス錠」と、ノバルティス社の張り薬「ニコチネル」。
 ファイザー社によると、チャンピックス錠は8月まで毎月約7万人の患者に供給していた。しかし、たばこの値上げを控えた9月に需要が約17万人分に急増、10月も既に約8万人分に上り、全国的に在庫不足に陥った。正常化には来年1月までかかる見通しという。
 このため、同社は既に禁煙治療を行っている継続患者への供給を優先することにし、今月中旬、医療機関におわび文を発送するとともに、新規患者の受け付けを延期するよう要請した。
 県内では、今月から5つの医療機関が新たに禁煙外来を開設したが、補助薬の供給が後回しになっている。済生会富山病院は、専門医と看護師をはじめ、治療に必要な検査機器も導入して受け入れ態勢を整えたが、補助薬を用意できずに患者の受け付けを断念した。
 富山協立病院も内科医2人を配置して禁煙外来を新設したが、治療に必要な分量を確保できず、診察を始められない状況にある。同病院は、5件ほどあった予約や問い合わせに対して事情を説明し、補助薬の供給が正常になるまで待ってもらっている。
 4年前から禁煙外来を開設している県立中央病院でも在庫が不足し、12日から新規患者の受け付けを取りやめた。県内では現在、約120の医療機関が禁煙外来を設けているが、同様に補助薬の不足が起きている。
 済生会富山病院で禁煙外来を担当する井内和幸副院長は「患者が禁煙を決意したタイミングで治療してあげたいが、治療には3カ月以上の薬の服用が必要になる。非常に残念だが、十分な薬がなければ治療を始められない」と話している。

【写真】禁煙外来の治療延期を知らせる張り紙=富山市内の病院


禁煙外来、薬が不足 たばこ値上げ、受診者急増/石川
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/H20101023102.htm
 今月からたばこが大幅に値上げされたことに伴い、県内の禁煙外来を受診する患者が急増し、禁煙補助薬が不足する事態となっている。新規に訪れた患者に薬が処方できず、治療開始が1カ月以上も先延ばしとなるケースもあり、医師は「たばこをやめようとする愛煙家の決心に水を差す形となり、残念だ」と困惑している。
 品薄になっているのは、製薬大手ファイザー社の経口禁煙補助薬「チャンピックス錠」。同社では既に禁煙治療を始めている患者への供給を優先することにし、今月中旬、医療機関に新規患者への処方を見合わせるよう要請した。
 県内でいち早く禁煙外来を開設した金沢市の岩城内科医院では、毎月6、7人だった新規の禁煙治療希望者が9月に入って約4倍の約30人に急増。しかし、新規患者には補助薬が処方できないため、現在は1~2カ月程度、治療開始を待ってもらっているという。
 週1度の禁煙外来を開設している同市の県立中央病院でも、新規患者の受診は1カ月待ち。西耕一診療部長は「再診の患者向けの薬の確保が精いっぱい」と頭を悩ませる。同市の北國クリニックでも禁煙希望の患者が9月以降増え、今後、新規患者の受け入れを断念しなければならない可能性もあるという。
 ファイザー社によると、「チャンピックス錠」は、8月までは毎月7万人分を供給してきたが、値上げ直前の9月に約17万人分を出荷。10月は6日時点で既に約8万人分を供給し、在庫不足に陥った。遅くとも来年1月から新規患者にも対応できる供給態勢を整えるとしているが、岩城内科医院の岩城紀男院長は「チャンピックス錠は禁煙成功率が80~90%とニコチンパッチに比べて高い。早く正常化してほしい」と話した。

【写真】禁煙補助薬が不足し、治療開始が難しいことを伝える張り紙=金沢市の県立中央病院

  


2010年10月29日 Posted by tonton at 19:15Comments(0)禁煙

・路上喫煙など「過料」は見送り/岡山

路上喫煙など「過料」は見送り/岡山
【山陽新聞】
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2010102212543063/
 岡山市の高谷茂男市長は22日、市中心部の路上喫煙とごみのポイ捨てを禁止する区域が、違反者減少により目標を達成しているとして、過料を科す「特別区域」への移行を当面見送る考えを示した。
 定例会見で明らかにした。市は今春、9月末までにマナーが一定以上改善しなければ、過料徴収の方針を打ち出していたが、高谷市長は「ポイ捨て数、路上喫煙者数とも目標をほぼ達成する程度まで改善が見られた。啓発を続けながら推移を見守りたい」とした。
 市の目標はJR岡山駅、表町周辺の路上喫煙制限区域(0・59平方キロ)で通行人1千人当たり喫煙者5人以下、「美化推進重点区域」(1・08平方キロ)ではポイ捨て(6カ所の平均)が100個以下。
3月以降、路上喫煙は4・4?3・2人と目標をクリア。ポイ捨ても9月は101個でほぼ目標に達した。
 また、湯崎英彦・広島県知事らが取得の意向を表明し、注目されている首長の育休について「(自分は)私的時間は非常に少ない。覚悟の上で市民のため頑張ろうと思い当選させてもらった」とし、「(首長は)そういう思いで行政をやる人でないとだめではないか」と述べた。
 高谷市長は、同市の総務企画課課長代理(56)が税金を着服した業務上横領容疑で21日逮捕されたのを受け、陳謝した上で「あらゆる角度から再発防止を図る」と決意を示した。
  


