日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。
動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)
●喫煙者率、過去最低、海外では「たばこ休憩禁止」の動きも
喫煙者率、過去最低の2割に 海外では「たばこ休憩禁止」の動きも
【マネージン】
http://moneyzine.jp/article/detail/201995/
世界各国で禁煙を促す取り組みが行われ、喫煙者はますます肩身が狭くなりそうだ。
日本たばこ産業(JT)の最新調査によると、2011年における日本成人喫煙者率は、調査を開始した1965年以来最低の21.7%となった。その背景には、世界的な禁煙ムードがあるだろう。各国の企業や公共団体が、禁煙を促す取り組みを行っており、喫煙者は肩身が狭い思いをしているはずだ。
2010年4月、神奈川県で「受動喫煙防止条例」が施行された。同条例は、不特定多数の人が利用する公共の空間や、飲食店他を含む施設での受動喫煙を防止するために禁煙、分煙を義務付けた国内初のものだった。
富士経済と三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査・試算によると、施行3年間で神奈川県が受けた経済的な影響は、マイナス237億円程度。年度別には2010年約55億円、罰則が適用される2011年約106億円、そして2012年は約76億円。また試算は、同様の条例が仮に全国で導入された際にも及び、その額は約4880億円のマイナスとなった。やはり変化への対応には、少なからず経済的な痛みが伴うようだ。
海外でも喫煙に関しては話題が事欠かない。財政問題でお騒がせのギリシャもそのひとつ。2010年の調査で喫煙率40%以上と喫煙大国でもあるギリシャも、2010年から法律で飲食店内全面禁煙となった。しかし政府は、財政赤字削減のための施策として、1平方メートルにつき年200ユーロ(約1万9827円)の特別税を支払えば一部店内での喫煙を許可すると、昨年秋に法律の改正を発表した。
ドイツでも、分煙、喫煙スペースの設置に加え、職場での一服、労働時間内のたばこ休憩は、禁止すべきとの動きが活発となっている。ドイツの経済団体は、喫煙者は無駄な喫煙時間で1人年間2000ユーロ(約19万8275円)以上の損失を企業に与えていると発表した。
また、イングランド東部ノーフォーク州のある議会では、職員のたばこ休憩は勤務時間外との規則が2010年から適用された。
さらに、喫煙者3億人という中国では、四川省・眉山の行政区において、課長以上の喫煙者は禁煙達成まで出勤禁止との通告が出され、その大胆な措置が話題となった。
禁煙するか、それとも喫煙を続けるか。喫煙者への逆風はまだまだ続きそうだ。
【マネージン】
http://moneyzine.jp/article/detail/201995/
世界各国で禁煙を促す取り組みが行われ、喫煙者はますます肩身が狭くなりそうだ。
日本たばこ産業(JT)の最新調査によると、2011年における日本成人喫煙者率は、調査を開始した1965年以来最低の21.7%となった。その背景には、世界的な禁煙ムードがあるだろう。各国の企業や公共団体が、禁煙を促す取り組みを行っており、喫煙者は肩身が狭い思いをしているはずだ。
2010年4月、神奈川県で「受動喫煙防止条例」が施行された。同条例は、不特定多数の人が利用する公共の空間や、飲食店他を含む施設での受動喫煙を防止するために禁煙、分煙を義務付けた国内初のものだった。
富士経済と三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査・試算によると、施行3年間で神奈川県が受けた経済的な影響は、マイナス237億円程度。年度別には2010年約55億円、罰則が適用される2011年約106億円、そして2012年は約76億円。また試算は、同様の条例が仮に全国で導入された際にも及び、その額は約4880億円のマイナスとなった。やはり変化への対応には、少なからず経済的な痛みが伴うようだ。
海外でも喫煙に関しては話題が事欠かない。財政問題でお騒がせのギリシャもそのひとつ。2010年の調査で喫煙率40%以上と喫煙大国でもあるギリシャも、2010年から法律で飲食店内全面禁煙となった。しかし政府は、財政赤字削減のための施策として、1平方メートルにつき年200ユーロ(約1万9827円)の特別税を支払えば一部店内での喫煙を許可すると、昨年秋に法律の改正を発表した。
ドイツでも、分煙、喫煙スペースの設置に加え、職場での一服、労働時間内のたばこ休憩は、禁止すべきとの動きが活発となっている。ドイツの経済団体は、喫煙者は無駄な喫煙時間で1人年間2000ユーロ(約19万8275円)以上の損失を企業に与えていると発表した。
また、イングランド東部ノーフォーク州のある議会では、職員のたばこ休憩は勤務時間外との規則が2010年から適用された。
さらに、喫煙者3億人という中国では、四川省・眉山の行政区において、課長以上の喫煙者は禁煙達成まで出勤禁止との通告が出され、その大胆な措置が話題となった。
禁煙するか、それとも喫煙を続けるか。喫煙者への逆風はまだまだ続きそうだ。
2012年02月12日 Posted by tonton at 13:38 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
●喫煙率の目標 個人の健康後押しする観点で/社説
喫煙率の目標 個人の健康後押しする観点で/愛媛新聞社説
【愛媛新聞社】
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201202088064.html
10年後の喫煙率を、今よりも約4割減の12・2%に―。厚生労働省は、実現すれば国として初の取り組みとなる、「喫煙率の目標値設定」の方針を打ち出した。
たばこ対策は、がんや生活習慣病の予防、改善に携わる医療関係者、行政、患者会などの長年の懸案だった。国が適切な予防医療に力を入れ、国民の健康を維持、増進することは重要な責務。多額の予算を投じて政策を遂行する以上、具体的な目標値は欠かせず、一歩前進には違いない。
先月末発表の国民健康・栄養調査によれば、2010年の成人の喫煙率は過去最低の19・5%。他方、禁煙したいと考えている喫煙者は最多の37・6%で、厚労省はこの結果を踏まえ、「やめたいと答えた人が全員禁煙した場合の数値」を目標とした。
目標値導入は、たばこ業界などの反発で過去3度、頓挫している。今回は、吸いたい人に禁煙を強制するのではなく、やめたい人を行政が支援するとの位置づけ。既に喫煙者数の減少に加え、分煙や喫煙マナーが徐々に浸透してきてもいる。「医療・行政機関での受動喫煙ゼロ」などの目標も含め、大方の理解は得られるはずであり、また得られるよう努めねばならない。
半面、たばこに限らず食事や運動、飲酒といった生活習慣、つまりは国民一人一人の「健康観」や、個々のライフスタイルを大きく左右する施策を、国が強要することへの違和感は根強い。予防接種などを除き、概して予防医療の効果は見えにくく、全体の医療費減少には必ずしも直結しない、との指摘もある。