2010年10月29日 Posted by tonton at 19:12Comments(0)路上喫煙規制

・歩きたばこ禁止 高知駅周辺、追手筋など

歩きたばこ:高知駅周辺など3カ所禁止 12月市議会に提案 /高知
【毎日新聞】
http://mainichi.jp/area/kochi/news/20101021ddlk39040658000c.html
 高知市環境政策課は20日、来年2月に施行される市中心地での「歩きたばこの防止に関する条例」で、JR高知駅周辺の北側バスターミナルや南側広場の県市有地▽追手筋沿い一帯▽中心商店街のアーケード部分の3カ所を禁止区域に指定する案をまとめた。12月定例市議会に提案する。
 条例は6月定例市議会で賛成多数で可決されたが、具体的な禁止区域は示されていなかった。条例では吸い殻入れが置かれている場所や携帯用吸い殻入れを持っている場合を除き、歩きながらや立ち止まってたばこを吸うことを禁止。違反者には市が指導・勧告できるが、罰則は設けていない。
 この日は市民から意見を聞く審議会があり、「もっと区域を広げてほしい」「(喫煙者が)公園などで1カ所に集まって吸われても困る」などといった意見が出た。
 同課の池内章課長は「罰則規定があるわけではないため、条例に対する市民一人一人の理解が必要」と話した。【黄在龍】


歩きたばこ禁止 高知駅周辺、追手筋など
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kochi/news/20101020-OYT8T01034.htm
 高知市は20日、公共の場で歩きたばこを禁止する条例について、禁止区域をJR高知駅周辺、追手筋、中心商店街の3区で指定する方針を、市廃棄物処理運営審議会で明らかにした。来年4月からの適用を目指す。
 市民に迷惑を及ぼす機会が多く、観光客でも分かりやすいなどの条件で区域を検討。市の玄関となる駅、日曜市などでにぎわう追手筋や商店街の指定が有力となった。
 条例は6月議会で可決。罰則はないが、禁止区域では、歩きたばこや灰皿を用意しない喫煙などを禁止し、違反者には指導や勧告ができる。この日の審議会では、禁止区域などを盛り込んだ規則を来年2月に公布し、周知を図った上で、4月から指導員が街を見回ると市側が説明した。今年12月の補正予算案には、禁止区域を知らせる看板などの費用を盛り込む。委員からは、区域をさらに拡大してもいいとの意見が出た。
 市環境政策課は「禁止区域に限らず、歩きたばこは周りの人に迷惑をかける。協力してほしい」と呼びかけている。
(2010年10月21日 読売新聞)  


2010年10月29日 Posted by tonton at 19:10Comments(0)路上喫煙規制

・【あなたの処方せん】依存克服、環境改善も大切

あなたの処方せん:/13 新・禁煙事情/4 依存克服、環境改善も大切
【毎日新聞】
http://mainichi.jp/life/health/news/20101021ddm013100031000c.html
 喫煙は「たばこ依存症」という病気だ。WHO(世界保健機関)の最新の国際疾病分類(ICD)でもコカインや大麻などによる精神障害と同じ分類に入る。英医学誌「ランセット」に掲載された論文によると、たばこの依存度は、麻薬のヘロイン、コカインに次いで3番目に高い。
 たばこがやめられない仕組みも分かってきた。たばこを吸うとニコチンが体内に入る。脳に到達すると、神経伝達物質のドーパミンを放出して快感を得る。ニコチンが切れると、再び快感を求めてたばこを吸いたくなる衝動が生じ、悪循環を繰り返すことになる。
 最近の研究で、ニコチンと結合してドーパミンを放出させるレセプター(受容体)の働きが明らかになった。たばこを吸うと活性化された受容体の数が増える。その結果、大量のドーパミンが放出されるようになる。一時的にたばこを控えても受容体はニコチンと合しやすい状態を保つため、たばこをやめにくくなるのだという。
 禁煙が困難な要因として、東京医科大の平山陽示准教授(総合診療科)は「身体的依存のほか心理的依存(習慣)もある」と指摘する。喫煙者は食後やイライラした時にたばこを吸うことで快感を得ることを習慣化させている。
 依存を克服するにはどうしたらいいのか。自身も2度目の挑戦禁煙に成功した平山さんによると、食後などに吸いたくなったら、▽水やお茶を飲む▽干し昆布やガムをかむ▽深呼吸するなど他のものに置き換えることで、吸いたい気持ちを次第に受け流せるようになるという。平山さんは「喫煙具を全部処分したり、たばこを吸いたくなるような場所を避けて環境改善を図ることも大切だ」と話す。

  