やはり、医療費削減ありきで強制的に数値を押しつけるのではなく、個人が長く健康でいられるよう国が政策で後押しする、との観点を忘れてはならない。国には目標について、丁寧に理解を求める取り組みを併せて求めたい。
国民健康・栄養調査は、喫煙以外の生活習慣についても分析している。
世帯所得が年200万円未満の人は、比較的朝食抜きが多く、野菜が不足しがちで、喫煙率も高かった。欧米では安い外食に頼るため「低所得者ほど太る」「太っていても低栄養になる」人が増えている。日本でも、早めの対策が必要かもしれない。
また、食塩摂取量は味つけが濃い東日本で多く、車移動が多い地方は都会より歩数が少ない。愛媛県は、肥満男性の割合13位、野菜摂取量男性33位、女性14位(多い順)。県によっても課題は異なる。
健康に近道はない。国が方向性を定め、地域ごとに実情に即した対策を進め、そして個人が自覚を持つことが何より重要。たばこ問題を通じ、あらためてそれぞれに生活習慣を問い直す契機としたい。
【愛媛新聞社】
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201202088064.html
10年後の喫煙率を、今よりも約4割減の12・2%に―。厚生労働省は、実現すれば国として初の取り組みとなる、「喫煙率の目標値設定」の方針を打ち出した。
たばこ対策は、がんや生活習慣病の予防、改善に携わる医療関係者、行政、患者会などの長年の懸案だった。国が適切な予防医療に力を入れ、国民の健康を維持、増進することは重要な責務。多額の予算を投じて政策を遂行する以上、具体的な目標値は欠かせず、一歩前進には違いない。
先月末発表の国民健康・栄養調査によれば、2010年の成人の喫煙率は過去最低の19・5%。他方、禁煙したいと考えている喫煙者は最多の37・6%で、厚労省はこの結果を踏まえ、「やめたいと答えた人が全員禁煙した場合の数値」を目標とした。
目標値導入は、たばこ業界などの反発で過去3度、頓挫している。今回は、吸いたい人に禁煙を強制するのではなく、やめたい人を行政が支援するとの位置づけ。既に喫煙者数の減少に加え、分煙や喫煙マナーが徐々に浸透してきてもいる。「医療・行政機関での受動喫煙ゼロ」などの目標も含め、大方の理解は得られるはずであり、また得られるよう努めねばならない。
半面、たばこに限らず食事や運動、飲酒といった生活習慣、つまりは国民一人一人の「健康観」や、個々のライフスタイルを大きく左右する施策を、国が強要することへの違和感は根強い。予防接種などを除き、概して予防医療の効果は見えにくく、全体の医療費減少には必ずしも直結しない、との指摘もある。
やはり、医療費削減ありきで強制的に数値を押しつけるのではなく、個人が長く健康でいられるよう国が政策で後押しする、との観点を忘れてはならない。国には目標について、丁寧に理解を求める取り組みを併せて求めたい。
国民健康・栄養調査は、喫煙以外の生活習慣についても分析している。
世帯所得が年200万円未満の人は、比較的朝食抜きが多く、野菜が不足しがちで、喫煙率も高かった。欧米では安い外食に頼るため「低所得者ほど太る」「太っていても低栄養になる」人が増えている。日本でも、早めの対策が必要かもしれない。
また、食塩摂取量は味つけが濃い東日本で多く、車移動が多い地方は都会より歩数が少ない。愛媛県は、肥満男性の割合13位、野菜摂取量男性33位、女性14位(多い順)。県によっても課題は異なる。
健康に近道はない。国が方向性を定め、地域ごとに実情に即した対策を進め、そして個人が自覚を持つことが何より重要。たばこ問題を通じ、あらためてそれぞれに生活習慣を問い直す契機としたい。
2012年02月12日 Posted by tonton at 12:53 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
●埼玉/ 受動喫煙
【埼玉】 《連載・医のおはなし》 受動喫煙
【朝日新聞社】
http://www.asahi.com/health/news/TKY201110040425.html
(医療法人自然堂峯小児科 峯真人院長)
◆ 子供に多大な害 禁煙努力を ◆
最近、「禁煙」という文字をあちこちで見かけるようになり、喫煙による害も明らかにされてきました。
しかし、禁煙の重要性を説く情報の多くは、喫煙者本人をたばこの害から守るためのもの。喫煙者の周りで煙を吸ってしまう「受動喫煙」の害についての情報は、同じ職場や公共施設などで不快に感じた大人に関するものがほとんどです。受動喫煙に対して物言えぬ子どもたちこそ、その害が大変大きいのです。
受動喫煙の被害を受ける子どもたちは、赤ちゃんから思春期の中高生まで全ての年齢層にわたりますが、決して忘れてはならないのは、お母さんのおなかの中にいる胎児です。
まず、妊娠中に母親が喫煙を続けた場合、胎児期から生後の時期に及ぼす悪影響として、流産や早産、低体重児が多くなります。口唇口蓋(こうがい)裂や斜視になりやすくなり、小児がんや脳出血、乳幼児突然死症候群の危険性も高まります。身長や体重、知能の発達が遅れたり、行動異常が現れたり、キレる子が多くなったりします。女児は将来、不妊になりやすくなってしまいます。
さらに、生後からの受動喫煙による害として、乳幼児突然死症候群の原因になり、喘息(ぜんそく)や呼吸器疾患、中耳炎などが増え、病気で入院する割合が高くなります。身長がなかなか伸びず、知能の発達が遅れ、成人後に発がんする率も高くなります。
このように、受動喫煙による子どもたちへの多くの害が、医学的研究や調査で分かってきています。受動喫煙とは別ですが、大人がおいしそうにくわえているたばこを食べてしまい、病院に運ばれてくる赤ちゃんが数多くいることも忘れてはいけません。
いま、放射性物質による子どもへの悪影響が日々、話題になっています。しかし、受動喫煙というもっと身近な問題が日々、子どもたちを苦しめていることも、知ってほしいのです。
大切な子どもたちをたばこの害から守るために、大人たちは一刻も早く禁煙への努力をして欲しいものです。
【朝日新聞社】
http://www.asahi.com/health/news/TKY201110040425.html
(医療法人自然堂峯小児科 峯真人院長)
◆ 子供に多大な害 禁煙努力を ◆
最近、「禁煙」という文字をあちこちで見かけるようになり、喫煙による害も明らかにされてきました。
しかし、禁煙の重要性を説く情報の多くは、喫煙者本人をたばこの害から守るためのもの。喫煙者の周りで煙を吸ってしまう「受動喫煙」の害についての情報は、同じ職場や公共施設などで不快に感じた大人に関するものがほとんどです。受動喫煙に対して物言えぬ子どもたちこそ、その害が大変大きいのです。
受動喫煙の被害を受ける子どもたちは、赤ちゃんから思春期の中高生まで全ての年齢層にわたりますが、決して忘れてはならないのは、お母さんのおなかの中にいる胎児です。
まず、妊娠中に母親が喫煙を続けた場合、胎児期から生後の時期に及ぼす悪影響として、流産や早産、低体重児が多くなります。口唇口蓋(こうがい)裂や斜視になりやすくなり、小児がんや脳出血、乳幼児突然死症候群の危険性も高まります。身長や体重、知能の発達が遅れたり、行動異常が現れたり、キレる子が多くなったりします。女児は将来、不妊になりやすくなってしまいます。
さらに、生後からの受動喫煙による害として、乳幼児突然死症候群の原因になり、喘息(ぜんそく)や呼吸器疾患、中耳炎などが増え、病気で入院する割合が高くなります。身長がなかなか伸びず、知能の発達が遅れ、成人後に発がんする率も高くなります。
このように、受動喫煙による子どもたちへの多くの害が、医学的研究や調査で分かってきています。受動喫煙とは別ですが、大人がおいしそうにくわえているたばこを食べてしまい、病院に運ばれてくる赤ちゃんが数多くいることも忘れてはいけません。
いま、放射性物質による子どもへの悪影響が日々、話題になっています。しかし、受動喫煙というもっと身近な問題が日々、子どもたちを苦しめていることも、知ってほしいのです。
大切な子どもたちをたばこの害から守るために、大人たちは一刻も早く禁煙への努力をして欲しいものです。
2011年10月04日 Posted by tonton at 02:01 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
●社説:たばこ税 健康のために禁煙策を
社説:たばこ税 健康のために禁煙策を
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20111002k0000m070131000c.html
東日本大震災の復興財源として、たばこ増税が政府案に盛り込まれた。12年10月から10年間(地方税分は5年間)、1本当たり2円増税される。有効な手段の一つだろう。しかし、たばこ増税をめぐる議論はどこか順序がおかしかったことも指摘しておきたい。財源確保の議論が先行すると、「健康のために禁煙対策を進める」という基本的な論点がずれてしまいがちになるからだ。
今回、火をつけたのは小宮山洋子厚生労働相だ。就任直後の会見でたばこ税を毎年一定額上げ、「700円台にまでたどり着きたい」と述べた。これに安住淳財務相が「(税の)所管は私だ」とかみつき、日本たばこ産業(JT)も「販売数量が減少し税収増に結びつかない」と反論した。小宮山厚労相の持論は「税収のためではなく健康を守るために」だったが、「1箱700円」という数字に関心が集まり、健康問題に焦点が当たらなくなった
英医学誌「ランセット」は9月、健康長寿社会を達成した日本の保健医療に関する論文を集めた特集号を発行した。戦後の感染症対策や健康診断の普及、減塩指導の徹底などを高く評価する一方で、今後の危険要因として「喫煙」を筆頭に挙げた。若年男性の喫煙率は約50%と高く、女性の間にも広まっていること、健康増進法(03年)で公共の場での喫煙や受動喫煙の予防が進められているが自治体間に差があることなどを指摘する。「全成人が禁煙すれば平均寿命は男性が1.8年、女性が0.6年延びる」との推定を示した。
たばこによる健康被害の研究報告はこれまでにも多数ある。喫煙習慣のある男性は非喫煙者に比べて肺がんによる死亡率が4.5倍、その他のがんや心筋梗塞(こうそく)、狭心症による死亡率も高い。自分は吸わなくても、他人のたばこの煙を吸ってしまう「受動喫煙」による被害、胎児の発育に悪影響を及ぼし低体重児が生まれるなどの研究結果もある。やはり、国民の健康を守るためにこそ禁煙や受動喫煙の予防が必要なのだ。
職場などで分煙を進めるための規制強化、医療や保健の専門機関による禁煙指導、未成年者への販売禁止などを徹底する必要がある。そうした対策の一つとして、たばこ増税の有効性についても評価されるべきなのである。「ランセット」は日本のたばこの小売価格(08年当時)が「高所得国の平均よりかなり低い」として、値上げによる消費抑制策を促す必要があると強調している。
高齢化による医療や介護費用の自然増は避けられないが、高齢になった人が健康で暮らすことができれば国民負担は相対的に軽減される。
腰を据えて禁煙対策を進めたい。
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20111002k0000m070131000c.html
東日本大震災の復興財源として、たばこ増税が政府案に盛り込まれた。12年10月から10年間(地方税分は5年間)、1本当たり2円増税される。有効な手段の一つだろう。しかし、たばこ増税をめぐる議論はどこか順序がおかしかったことも指摘しておきたい。財源確保の議論が先行すると、「健康のために禁煙対策を進める」という基本的な論点がずれてしまいがちになるからだ。
今回、火をつけたのは小宮山洋子厚生労働相だ。就任直後の会見でたばこ税を毎年一定額上げ、「700円台にまでたどり着きたい」と述べた。これに安住淳財務相が「(税の)所管は私だ」とかみつき、日本たばこ産業(JT)も「販売数量が減少し税収増に結びつかない」と反論した。小宮山厚労相の持論は「税収のためではなく健康を守るために」だったが、「1箱700円」という数字に関心が集まり、健康問題に焦点が当たらなくなった
英医学誌「ランセット」は9月、健康長寿社会を達成した日本の保健医療に関する論文を集めた特集号を発行した。戦後の感染症対策や健康診断の普及、減塩指導の徹底などを高く評価する一方で、今後の危険要因として「喫煙」を筆頭に挙げた。若年男性の喫煙率は約50%と高く、女性の間にも広まっていること、健康増進法(03年)で公共の場での喫煙や受動喫煙の予防が進められているが自治体間に差があることなどを指摘する。「全成人が禁煙すれば平均寿命は男性が1.8年、女性が0.6年延びる」との推定を示した。
たばこによる健康被害の研究報告はこれまでにも多数ある。喫煙習慣のある男性は非喫煙者に比べて肺がんによる死亡率が4.5倍、その他のがんや心筋梗塞(こうそく)、狭心症による死亡率も高い。自分は吸わなくても、他人のたばこの煙を吸ってしまう「受動喫煙」による被害、胎児の発育に悪影響を及ぼし低体重児が生まれるなどの研究結果もある。やはり、国民の健康を守るためにこそ禁煙や受動喫煙の予防が必要なのだ。
職場などで分煙を進めるための規制強化、医療や保健の専門機関による禁煙指導、未成年者への販売禁止などを徹底する必要がある。そうした対策の一つとして、たばこ増税の有効性についても評価されるべきなのである。「ランセット」は日本のたばこの小売価格(08年当時)が「高所得国の平均よりかなり低い」として、値上げによる消費抑制策を促す必要があると強調している。
高齢化による医療や介護費用の自然増は避けられないが、高齢になった人が健康で暮らすことができれば国民負担は相対的に軽減される。
腰を据えて禁煙対策を進めたい。
2011年10月02日 Posted by tonton at 15:15 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
◎【社説】受動喫煙/職場の防止に対策強化を
受動喫煙/職場の防止に対策強化を
【世界日報】
http://www.worldtimes.co.jp/syasetu/sh101024.htm
他人のたばこの煙を吸い込んでしまう受動喫煙が原因の肺がんや心筋梗塞による年間死亡者は約6800人に上るという。厚生労働省の研究班による推計だが、驚くべき数字である。
健康被害大きい「副流煙」
火の付いたたばこの先から出る「副流煙」は、喫煙者が吸う「主流煙」よりもニコチンなどの有害物質が多く含まれ、健康被害が大きい。研究班の推計は、受動喫煙の有害性が予想を超えて深刻であることを明らかにする一方、わが国の対策の遅れに対する警鐘とも言える。