2010年10月29日 Posted by tonton at 19:07Comments(0)●データ・知識1

・岐阜競輪場 喫煙室あるのに分煙にならず

岐阜競輪場 喫煙室あるのに分煙にならず
【asahi.com】
http://mytown.asahi.com/gifu/news.php?k_id=22000001010220004
 岐阜市の岐阜競輪場で、分煙のために約160万円かけて設けた喫煙室から、たばこの煙が空調機を通じて観覧席などの禁煙フロアに吹き出していることがわかった。利用者から「分煙になっていない」との苦情があり、同市競輪事業課の担当者は「事実なら改善したい」と話している。(広島敦史)
 同市によると、この喫煙室は、正面スタンド3階の特別観覧席(736席)に8月に設置された。健康増進法に基づく受動喫煙防止の一環で、「健康被害を心配する来場者からの要望が多かったから」だという。3階の東西2カ所に仕切りを設け、その中に灰皿を置いた。
 西側は換気扇と窓から煙が排出されるが、東側の喫煙室は壁の一面が通気口。ここから吸い込まれた空気は4階の空調機で温度が調整され、3階天井にある数十カ所の吹き出し口から吹き出す構造になっている。
 このため、たばこの煙は、約10平方メートルの喫煙室から1千平方メートル以上ある3階全体の客席や車券売り場前の通路にばらまかれており、利用者の1人は「分煙になっていない」と憤っている。朝日新聞が入手した空調図面を見た専門家は「こんな場所に喫煙室を設置すること自体がおかしい」と指摘した。
 しかし、競輪事業課の担当者は「通気口の吸った煙が室内に出ることはない。客からの苦情などもなかった」と反論している。ただ、「事実なら工事しないといけない」とも話し、調査する方針だ。
 専門家や関係者によると、空調機は内気と外気を入れ替えることもできるが、外との気温差が大きい夏や冬は行わず、春と秋に一時的に入れ替えるのが通常だという。また、岐阜競輪場の空調機にはフィルターが付いているが、ほこりなどを集めるためで煙をろかする機能はないという。
 岐阜競輪場をめぐっては、岐阜市が架空の修繕工事15件をでっち上げて計約490万円を捻出(ねん・しゅつ)するなどずさんな経理が問題になっている。今回の喫煙室も分煙の機能を果たしていなければ、設置にかかった費用がムダとなり、改善する場合はさらに余計な支出が増える可能性もある。

【写真】問題となっている喫煙室は、壁一面が吸い込み口になっている=岐阜市の岐阜競輪場  
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2010年10月29日 Posted by tonton at 19:03Comments(0)その他(寺院など)

・韓国/ たばこ価格、年内に1000ウォン引き上げか

たばこ価格、年内に1000ウォン引き上げか
【朝鮮日報】
http://www.chosunonline.com/news/20101020000055
 保健福祉部が、たばこ価格を年内に1000ウォン(約72円)引き上げる案を検討していることが分かった。
 上昇傾向にある喫煙率を減らすというのが名分だが、与党ハンナラ党はこれに否定的なため、引き上げが実現するかどうかは不透明だ。
 ハンナラ党の幹部議員によると、保健福祉部の陳寿姫(チン・スヒ)長官は、たばこ1箱に付加される国民健康増進負担金を現行の354ウォン(約26円)から1354ウォン(約98円)に引き上げるプランを策定し、ハンナラ党第5政調委員長の申相珍(シン・サンジン)議員に提出したという たばこ価格には、保健福祉部が管掌する健康増進負担金や、行政安全部と企画財政部が管掌する地方税、地方教育税など、1箱当たり1549ウォン(約112円)が含まれている。保健福祉部はこのうち国民健康増進法を改正し、健康増進負担金を引き上げようとしているわけだ。
 1箱2500ウォン(約181円)だったたばこ価格は2005年に500ウォン(約36円)引き上げらた後、5年間凍結されていた。
 陳長官はこれまで国会で、「たばこは酒とは違い、本人はもちろん、周囲の人の健康まで害するため、価格引き上げは庶民への負担ではなく、むしろ庶民への健康を改善する効果がある」と主張した。
 しかし、法改正のカギを握るハンナラ党の関係者は、「たばこ価格引き上げは庶民の反発を招く。党内の政策委員会などでは、年内のたばこ価格引き上げに反対している」と述べた。
 保健福祉部は06年にもたばこ価格の引き上げを検討したが、ハンナラ党と世論の反対によって断念せざるを得なかった。李明博(イ・ミョンバク)政権初期にも引き上げが検討されたが、「金持ち減税」「市民増税」の論争を憂慮し、断念された。
 韓国の成人男性の喫煙率は、05年のたばこ価格引き上げ後、下落を続け、(05年52.3%→06年44.1%→07年42.0%→08年7年40.9%)と、最低点を記録した後、再び増加し、今年下半期には42.3%まで上昇した。
 疾病管理本部も数日前の報告書で、「物価水準などを考えると、たばこの適正価格は6000ウォン(約435円)以上とみられる」との見方を示した。
李仁烈(イ・インヨル)記者

金慶和(キム・ギョンファ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版  


2010年10月22日 Posted by tonton at 19:15Comments(0)韓国

◎たばこ税引き上げ 来年度租税措置の重点項目に

たばこ税引き上げ 来年度租税措置の重点項目に
【yahoo!ニュース】サーチナ 10月20日(水)18時34分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101020-00000086-scn-bus_all
 民主党の平成23年度税制改正、租税特別措置などに関する部門別重点要望のうち、政治主導での「ベスト3」絞り込みの結果、厚生労働部門では(1)社会保険診療報酬に対する非課税、自由診療収入などに対する軽減税率など医療機関の事業税の特例措置の存続や(2)喫煙・受動喫煙の抑制と健康づくりの推進の観点から、たばこ税の引き上げ(3)譲渡所得に対する特別控除特例範囲の障害者通所サービスやグループホームへの適用範囲の拡充があげられた。
 特に、たばこについては、22年度にたばこ税の大幅引き上げが行われたばかりだが、さらに、たばこの消費抑制とたばこが健康に与える悪影響を減らす必要であるとして、改めて、たばこ税の引き上げを重点要望事項にとりあげた。税の引き上げが消費抑制に最も効果的であり、効果が期待できるとみている。(編集担当:福角忠夫)
  