政府は早急に法改正を行って、不特定多数の人が出入りする施設の完全禁煙か、または完全分煙を義務化すべきだろう。喫煙者は、人前で紫煙をくゆらす行為が自分だけでなく他人の健康に悪影響を及ぼしていることを自覚してほしい。
特に法的な対応が必要なのは職場における対策だ。研究班の推計のうち、職場の受動喫煙が原因とみられるのは約3600人で、半数以上を占めた。しかも、受動喫煙との因果関係が明確な肺がんと心筋梗塞に限った数値で、他の疾病を含めた犠牲者はさらに多い。
最近、発病者が増えていることで、政府に対策強化を求める政治家が増えている子宮頸がんでも年間の死者は3500人である。受動喫煙による疾病に対する関心の薄さを、政府は改めるべきだ。
わが国では官公庁の対策が進む一方、職場での対応が遅れ、喫煙か分煙の対策を取っている事業所は5割にも満たない。受動喫煙の有害性やたばこを吸わない従業員の苦痛に対する理解の浅さとともに、経済的な負担の重さも一因だろう。
喫煙者も抱える事業主が、職場を全面禁煙にするのは難しい。現実的には完全分煙にすることだが、それには喫煙専用室を設けて換気設備を取り付けるなど、かなりの費用が必要だ。経済的に余裕のない中小企業には、政府の支援を考えてもいいのではないか。長期的には医療費の削減が見込めるのだから、国の財政も利するはずだ。
受動喫煙を強いられる従業員の存在を軽視してはならない。多数の生命が奪われていることを、政府も企業も深刻に受け止めるべきだろう。
今年夏の調査では、日本人の喫煙率は23・9%で、15年連続で減少を続けている(日本たばこ産業調べ)。健康志向の高まりや喫煙の有害性が周知されるようになったことが喫煙者を減らしている。今年10月1日、増税によるたばこの値上げがあったが、それを見越して禁煙した人も少なくなかったようだ。
だが、男性の喫煙率36・6%はまだ高い。社会の禁煙化が進む先進国では20%前後が多いのだ。受動喫煙対策の根本は、禁煙環境の整備など、脱喫煙社会を推進することだ。
禁煙希望者の手助けを
あるたばこ会社の調査によると、たばこの値上げによって、喫煙者の6割近くが禁煙の意思を示したというが、実際に禁煙できる人はそう多くはない。官公庁、職場、飲食店など、社会の中で自由に喫煙できる場所を少なくすることは、禁煙希望者を手助けすることにもなる。
【世界日報】
http://www.worldtimes.co.jp/syasetu/sh101024.htm
他人のたばこの煙を吸い込んでしまう受動喫煙が原因の肺がんや心筋梗塞による年間死亡者は約6800人に上るという。厚生労働省の研究班による推計だが、驚くべき数字である。
健康被害大きい「副流煙」
火の付いたたばこの先から出る「副流煙」は、喫煙者が吸う「主流煙」よりもニコチンなどの有害物質が多く含まれ、健康被害が大きい。研究班の推計は、受動喫煙の有害性が予想を超えて深刻であることを明らかにする一方、わが国の対策の遅れに対する警鐘とも言える。
政府は早急に法改正を行って、不特定多数の人が出入りする施設の完全禁煙か、または完全分煙を義務化すべきだろう。喫煙者は、人前で紫煙をくゆらす行為が自分だけでなく他人の健康に悪影響を及ぼしていることを自覚してほしい。
特に法的な対応が必要なのは職場における対策だ。研究班の推計のうち、職場の受動喫煙が原因とみられるのは約3600人で、半数以上を占めた。しかも、受動喫煙との因果関係が明確な肺がんと心筋梗塞に限った数値で、他の疾病を含めた犠牲者はさらに多い。
最近、発病者が増えていることで、政府に対策強化を求める政治家が増えている子宮頸がんでも年間の死者は3500人である。受動喫煙による疾病に対する関心の薄さを、政府は改めるべきだ。
わが国では官公庁の対策が進む一方、職場での対応が遅れ、喫煙か分煙の対策を取っている事業所は5割にも満たない。受動喫煙の有害性やたばこを吸わない従業員の苦痛に対する理解の浅さとともに、経済的な負担の重さも一因だろう。
喫煙者も抱える事業主が、職場を全面禁煙にするのは難しい。現実的には完全分煙にすることだが、それには喫煙専用室を設けて換気設備を取り付けるなど、かなりの費用が必要だ。経済的に余裕のない中小企業には、政府の支援を考えてもいいのではないか。長期的には医療費の削減が見込めるのだから、国の財政も利するはずだ。
受動喫煙を強いられる従業員の存在を軽視してはならない。多数の生命が奪われていることを、政府も企業も深刻に受け止めるべきだろう。
今年夏の調査では、日本人の喫煙率は23・9%で、15年連続で減少を続けている(日本たばこ産業調べ)。健康志向の高まりや喫煙の有害性が周知されるようになったことが喫煙者を減らしている。今年10月1日、増税によるたばこの値上げがあったが、それを見越して禁煙した人も少なくなかったようだ。
だが、男性の喫煙率36・6%はまだ高い。社会の禁煙化が進む先進国では20%前後が多いのだ。受動喫煙対策の根本は、禁煙環境の整備など、脱喫煙社会を推進することだ。
禁煙希望者の手助けを
あるたばこ会社の調査によると、たばこの値上げによって、喫煙者の6割近くが禁煙の意思を示したというが、実際に禁煙できる人はそう多くはない。官公庁、職場、飲食店など、社会の中で自由に喫煙できる場所を少なくすることは、禁煙希望者を手助けすることにもなる。
2010年10月29日 Posted by tonton at 19:34 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
◎【あなたの処方せん:新禁煙事情1~3】
あなたの処方せん:/10 新・禁煙事情/1 喫煙者、なお男性の4割
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/life/health/syohosen/news/20101018ddm013100051000c.html
今月1日から増税によって大幅に値段が引き上げられたたばこ。これを機に禁煙を決断した人も多いだろう。だが厚生労働省の調査によれば、喫煙者は減っているものの、全体ではいまだ2割を超えている。男性は4割近くに上る。
たばこ政策が専門の望月友美子・国立がん研究センター研究所プロジェクトリーダーは「たばこは全身病を引き起こすが、危険性の周知と本格的な規制がまだ徹底されていない」と話す。
たばこの煙には、化学物質が分かっているだけで約4700種類も含まれる。そのうち発がん物質は69種類。ほかに有害性が明らかな物質も200~300種類見つかっている。こうした化学物質は肺で吸収された後、血液の流れに乗って全身を駆けめぐるため、体中にさまざまな病気をもたらす。
たばこが原因の病気のうち、代表的なのはがんだ。がん全体の約3割はたばこに起因することが実証されている。なかでも肺がんは喫煙によって確実に危険性が高くなる疾患の一つ。国立がん研究センターによると、喫煙者は非喫煙者に比べ肺がんの危険性が男性で4・8倍、女性で3・9倍。欧米では、男性喫煙者は非喫煙者に比べて少なくとも10倍以上高いとされる。日本人男性の場合、肺がんによる死亡の約7割は、たばこが原因だ。また、ぼうこうなど尿路系のがんも危険性が高く、男性5・4倍、女性は1・9倍に。心臓など循環器もたばこの影響を受ける。たばこの煙に含まれる一酸化炭素が血中に取り込まれ、血管の内皮細胞を傷つけ、動脈硬化を進めるからだ。
望月さんは「早い時期から吸い始め、本数をたくさん吸えば吸うほど危険性は高まる。禁煙すれば、喫煙がもたらすほとんどの疾患の危険性を確実に減らすことができる」と指摘する。(河内敏康が担当します)=つづく
毎日新聞 2010年10月18日 東京朝刊
あなたの処方せん:/11 新・禁煙事情/2 職場での対策、求める声強く
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/life/health/news/20101019ddm013100015000c.html
他人が吐いたたばこの煙や、火の付いたたばこの先端から出る煙(副流煙)を吸う「受動喫煙」が原因の健康被害が問題になっている。たばこによる病気は煙が原因のため、本人のものでも他人のものでも本質的には変わらないからだ。特に副流煙は、タールやニコチン、一酸化炭素など有害物質を、直接吸い込む主流煙に比べて数倍から数十倍以上も多く含む。
受動喫煙は、肺がんや冠動脈疾患の危険性を確実に増やす。国際がん研究機関(IARC)もたばことたばこの煙は「人に対して発がん性がある」としている。例えば夫が1日に20本以上たばこを吸うと、妻の肺がん死亡率は約1・9倍に上昇する。脳卒中やぜんそく、乳がんなども因果関係が示唆される。WHO(世界保健機関)によれば、受動喫煙によって世界全体で毎年数十万人の非喫煙者が死亡している。
厚生労働省研究班が最近、受動喫煙による肺がんや心筋梗塞(こうそく)で、年間約6800人が死亡しているとの推計を発表した。職場での受動喫煙が原因とみられるのは約半数の約3600人もいた。受動喫煙との因果関係が明確な疾患を対象にしただけに、実態はさらに多いとみられる。
実際、職場での受動喫煙は少なくない。厚労省の労働者健康状況調査(07年)によると、「職場で他人のたばこの煙を吸入することがあるか」との質問に対し、「ほとんど毎日ある」「ときどきある」が合わせて全体の7割近くに上った。職場での喫煙で不快に感じたり、体調が悪くなったりする非喫煙者は約4割。職場でのたばこ対策を求める声も強く、分煙を含めた原則禁煙を求める人は約9割に達している。
国立がん研究センター研究所の望月友美子・プロジェクトリーダーは「職場での禁煙が進めば、多くの人をたばこの害から守れる」と指摘する。
=つづく
■受動喫煙による主な疾患
<成人>
肺がん、冠動脈疾患、低体重児の出産、鼻への刺激による鼻水・ムズムズ感
<小児>
中耳炎、肺機能低下、せきなどの呼吸器系症状、気管支炎などの下気道疾患
あなたの処方せん:/12 新・禁煙事情/3 取り組み進める自治体、企業
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/life/today/news/20101020ddm013100221000c.html
たばこの有害性が明らかになったことで、世界でもたばこ規制が進む。
WHO(世界保健機関)は03年、たばこ規制枠組み条約を採択。年間540万人もの喫煙による死者の削減を目指し、▽値上げ政策による消費の抑制▽公共の場所や屋内職場でのたばこの煙に対する防護策の促進--などを掲げる。
この流れを受け、日本でも受動喫煙防止の取り組みが進みつつある。厚生労働省は今年2月、健康増進法に基づき、飲食店など不特定多数の人が使う公共施設は原則全面禁煙との通知を出した。神奈川県は受動喫煙防止のための条例を4月に施行。病院や学校などは原則禁煙とし、飲食店やホテルなどは禁煙と分煙が選べるようになった。
企業でも禁煙化に動いている。大手飲食料品メーカー「ネスレ日本」(神戸市中央区)は6月から、社員が禁煙治療を受ける際、治療費の自己負担分を同社と健康保険組合が負担。すでに19人が治療し、禁煙に成功した人も。参加者からは「思いのほか簡単に禁煙できた」「職場の他の喫煙者に勧めたい」などの声が出ている。スポーツ用品メーカー「ゴールドウイン」(東京都渋谷区)も5月に社内の全面禁煙を始めると発表。禁煙に取り組む社員に治療費の一部を支給する。3年前から分煙にするなど段階的に禁煙化を進めていて、「全面禁煙化はおおむね受け入れられている」(コーポレートコミュニケーション室)と語る。
たばこ政策が専門の国立がん研究センター研究所の望月友美子・プロジェクトリーダーは「企業の禁煙化への動きをさらに加速させるためにも、職場環境を禁煙化する法整備が必要だ」と話す。=つづく
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/life/health/syohosen/news/20101018ddm013100051000c.html
今月1日から増税によって大幅に値段が引き上げられたたばこ。これを機に禁煙を決断した人も多いだろう。だが厚生労働省の調査によれば、喫煙者は減っているものの、全体ではいまだ2割を超えている。男性は4割近くに上る。
たばこ政策が専門の望月友美子・国立がん研究センター研究所プロジェクトリーダーは「たばこは全身病を引き起こすが、危険性の周知と本格的な規制がまだ徹底されていない」と話す。
たばこの煙には、化学物質が分かっているだけで約4700種類も含まれる。そのうち発がん物質は69種類。ほかに有害性が明らかな物質も200~300種類見つかっている。こうした化学物質は肺で吸収された後、血液の流れに乗って全身を駆けめぐるため、体中にさまざまな病気をもたらす。
たばこが原因の病気のうち、代表的なのはがんだ。がん全体の約3割はたばこに起因することが実証されている。なかでも肺がんは喫煙によって確実に危険性が高くなる疾患の一つ。国立がん研究センターによると、喫煙者は非喫煙者に比べ肺がんの危険性が男性で4・8倍、女性で3・9倍。欧米では、男性喫煙者は非喫煙者に比べて少なくとも10倍以上高いとされる。日本人男性の場合、肺がんによる死亡の約7割は、たばこが原因だ。また、ぼうこうなど尿路系のがんも危険性が高く、男性5・4倍、女性は1・9倍に。心臓など循環器もたばこの影響を受ける。たばこの煙に含まれる一酸化炭素が血中に取り込まれ、血管の内皮細胞を傷つけ、動脈硬化を進めるからだ。
望月さんは「早い時期から吸い始め、本数をたくさん吸えば吸うほど危険性は高まる。禁煙すれば、喫煙がもたらすほとんどの疾患の危険性を確実に減らすことができる」と指摘する。(河内敏康が担当します)=つづく
毎日新聞 2010年10月18日 東京朝刊
あなたの処方せん:/11 新・禁煙事情/2 職場での対策、求める声強く
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/life/health/news/20101019ddm013100015000c.html
他人が吐いたたばこの煙や、火の付いたたばこの先端から出る煙(副流煙)を吸う「受動喫煙」が原因の健康被害が問題になっている。たばこによる病気は煙が原因のため、本人のものでも他人のものでも本質的には変わらないからだ。特に副流煙は、タールやニコチン、一酸化炭素など有害物質を、直接吸い込む主流煙に比べて数倍から数十倍以上も多く含む。
受動喫煙は、肺がんや冠動脈疾患の危険性を確実に増やす。国際がん研究機関(IARC)もたばことたばこの煙は「人に対して発がん性がある」としている。例えば夫が1日に20本以上たばこを吸うと、妻の肺がん死亡率は約1・9倍に上昇する。脳卒中やぜんそく、乳がんなども因果関係が示唆される。WHO(世界保健機関)によれば、受動喫煙によって世界全体で毎年数十万人の非喫煙者が死亡している。