2010年10月22日 Posted by tonton at 19:13Comments(0)タバコ税

◎【あなたの処方せん:新禁煙事情1~3】

あなたの処方せん:/10 新・禁煙事情/1 喫煙者、なお男性の4割
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/life/health/syohosen/news/20101018ddm013100051000c.html
 今月1日から増税によって大幅に値段が引き上げられたたばこ。これを機に禁煙を決断した人も多いだろう。だが厚生労働省の調査によれば、喫煙者は減っているものの、全体ではいまだ2割を超えている。男性は4割近くに上る。
 たばこ政策が専門の望月友美子・国立がん研究センター研究所プロジェクトリーダーは「たばこは全身病を引き起こすが、危険性の周知と本格的な規制がまだ徹底されていない」と話す。
 たばこの煙には、化学物質が分かっているだけで約4700種類も含まれる。そのうち発がん物質は69種類。ほかに有害性が明らかな物質も200~300種類見つかっている。こうした化学物質は肺で吸収された後、血液の流れに乗って全身を駆けめぐるため、体中にさまざまな病気をもたらす。
 たばこが原因の病気のうち、代表的なのはがんだ。がん全体の約3割はたばこに起因することが実証されている。なかでも肺がんは喫煙によって確実に危険性が高くなる疾患の一つ。国立がん研究センターによると、喫煙者は非喫煙者に比べ肺がんの危険性が男性で4・8倍、女性で3・9倍。欧米では、男性喫煙者は非喫煙者に比べて少なくとも10倍以上高いとされる。日本人男性の場合、肺がんによる死亡の約7割は、たばこが原因だ。また、ぼうこうなど尿路系のがんも危険性が高く、男性5・4倍、女性は1・9倍に。心臓など循環器もたばこの影響を受ける。たばこの煙に含まれる一酸化炭素が血中に取り込まれ、血管の内皮細胞を傷つけ、動脈硬化を進めるからだ。
 望月さんは「早い時期から吸い始め、本数をたくさん吸えば吸うほど危険性は高まる。禁煙すれば、喫煙がもたらすほとんどの疾患の危険性を確実に減らすことができる」と指摘する。(河内敏康が担当します)=つづく

毎日新聞 2010年10月18日 東京朝刊


あなたの処方せん:/11 新・禁煙事情/2 職場での対策、求める声強く
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/life/health/news/20101019ddm013100015000c.html
 他人が吐いたたばこの煙や、火の付いたたばこの先端から出る煙(副流煙)を吸う「受動喫煙」が原因の健康被害が問題になっている。たばこによる病気は煙が原因のため、本人のものでも他人のものでも本質的には変わらないからだ。特に副流煙は、タールやニコチン、一酸化炭素など有害物質を、直接吸い込む主流煙に比べて数倍から数十倍以上も多く含む。
 受動喫煙は、肺がんや冠動脈疾患の危険性を確実に増やす。国際がん研究機関(IARC)もたばことたばこの煙は「人に対して発がん性がある」としている。例えば夫が1日に20本以上たばこを吸うと、妻の肺がん死亡率は約1・9倍に上昇する。脳卒中やぜんそく、乳がんなども因果関係が示唆される。WHO(世界保健機関)によれば、受動喫煙によって世界全体で毎年数十万人の非喫煙者が死亡している。
 厚生労働省研究班が最近、受動喫煙による肺がんや心筋梗塞(こうそく)で、年間約6800人が死亡しているとの推計を発表した。職場での受動喫煙が原因とみられるのは約半数の約3600人もいた。受動喫煙との因果関係が明確な疾患を対象にしただけに、実態はさらに多いとみられる。
 実際、職場での受動喫煙は少なくない。厚労省の労働者健康状況調査(07年)によると、「職場で他人のたばこの煙を吸入することがあるか」との質問に対し、「ほとんど毎日ある」「ときどきある」が合わせて全体の7割近くに上った。職場での喫煙で不快に感じたり、体調が悪くなったりする非喫煙者は約4割。職場でのたばこ対策を求める声も強く、分煙を含めた原則禁煙を求める人は約9割に達している。
 国立がん研究センター研究所の望月友美子・プロジェクトリーダーは「職場での禁煙が進めば、多くの人をたばこの害から守れる」と指摘する。
=つづく

 ■受動喫煙による主な疾患
 <成人>
肺がん、冠動脈疾患、低体重児の出産、鼻への刺激による鼻水・ムズムズ感
 <小児>
中耳炎、肺機能低下、せきなどの呼吸器系症状、気管支炎などの下気道疾患



あなたの処方せん:/12 新・禁煙事情/3 取り組み進める自治体、企業
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/life/today/news/20101020ddm013100221000c.html
 たばこの有害性が明らかになったことで、世界でもたばこ規制が進む。
WHO(世界保健機関)は03年、たばこ規制枠組み条約を採択。年間540万人もの喫煙による死者の削減を目指し、▽値上げ政策による消費の抑制▽公共の場所や屋内職場でのたばこの煙に対する防護策の促進--などを掲げる。
 この流れを受け、日本でも受動喫煙防止の取り組みが進みつつある。厚生労働省は今年2月、健康増進法に基づき、飲食店など不特定多数の人が使う公共施設は原則全面禁煙との通知を出した。神奈川県は受動喫煙防止のための条例を4月に施行。病院や学校などは原則禁煙とし、飲食店やホテルなどは禁煙と分煙が選べるようになった。
 企業でも禁煙化に動いている。大手飲食料品メーカー「ネスレ日本」(神戸市中央区)は6月から、社員が禁煙治療を受ける際、治療費の自己負担分を同社と健康保険組合が負担。すでに19人が治療し、禁煙に成功した人も。参加者からは「思いのほか簡単に禁煙できた」「職場の他の喫煙者に勧めたい」などの声が出ている。スポーツ用品メーカー「ゴールドウイン」(東京都渋谷区)も5月に社内の全面禁煙を始めると発表。禁煙に取り組む社員に治療費の一部を支給する。3年前から分煙にするなど段階的に禁煙化を進めていて、「全面禁煙化はおおむね受け入れられている」(コーポレートコミュニケーション室)と語る。
 たばこ政策が専門の国立がん研究センター研究所の望月友美子・プロジェクトリーダーは「企業の禁煙化への動きをさらに加速させるためにも、職場環境を禁煙化する法整備が必要だ」と話す。=つづく

  


2010年10月22日 Posted by tonton at 19:10Comments(0)●コラム・投稿・社説

・たばこの市民意識調査/愛知

たばこの市民意識調査/愛知
【東日新聞】
http://www.tonichi.net/news.php?mode=view&id=33781&categoryid=1
 今月から値上げされたたばこだが、豊橋市民のうち喫煙者は2割弱で、その半分以上が 「やめたい」 と思っており、年代別にみて、喫煙者は20歳代が最も多く、年代が上がるごとに減っていることなどが、市民意識調査で分かった。また公的施設の禁煙・分煙や投げ捨て防止など、たばこ対策を望む意見が多かった。
 豊橋市民の喫煙状況は、全体で 「吸う人」17%、「吸わない人」 65%、「やめた人」 18%。 吸わない人とやめた人を合わせると83%となり、8割強の人が吸わない。 逆に喫煙者は2割弱。
 年代別にみると、 喫煙者は20歳代23%、30歳代21%、40歳代20%、50歳代18%、60歳代14%、70歳以上10%。 年代が上がるにつれ、 割合が低くなっている。 各年代とも63~70%が 「吸わない」と回答している。
 やめた人は60歳代が最も多く23%で、70歳以上21%、50歳代19%、40歳代17%、30歳代12%、20歳代12%の順。
 喫煙者のうち、「やめたい」 と回答した人は56%で、「やめない」と回答した人は44%。
 年代別にみると、40歳代が「やめない」と回答した人が最も多く59%。 全体と比べ15%も多く、突出している。
 逆に「やめたい」と回答した人が最も多いのは、30歳代の66%。次いで60歳代63%、50歳代57%、70歳以上55%、20歳代53%、40歳代41%の順。
 たばこの害については99%が「肺がん」と回答。 飲食店などの利用についても、78%が 「禁煙・分煙に取り組んでいる施設を利用したい」 と回答。
 市に対するたばこ対策で、 最も多いのが 「公的施設の禁煙・分煙」63%、「投げ捨て防止」62%、「未成年者の予防教育」50%だった。(山崎祐一)

  


2010年10月22日 Posted by tonton at 19:03Comments(0)●データ・知識1

・禁煙外来の挑戦者たち 通院して7割が成功

「禁煙外来」受信増える、成功は7~8割/山口
【宇部日報】
http://ubenippo.co.jp/2010/10/post-1411.html
 十月からのたばこの大幅値上げを機に、禁煙を始めようという人たちが医療機関の「禁煙外来」を受診するケースが増えている。三カ月で五回の通院の標準治療の費用は、保険適用で一万数千円から二万円弱。七、八割の高率で成功するという。「喫煙はニコチン依存症という病気。一人の力でやめられなくても定期的に医師とかかわることでやめられる」と医師は話す。
 山口大医学部付属病院は今春、敷地内を全面禁煙したのに併せ、内科に水曜と木曜の午後、「禁煙外来」を設置。五─八月は毎月一─五人で推移していたが、先月、七人と急増した。
 たばこの増税に伴い一箱で六十─百四十円値上げされた。国産の代表的銘柄の一つは一箱(二十本)三百円が四百十円に。一日二箱吸う人は毎月約二万五千円の出費となり、経済的な理由から禁煙を決意する人が増えたという。
 中村浩士准教授は、このほか喫煙による健康不安や受動喫煙による周囲の被害への理解の広まりを挙げる。喫煙場所が減って吸う場所を探すのが煩わしくなった人もいるという。
 外来では初診に一時間かける。動機付けや周囲の協力が得られるかが重要なため、禁煙理由や家庭、職場環境を聞き出し、個別のカウンセリング計画を立てる。
 さらに「儀式」を行う。禁煙宣言書に自筆で理由や決意を記し、家庭や職場の目に付くところに張ってもらう。また受診時、「最後の一本」をかばんなどに隠し持っている場合が多く、医師の目の前でそれをちぎり、捨ててもらう。
 治療は、体に張るパッチでたばこの代わりにニコチンを取り込み、それを徐々に減らしていくのが主流。内服薬もあり、吐き気の副作用があるが、たばこがまずくなり吸いたくなくなる。
 「医師、看護師、薬剤師がチームで当たる。励ましながら一緒に取り組むので、無理なくやめられる」と中村准教授は話す。
 寿町一丁目の藤野隆・藤野内科院長は、日本禁煙学会認定専門医の資格を持つ。二〇〇六年から禁煙外来を開始し、これまで老若男女の禁煙を支援してきた。
 九月中旬から受診者が増加。結婚や子供の誕生、知人の禁煙成功を機に決意する人が多いという。「一人で悩まずにまず医師に相談を」と呼び掛ける。



通院して7割が成功 禁煙外来の挑戦者たち/大分
【大分合同新聞】
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2010_128746597995.html
 たばこが10月から大幅に値上げされた。これをきっかけに禁煙に挑戦する愛煙家も多いはず。県内の医療機関に先駆けて禁煙外来を開設した別府市の中村病院で、外来を担当する中村洋介副院長(52)に禁煙のポイントなどを聞いた。