厚生労働省研究班が最近、受動喫煙による肺がんや心筋梗塞(こうそく)で、年間約6800人が死亡しているとの推計を発表した。職場での受動喫煙が原因とみられるのは約半数の約3600人もいた。受動喫煙との因果関係が明確な疾患を対象にしただけに、実態はさらに多いとみられる。
実際、職場での受動喫煙は少なくない。厚労省の労働者健康状況調査(07年)によると、「職場で他人のたばこの煙を吸入することがあるか」との質問に対し、「ほとんど毎日ある」「ときどきある」が合わせて全体の7割近くに上った。職場での喫煙で不快に感じたり、体調が悪くなったりする非喫煙者は約4割。職場でのたばこ対策を求める声も強く、分煙を含めた原則禁煙を求める人は約9割に達している。
国立がん研究センター研究所の望月友美子・プロジェクトリーダーは「職場での禁煙が進めば、多くの人をたばこの害から守れる」と指摘する。
=つづく
■受動喫煙による主な疾患
<成人>
肺がん、冠動脈疾患、低体重児の出産、鼻への刺激による鼻水・ムズムズ感
<小児>
中耳炎、肺機能低下、せきなどの呼吸器系症状、気管支炎などの下気道疾患
あなたの処方せん:/12 新・禁煙事情/3 取り組み進める自治体、企業
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/life/today/news/20101020ddm013100221000c.html
たばこの有害性が明らかになったことで、世界でもたばこ規制が進む。
WHO(世界保健機関)は03年、たばこ規制枠組み条約を採択。年間540万人もの喫煙による死者の削減を目指し、▽値上げ政策による消費の抑制▽公共の場所や屋内職場でのたばこの煙に対する防護策の促進--などを掲げる。
この流れを受け、日本でも受動喫煙防止の取り組みが進みつつある。厚生労働省は今年2月、健康増進法に基づき、飲食店など不特定多数の人が使う公共施設は原則全面禁煙との通知を出した。神奈川県は受動喫煙防止のための条例を4月に施行。病院や学校などは原則禁煙とし、飲食店やホテルなどは禁煙と分煙が選べるようになった。
企業でも禁煙化に動いている。大手飲食料品メーカー「ネスレ日本」(神戸市中央区)は6月から、社員が禁煙治療を受ける際、治療費の自己負担分を同社と健康保険組合が負担。すでに19人が治療し、禁煙に成功した人も。参加者からは「思いのほか簡単に禁煙できた」「職場の他の喫煙者に勧めたい」などの声が出ている。スポーツ用品メーカー「ゴールドウイン」(東京都渋谷区)も5月に社内の全面禁煙を始めると発表。禁煙に取り組む社員に治療費の一部を支給する。3年前から分煙にするなど段階的に禁煙化を進めていて、「全面禁煙化はおおむね受け入れられている」(コーポレートコミュニケーション室)と語る。
たばこ政策が専門の国立がん研究センター研究所の望月友美子・プロジェクトリーダーは「企業の禁煙化への動きをさらに加速させるためにも、職場環境を禁煙化する法整備が必要だ」と話す。=つづく
2010年10月22日 Posted by tonton at 19:10 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
●「たばこ一箱800円」増税シナリオ(上・下)
「たばこ一箱800円」増税シナリオ(上・下)
【YAHOO!ニュース】月刊FACTA 10月8日(金)16時8分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101008-00000000-facta-bus_all
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101008-00000001-facta-bus_all
族議員の大物、千葉法相の落選で「連続値上げ」が確定。それでも困らない日本たばこ産業。
◇
8月30日、厚生労働省は2011年度の税制改正要望の中に、たばこ税並びに地方たばこ税の引き上げを盛り込んだ。ご承知のとおり、昨年度の税制改正により、10月1日からたばこ税率が上がり、一箱当たり70~140円の値上げが行われる。たとえば現在300円のマイルドセブンは410円になる。これだけでも愛煙家の懐を痛めるというのに、厚労省が2年連続の引き上げを求めたのは、近年の「禁煙」時流に乗り、喫煙者を追いつめ、「たばこ離れ」を促進する目論見にほかならない。
■日蔭者の「たばこ産業議連」
これに即座に反応したのが、日本たばこ産業(JT)だ。翌日、ホームページ上で「今回の増税は、過去に例のない大幅な増税であり、お客様に多大な負担を強いるのみならず、葉たばこ農家や小売店を含む国内たばこ業界全体に甚大な影響を及ぼす」とし、「更なる増税を行うことには断固反対」と公式に表明した。喫煙の善悪はともかく、大衆嗜好品への2年連続の増税は、税制改正の常道から外れている。JTの言い分も一理あるが、ここまで危機感を募らせるのには理由がある。政界関係者は「喫煙者に大逆風が吹いているとはいえ、毎年値段が上がるのだけは阻止したい。ところが、千葉景子法相が参院選で落ちてしまった。彼女は『JT族議員』の大物なんです」と打ち明ける。千葉法相は参院議員歴24年(当選4回)の大ベテランの現職女性閣僚。JT幹部は「まさか落選するとは思わなかった」と天を仰ぐ。議員バッジを失った後も続投し、法相としては初めて死刑執行に立ち会うなど耳目を集めているが、政治的パワーはすでに喪失している。その千葉法相が、JTの労働組合「全日本たばこ産業労働組合」(以下、JT労組)の顧問の地位にあることはほとんど知られていない。JT労組の機関紙「全たばこ新聞」(6月25日付)によると、千葉氏はJT労組と「たばこを吸う人と吸わない人が共存できる社会の実現」などの政策協定を結び、福山哲郎官房副長官と並ぶ「選挙区重点候補」として強力な支援を受けている。
「JT労組は横路孝弘衆議院議長が率いる旧社会党グループと親密で、千葉氏もその流れ。橋本政権時代に、旧国鉄債務の穴埋め策として『たばこ特別税』が創設されたが、横路氏や千葉氏はJTの意向を汲み、反対に回った」と政治部記者は語る。
かつての自民党には「たばこ族議員」が跋扈していた。農水族の大物といわれた故・松岡利勝氏や大島理森副総裁がその筆頭格で、遡れば藤井裕久元財務相、渡部恒三・前民主党最高顧問、そして小沢一郎氏も、葉たばこ農家や販売店組合の支援を受けていた。
「葉たばこの買い取り価格を決める『葉たばこ審議会』には、自民党議員がどっと押しかけるので、たばこの値段はほとんど据え置きでしたね」と、元JT幹部は懐かしがる。
が、葉たばこ農家の減少や政権交代の影響で「たばこ族議員」は雲散し、代わって台頭してきたのが千葉氏のような「JT族議員」である。現在、「民主党たばこ産業政策議員連盟」の顧問には、羽田孜元首相と渡部恒三氏という、かつての「たばこ族議員」が名を連ねているものの、会長は横路グループの鉢呂吉雄衆院議員、副会長には部落解放同盟を支持母体とする松本龍衆院議員、事務局長には「味の素」労組出身の城島光力衆院議員が座り、労組系・旧社会党グループが主軸になっている。彼らに、自民党時代の「たばこ族議員」のような政治力がないことは一目瞭然だ。JT労組の関係者もこんなホンネを漏らす。「議連には約140人の議員が名前を連ねており、松下政経塾出身者を含めて多士済々ですが、名簿は原則非公開。今どきたばこの味方をすればイメージダウンになるからです。結果として、増税反対を唱えることができるのは労組などの支援母体がしっかりした人だけ。旧社会党系の議員に頼らざるを得ない事情があるのです」
■子会社役員の年収に仰天
JTへの風当たりの強さは、政治的状況だけではない。JTの10年3月期連結決算は、営業利益が18.5%のマイナス。九つある工場のうち盛岡工場(従業員数122人)、米子工場(同141人)を閉鎖し、来年3月には小田原工場(同151人)も閉める予定だ。かつてグループ全体で3万人を超えていた従業員数も1万人を割った。JTの11年3月期連結決算の業績予想は、売上高が前期比2.5%減の5兆9800億円、税引き後利益も3.9%減の1330億円と、減収減益になる見込みだ。「来年以降、グループ全体の組織改編が避けられず、食品や医薬事業を整理する可能性がある」(先の元JT幹部)4月には神奈川県で受動喫煙防止条例が施行され、公共施設やマクドナルドなどの一部飲食店が全面禁煙となり、兵庫県が追随する動きを見せている。これに、さらに追い打ちをかける「値上げシナリオ」が、霞が関で公然と語られ始めた。「財務省とJT経営陣は、すでに一箱800円をゴールにすることで手を結んでいます。毎年100円ずつ5年連続で増税するシナリオを描いているのです」と、JT関係者は言う。JTは専売公社から民営化されたとはいうものの、財務大臣が株式の50.01%(3月31日現在)を握る「半官半民」の会社だ。JT労組も、国税局や造幣局の労組とともに大蔵労連(全大蔵労働組合連合協議会)に加わっていることもあり、霞が関とは密接不可分な関係にある。いわんや、支配株主である財務省の決定には黙って従うほかない。ファイザーが08年に喫煙者9400人に行った調査では、たばこが1千円になると禁煙率は79.4%に高まる。そうなれば日本国内の「たばこビジネス」は衰退の一途をたどる。しかし、意外なことにJT幹部は「国内衰退」にうろたえていない。増税に反対しているのは葉たばこ農家や販売組合へのポーズで、JTは増税路線でも困らない。国内市場の縮小を見越して、喫煙率が高い中国、ロシア、南米などの海外市場に軸足を移してきたからだ。これまでにJTは米国のRJRナビスコや、「キャメル」「セーラム」などを持つギャラハーグループなどの海外たばこメーカーの買収に成功し、販売本数で世界第3位の「たばこグローバル企業」の座を占めているのだ。海外部門のJTインターナショナル(JTI)の業績は好調で、JT本体の苦戦を尻目に、アジア、欧米、ロシアで軒並みシェアを伸ばしている。事実、JTI副社長を務める新貝康司氏は、JT本社ではヒラの役員にすぎないが、10年度の報酬は本社の木村宏社長をはるかに上回る1億4200万円を得ている。JTが海外で生き残る道を見いだしたことを象徴するエピソードだ。「たばこ一箱800円」への増税シナリオが動き出す前に、JTは日本に見切りをつけていたのだ。
(月刊『FACTA』2010年10月号、9月20日発行)
【YAHOO!ニュース】月刊FACTA 10月8日(金)16時8分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101008-00000000-facta-bus_all
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101008-00000001-facta-bus_all
族議員の大物、千葉法相の落選で「連続値上げ」が確定。それでも困らない日本たばこ産業。
◇
8月30日、厚生労働省は2011年度の税制改正要望の中に、たばこ税並びに地方たばこ税の引き上げを盛り込んだ。ご承知のとおり、昨年度の税制改正により、10月1日からたばこ税率が上がり、一箱当たり70~140円の値上げが行われる。たとえば現在300円のマイルドセブンは410円になる。これだけでも愛煙家の懐を痛めるというのに、厚労省が2年連続の引き上げを求めたのは、近年の「禁煙」時流に乗り、喫煙者を追いつめ、「たばこ離れ」を促進する目論見にほかならない。
■日蔭者の「たばこ産業議連」
これに即座に反応したのが、日本たばこ産業(JT)だ。翌日、ホームページ上で「今回の増税は、過去に例のない大幅な増税であり、お客様に多大な負担を強いるのみならず、葉たばこ農家や小売店を含む国内たばこ業界全体に甚大な影響を及ぼす」とし、「更なる増税を行うことには断固反対」と公式に表明した。喫煙の善悪はともかく、大衆嗜好品への2年連続の増税は、税制改正の常道から外れている。JTの言い分も一理あるが、ここまで危機感を募らせるのには理由がある。政界関係者は「喫煙者に大逆風が吹いているとはいえ、毎年値段が上がるのだけは阻止したい。ところが、千葉景子法相が参院選で落ちてしまった。彼女は『JT族議員』の大物なんです」と打ち明ける。千葉法相は参院議員歴24年(当選4回)の大ベテランの現職女性閣僚。JT幹部は「まさか落選するとは思わなかった」と天を仰ぐ。議員バッジを失った後も続投し、法相としては初めて死刑執行に立ち会うなど耳目を集めているが、政治的パワーはすでに喪失している。その千葉法相が、JTの労働組合「全日本たばこ産業労働組合」(以下、JT労組)の顧問の地位にあることはほとんど知られていない。JT労組の機関紙「全たばこ新聞」(6月25日付)によると、千葉氏はJT労組と「たばこを吸う人と吸わない人が共存できる社会の実現」などの政策協定を結び、福山哲郎官房副長官と並ぶ「選挙区重点候補」として強力な支援を受けている。
「JT労組は横路孝弘衆議院議長が率いる旧社会党グループと親密で、千葉氏もその流れ。橋本政権時代に、旧国鉄債務の穴埋め策として『たばこ特別税』が創設されたが、横路氏や千葉氏はJTの意向を汲み、反対に回った」と政治部記者は語る。
かつての自民党には「たばこ族議員」が跋扈していた。農水族の大物といわれた故・松岡利勝氏や大島理森副総裁がその筆頭格で、遡れば藤井裕久元財務相、渡部恒三・前民主党最高顧問、そして小沢一郎氏も、葉たばこ農家や販売店組合の支援を受けていた。
「葉たばこの買い取り価格を決める『葉たばこ審議会』には、自民党議員がどっと押しかけるので、たばこの値段はほとんど据え置きでしたね」と、元JT幹部は懐かしがる。
が、葉たばこ農家の減少や政権交代の影響で「たばこ族議員」は雲散し、代わって台頭してきたのが千葉氏のような「JT族議員」である。現在、「民主党たばこ産業政策議員連盟」の顧問には、羽田孜元首相と渡部恒三氏という、かつての「たばこ族議員」が名を連ねているものの、会長は横路グループの鉢呂吉雄衆院議員、副会長には部落解放同盟を支持母体とする松本龍衆院議員、事務局長には「味の素」労組出身の城島光力衆院議員が座り、労組系・旧社会党グループが主軸になっている。彼らに、自民党時代の「たばこ族議員」のような政治力がないことは一目瞭然だ。JT労組の関係者もこんなホンネを漏らす。「議連には約140人の議員が名前を連ねており、松下政経塾出身者を含めて多士済々ですが、名簿は原則非公開。今どきたばこの味方をすればイメージダウンになるからです。結果として、増税反対を唱えることができるのは労組などの支援母体がしっかりした人だけ。旧社会党系の議員に頼らざるを得ない事情があるのです」