 ―禁煙外来とは。
 服薬を12週間続けながら5回の通院でカウンセリングなどを受け、禁煙を目指します。(同病院は)製薬会社ファイザーが開発した禁煙補助薬「チャンピックス錠」に治験段階からかかわり、専門外来は2004年に開設しました。全国的に受診者が殺到して薬の供給が間に合っていないため、現在、当院を含めほとんどの医療機関で初診は受け付けていません。治療にはニコチン依存度などの基準を満たす人を対象に保険適用も認められています。

 ―どんな人が受診していますか。
 初診はこれまで月平均5人ほどでしたが8月には約20人、9月は約40人とたばこの値上げ時期に向け大幅に受診が増えました。40、50代や子育て中の女性も多く、夫婦や友人同士で通う人も増えています。禁煙場所が増えており、老人ホームへの入所を契機に受診を決めた高齢者も。7割近くが禁煙を達成しています。

 ―禁煙のポイントは。
 薬に頼ることが必ずしも有効とは限りません。起きたら深呼吸をする、食後は水を飲むなど、くせになっている喫煙の代替案を見つけましょう。周囲の人に宣言するなどして協力を得ること、喫煙道具を持ち歩かないことも大切です。外来では、医師や看護師に相談しながら「やめられないと格好悪い」と頑張ることが結果につながっているように感じています。わたし自身、禁煙に成功した一人。やはりたばこは健康を害し、味覚なども鈍らせます。やめて太った人はあまり見ません。徐々に吸う本数を減らすよりも、一気に絶った方が効果的なようです。

【写真】中村病院で禁煙外来を担当する中村洋介副院長。「“禁煙仲間”と励まし合うのも効果的。意志を固くして頑張りましょう」  


2010年10月22日 Posted by tonton at 19:00Comments(0)禁煙

・宇都宮で県医師会 受動喫煙防止対策キャンペーン /栃木

受動喫煙防止対策訴える 宇都宮で県医師会/栃木
【下野新聞】
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20101018/398609
 他人のたばこの煙にさらされないよう訴える、県医師会による「受動喫煙防止対策キャンペーン」が17日、宇都宮市今泉町の福田屋ショッピングプラザ宇都宮店で開かれた。
 同医師会によると、受動喫煙の防止を訴えるのは初めて。受動喫煙で喫煙者でなくても肺がんなどになるリスクが指摘されており、太田照男会長は「害は深刻。喫煙者には周囲に影響があることを知ってほしい」と話す。
 この日は、同医師会のメンバーらが買い物客らに啓発グッズなどを手渡したほか、公共施設での完全禁煙を求める署名活動を行った。家族4人で買い物に訪れた宇都宮市富士見町、公務員山田信之さん(36)は「小さな子の近くで喫煙しないなど、マナーを守ってもらいたい」と話す。
 署名は、県医師会のホームページでもできる。同医師会は月内いっぱい署名活動を続け、11月中に集まった署名を携えて知事に要望する方針。   


2010年10月22日 Posted by tonton at 18:54Comments(0)医療関係

・“重金属「中国産たばこ」”は食品・薬品と同様、安全問題だ

“重金属「中国産たばこ」”は食品・薬品と同様、安全問題だ
【yahoo!ニュース】サーチナ 10月15日(金)9時32分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101015-00000008-scn-cn
 2010年10月7日、オーストラリアのシドニーで開催中の第9回「アジア太平洋たばこ対策会議」で、中国製たばこ13銘柄に高い濃度の鉛やヒ素、カドミウムなどの重金属が含まれていることが明らかになった。発表された研究報告書は、これらのたばこから検出した重金属の含量がカナダ産たばこの重金属含量より3倍以上も上回ると指摘した。『東南快報』によると、この13ブランドのたばこは白沙、大前門、都宝、紅双喜、黄金葉、Happiness(吉慶)、紅河、紅金龍、紅梅、紅旗渠、紅塔山、石林、壱枝筆などである。
 この報告書だけでは説得力がないかもしれない。ただある一国の標準との比較だけでは本当の事実を十分に反映したとは言えない。しかし、この報告書の前に、すでに国内外の学者が各国のたばこの重金属含量の比較研究から中国産たばこの重金属含量がかなり高いのを注目していたことが関連の資料からのぞける。
 喫煙は健康に害がある。また、喫煙によって国の衛生・医療支出が増加する。中国は喫煙の抑制に力を入れているが、それは決してたばこの葉の品質とたばこの品質を軽視してもいいということではない。
 たばこの重金属含量の問題は、たばこの生産とたばこの葉の栽培の土壌環境と緊密な関係を持っている。たばこの問題は単なる特定の人たちの特別な問題ではなく、公共衛生の安全問題である。この安全問題は食の安全問題や薬品の安全問題と同様に重要な問題であるのは間違いない。喫煙者の健康を守ることも国民の健康を守ることである。
 中国は開放と国際的な往来の進展によってより多くの海外の研究データを手に入れることができるようになった。このような研究データの対応の際には開放的な思考と理性的な心構えが必要である。今度のたばこに関する報告書は、単なる研究報告書に過ぎないかもしれないが、メッセージとして潜在している問題への注目を喚起している。結局、商品の安全性を確保して国民の健康を守るのは国の基本的な責任である。
 「重金属汚染」という言葉は決して目新しいものではない。我々が日常食べている野菜にも重金属が含まれている。その重金属は土壌に含まれている重金属が原因である。土壌には微量の重金属の成分が含まれている。研究によれば、たばこの葉のカドミウム、ニッケル、鉛などの元素の含量とPH値は反比例の関係になる。つまり、土壌の酸性度が高いほど重金属の含量も高くなる。中国では含硫石炭の燃焼による酸性雨が土壌に大きな影響を及ぼしていると考えられる。
 たばこの加工過程でも重金属汚染の恐れがある。加工過程でエッセンス、香料などの使用や加工機械との接触も重金属汚染の原因になる。その他、加工技術の差異もたばこの重金属含量の差異をもたらす。研究によれば、生産地とブランドによって重金属含量も差異を見せている。たばこの等級からみると、低い等級のたばこの重金属含量は高い等級のたばこの重金属含量より高い。たばこの重金属含量は原産地、環境、品質、乾燥方法に関係があるほか、原材料の調合、生産技術にも関係がある。
 国家煙草専売局科学技術司の副司長である王献生氏は「わが国ではたばこにおける重金属含量標準はまだ決まっていない状態である。この基準は中国だけではなく、海外にも存在しない。カナダの研究者が本国のたばこを参考として、すでに生産停止になっているたばこまで取り上げて言及している。このような立場と視点から作られた報告書は客観性と公正性に欠けていると言えざる得ない」と述べた。
 本事件は国民の利益と緊密にかかわる問題である。公共安全が至上であるという立場と視点から見ると、本事件の発生、結果、状態に対してはいささかの容認も許されない態度を取るべきである。逆に権力利益、特殊利益の立場と視点からみると公共利益のは無力化することになる。
 このたばこの重金属含量の問題から、いわゆる「重要人物の声」や「専門家の声」と、世論との中国における激しい衝突の在り方をつかむことができる。衝突は立場と視点の相違にある。専門家が「磚家」(専門家のもじり)と呼ばれるのは、彼らのレベルからではなく、ひたすら詭弁(きべん)を弄(ろう)しているからである。残念なことは、彼らが加わっているのは弁論ゲームではなく、公共利益の是非を論じる厳粛な話題であるのをいまだに認識していないことである。(編集担当:祝斌)
  


2010年10月21日 Posted by tonton at 19:19Comments(0)●WHO・条約

・記者が完全禁煙へ12週挑戦 専門外来受診

記者が完全禁煙へ12週挑戦 値上げで決断、専門外来受診
【福井新聞】
http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/news0/24226_16.html
 今月、たばこが1箱100円以上値上がりした。これを機に10数年の喫煙歴に終止符を打とうと専門外来を受診。ニコチン依存症と診断され、全12週間の禁煙プログラムを始めた。診察で「たばこをやめる」という誓約書にサインしたが、この記事が自分にとって最大の“誓約書”になりそうだ。(社会部・前田卓記者)
 「あなたはニコチン依存症。一種の薬物依存です」。福井赤十字病院呼吸器科の禁煙専門外来。呼吸器科部長の赤井雅也医師(47)はためらいなく言い切り、こう続けた。「肺がん、喉頭(こうとう)がんをはじめ、胃や大腸の消化器系がん、動脈硬化のリスクも格段に高い」
 1日30~40本程度を吸い、2度の禁煙失敗歴があるヘビースモーカーに対し、20年で300万円近くになる金銭的なデメリットも説いてくれた。
 前夜からの“プチ禁煙”で呼気検査を受けたため、診察前の一酸化炭素濃度は喫煙者以下だった。イライラ感などの禁断症状が出始めたころ、何枚かの問診票が示された。
 「自分が吸うつもりより多く吸ってしまうことがありましたか」「禁煙したり本数を減らしたとき、欲しくてたまらなくなることがありましたか」などの質問が並ぶ依存度判定テスト。「禁煙や本数を減らしたときに次のどれが当てはまりましたか」との問いでは「イライラや神経質、落ち着かない、集中しにくい…」。まさに今の自分だ。
 10のうち9項目に該当し「5項目以上で依存症」の条件を大幅に超えた。もう一つの保険適用条件である「1日の喫煙本数」と「喫煙年数」を掛けた値は「540」。条件の200を上回った。
  ▼  ▼  ▼
 治療の柱となる飲み薬は、快感物質ドーパミンをコントロールする。たばこを吸うと、脳の受容体にニコチンが結合してドーパミンが放出されるが、この薬は受容体に結合して少量のドーパミンを出させ、禁断症状を軽減する。ニコチンと受容体との結合を邪魔し、たばこが「おいしい」と感じにくくする作用もあるという。
 プログラムでは、薬を飲み始めて8日目に完全禁煙を開始する。3日目まで0・5ミリグラム錠を1日1回、4~7日目は1日2回、以降は1ミリグラム錠を2回ずつ服用する。12週で計5回の診察を経て治療完了。ニコチンパッチの治療法もあるが今回は飲み薬を選んだ。
 福井赤十字病院では月・水・金曜の週3回、予約制の専門外来を設けている。たばこ値上げ後は予約希望者が増えているらしい。開設約2年で98人が禁煙に挑戦。その多くがプログラムを完遂したという。
 多くの成功例があるなら大丈夫-。少し安心していると、赤井医師に治療後の注意点について念を押された。「心理的依存は薬だけでは脱せられない。たばこを吸う習慣そのものを変えないと禁煙継続は難しいですよ」
  ▼  ▼  ▼
 初診を終え、2週間分の飲み薬と▽喫煙本数▽体重▽体調・気分-を記録する禁煙手帳を受け取った。看護師は「呼気検査でバレますから正直に毎日メモしてください」。受付や投薬窓口では何度も「お大事に」と声をかけられ“患者”だと痛感した。
 禁煙手帳の「1~2週目」のページには「1週間は喫煙をやめずに薬を飲みますが、自然に吸わなくなった場合、8日目を待たず禁煙に入ってください」と書かれていた。口寂しさとイライラ感が募る中「喫煙をやめずに」との文言を言い訳に、410円出して1箱買い10本吸ってしまった。自力では難しい。
 翌日1錠目を飲み「完全禁煙」へのカウントダウンが始まった。順調なら完了は年明けだが、禁煙中に増えがちな体重の管理や年末年始の飲酒機会も不安ではある。赤井医師の助言は「周りの人に禁煙を宣言し、自らを追い込むのも効果的」。記事にした以上、もう後には引けない…はずだ。
 禁煙外来 飲み薬の非ニコチン製剤やニコチンパッチなどで治療する専門外来。敷地内禁煙などの要件を満たし、認可された医療機関で一定期間の治療に健康保険が使える。禁煙意思がありニコチン依存度の基準を満たす患者に、2006年4月から保険適用が認められた。3割負担だと飲み薬(12週)は総額約1万8千円、ニコチンパッチ(8週)なら約1万2千円。飲み薬は吐き気や頭痛、不眠などの副作用が出る場合もある。飲み薬「チャンピックス錠」を扱う製薬会社は12日、禁煙治療を受ける人が増えた影響で要望に応じた供給ができない状態と発表した。

【写真】禁煙外来で処方された飲み薬2週間分と、日々の記録を書き込む禁煙手帳
  


2010年10月21日 Posted by tonton at 19:15Comments(0)禁煙

・仕事中にタバコ休憩はどこまで許されるか?

仕事中にタバコ休憩はどこまで許されるか?
【yahoo!ニュース】プレジデント 10月15日(金)10時30分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101015-00000001-president-bus_all
■職務専念義務
 飲食店内や路上など、外出先で吸える場所が急速に減り、さらに10月から大幅に値上げされたタバコ。家庭内でも煙たがられ、肩身の狭い思いを強いられている喫煙者も多いのではないだろうか。
 では、職場における従業員の喫煙行為はどれだけ許容され、あるいは制限されるものなのか。
 まず、会社の就業規則では通常、法律などの社会規範に反した従業員に対する懲戒を定めている。一般の歩道上の喫煙禁止区域で吸っていたのならば、自治体の条例に反する行為となるため、会社から懲戒処分を受けたとしても仕方がない。
 問題は、公共の喫煙禁止区域ではない、職場の敷地内などで従業員が喫煙をした場合である。
 労働環境上の法律問題に精通する、社会保険労務士の北村庄吾氏によると「まず前提として、喫煙は個人の趣味嗜好の問題なのだから、喫煙習慣のある従業員を、そうでない従業員と比較して、差別的な取り扱いをしてはならない」と説明する。
 たとえば、普段タバコを吸っているということを根拠に、その従業員を会社は解雇できないことはもちろん、何らかのペナルティを科したり、配置転換などをする措置も、人事権や懲戒権の濫用として無効となる。「健康増進のために、わが社では喫煙者と非喫煙者には違う人事制度体系を設けるとか、人事評価に関して、喫煙者か否かの事情も加味するなどという扱いは許されない」(北村社労士)
 喫煙者同士における交流でしか得られない情報が多くあるのも事実である。たとえ地位や立場が異なっても、喫煙室の中だから親密になれる間柄もある。その中には、業務にとって有用な糧となる情報も含まれるだろう。そういった濃密な営みも捨てがたいところだ。
 とはいえ、喫煙そのものは私的な性格を帯びる行為といえる。労働基準法34条3項は「使用者は(中略)休憩時間を自由に利用させなければならない」と定めている。休憩中に従業員がタバコを吸うことは許されるけれども、勤務時間中には許されないのは当然のことである。「たとえば、ビルの10階にオフィスがあるとして、休憩時間でもないのに内勤の従業員が、1階まで下りていって喫煙しているとすれば、勤務時間中にサボっているわけで、職務専念義務に違反する行為だといわれても仕方がない」(同)
 会社に勤める以上、勤務時間は会社から課された職務に専念しなければならない。違反した場合は、社内で懲戒処分や人事的なマイナス評価を受けたりしたとしても文句はいえない。
 ただ、職務専念義務に違反する従業員の行為とは何か、という問題は難しく、一概に定義づけられるものでもない。現在の最高裁判所が、会社の業務や従業員の職務の性質・内容、その行動の態様など、さまざまな事情を酌みながら総合的に判断すべきである、との立場を採用しているためだ。
 北村社労士は、タバコに関する社内ルールを整備せず、勤務時間中でも喫煙室へ行ってタバコを吸うことが黙認されていれば、職務専念義務に反しない可能性が生じると指摘する。「たとえば、午前中は3本までタバコを吸うことを許可するとか、5分間の喫煙休憩を入れるなど、休憩時間を明確にしたほうがいい。しかし、そこまでの労務管理を行っている企業はなかなかない。大半の会社は、数分間
のトイレ休憩やお茶休憩をカウントして、いちいち給料を引くことまではしていない。それと同じような扱いで、なし崩し的に喫煙を見過ごしているのが現状ではないか」(同)
 その会社における社長や重役自身が喫煙者か否か、あるいは喫煙習慣がないほかの従業員のタバコに対する許容度などによっても、社内でのタバコの扱いは変わりうるだろう。

【図】喫煙と懲戒処分の関係
司法ジャーナリスト 長嶺超輝=文



すでに、喫煙は趣味嗜好の域を超えていると思います。「依存性」があり、吸っている人だけでなく、周囲の人の健康まで脅かすのですから。
  


2010年10月21日 Posted by tonton at 19:11Comments(0)勤務中禁煙