■子会社役員の年収に仰天
JTへの風当たりの強さは、政治的状況だけではない。JTの10年3月期連結決算は、営業利益が18.5%のマイナス。九つある工場のうち盛岡工場(従業員数122人)、米子工場(同141人)を閉鎖し、来年3月には小田原工場(同151人)も閉める予定だ。かつてグループ全体で3万人を超えていた従業員数も1万人を割った。JTの11年3月期連結決算の業績予想は、売上高が前期比2.5%減の5兆9800億円、税引き後利益も3.9%減の1330億円と、減収減益になる見込みだ。「来年以降、グループ全体の組織改編が避けられず、食品や医薬事業を整理する可能性がある」(先の元JT幹部)4月には神奈川県で受動喫煙防止条例が施行され、公共施設やマクドナルドなどの一部飲食店が全面禁煙となり、兵庫県が追随する動きを見せている。これに、さらに追い打ちをかける「値上げシナリオ」が、霞が関で公然と語られ始めた。「財務省とJT経営陣は、すでに一箱800円をゴールにすることで手を結んでいます。毎年100円ずつ5年連続で増税するシナリオを描いているのです」と、JT関係者は言う。JTは専売公社から民営化されたとはいうものの、財務大臣が株式の50.01%(3月31日現在)を握る「半官半民」の会社だ。JT労組も、国税局や造幣局の労組とともに大蔵労連(全大蔵労働組合連合協議会)に加わっていることもあり、霞が関とは密接不可分な関係にある。いわんや、支配株主である財務省の決定には黙って従うほかない。ファイザーが08年に喫煙者9400人に行った調査では、たばこが1千円になると禁煙率は79.4%に高まる。そうなれば日本国内の「たばこビジネス」は衰退の一途をたどる。しかし、意外なことにJT幹部は「国内衰退」にうろたえていない。増税に反対しているのは葉たばこ農家や販売組合へのポーズで、JTは増税路線でも困らない。国内市場の縮小を見越して、喫煙率が高い中国、ロシア、南米などの海外市場に軸足を移してきたからだ。これまでにJTは米国のRJRナビスコや、「キャメル」「セーラム」などを持つギャラハーグループなどの海外たばこメーカーの買収に成功し、販売本数で世界第3位の「たばこグローバル企業」の座を占めているのだ。海外部門のJTインターナショナル(JTI)の業績は好調で、JT本体の苦戦を尻目に、アジア、欧米、ロシアで軒並みシェアを伸ばしている。事実、JTI副社長を務める新貝康司氏は、JT本社ではヒラの役員にすぎないが、10年度の報酬は本社の木村宏社長をはるかに上回る1億4200万円を得ている。JTが海外で生き残る道を見いだしたことを象徴するエピソードだ。「たばこ一箱800円」への増税シナリオが動き出す前に、JTは日本に見切りをつけていたのだ。
(月刊『FACTA』2010年10月号、9月20日発行)
2010年10月15日 Posted by tonton at 13:13 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
社説各社/ 朝日・琉球神新報・八重山毎日
たばこ値上げ―喫煙者のためにもなる/朝日新聞社説
http://www.asahi.com/paper/editorial20101004.html#Edit2
たばこが値上げされた。1箱300円が400円以上になった。
価格を上げて喫煙者を減らす。それによって本人はもちろん、周囲の人の健康も守る。そういうねらいだ。
これを機に禁煙に挑んではどうだろう。財布も助かる。
本人の喫煙が原因で肺がんなどの病気で亡くなる人は、1年に13万人以上にのぼる。
それとは別に、他人の煙を吸わされる受動喫煙の被害について厚生労働省の研究班が先月、推計を発表した。
因果関係がはっきりしている肺がんと虚血性心疾患だけでも、毎年6800人が亡くなっているようだ。
昨年5千人を切った交通事故の死者をはるかに上回る人が、他人の喫煙のせいで死んでいることになる。
喫煙者が減れば、これらの死者は確実に減る。命を守るうえで禁煙は、最も重要な対策なのである。
自民党政権の時代は、たばこ税収入を守りたい財務省やたばこ族議員の意向を受けて、たばこ価格は低く抑えられてきた。今回、健康を目的にした値上げが実現したのは、政権交代による成果の一つといっていい。
日本の喫煙率は男性で約4割と、なお高い。女性は約1割だが、若い女性で増えているのが気がかりだ。たばこ大国を抜け出す政策を進めたい。
日本のたばこは、ほかの先進国と比べてまだ格段に安い。今回を一歩として、将来は1箱千円も考えよう。
社会の禁煙化も進めたい。受動喫煙の被害を防ぎ、吸いにくい環境にすれば禁煙する人の支えにもなる。
世界保健機関のたばこ規制枠組み条約は「たばこの煙にさらされることからの保護」を定め、職場や飲食店も含む公共空間の完全禁煙の法制化を求めている。喫煙室を設けるなどの分煙ではなく、完全な禁煙だけが健康を守る、とする。世界各国でバーやレストランなども含めて、人が集まる場所の禁煙化が進んでいる。
この条約は日本も批准しているが、受動喫煙防止策として分煙を認めているうえ、努力義務にとどまる。
事業所を対象にした厚労省の2007年の調査では、事業所全体の禁煙は18%、喫煙室以外禁煙の分煙は28%で、対策なしが54%と過半数だった。これでは働く人の健康は守れない。
厚労省の審議会は、多くの人が利用する公共空間は禁煙とするべきだとの報告を受け、職場での受動喫煙防止を法制化する議論を始めた。条約が求めている方向である。
国に先駆けて受動喫煙防止条例を今年4月に施行したのが神奈川県だ。飲食店やホテルも規模によって対象とし、横浜中華街でも禁煙の店が出てきた。空気がきれいなら、食事もきっとおいしいはずだ。
たばこ値上げ 禁煙する絶好の機会だ/琉球新報社説
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-168426-storytopic-11.html
たばこが1日から大幅に値上げされた。1箱300円だった代表的銘柄の「マイルドセブン」が一気に410円になった。愛煙家にとっては懐を直撃する踏んだりけったりの事態だが、嘆いてばかりいても始まらない。
「災いを転じて福となす」ということわざを思い起こしてほしい。今回の値上げを好機ととらえ、禁煙に挑戦してはどうか。がんや脳卒中などのリスクが減り、財布も膨らむ。
たばこを吸う人が減れば、その分、喫煙に起因する疾病が減少し、医療費の抑制につながる。結果的には、多くの国民に利益をもたらすに違いない。
喫煙が健康に悪い影響を及ぼすことは、医学的に証明された周知の事実だ。だからこそ、たばこの包装に「喫煙者は肺がんにより死亡する危険性が非喫煙者に比べて約2倍から4倍高くなります」「妊娠中の喫煙は、胎児の発育障害や早産の原因の一つとなります」といった警告を表示することが義務付けられている。
もちろん、喫煙するのもやめるのも個人の自由だ。干渉するわけにはいかない。ただ、たばこを吸いすぎて病気になった人の医療費も国民全体で負担する。非喫煙者にとっても決して人ごとではない。
「たばこは文化である」と指摘する向きもあるが、自らの体をむしばむ「文化」まで大切にする必要があるのか。疑問が残る。
愛煙家は発想を180度切り替え、たばこ増税を千載一遇の機会と受け止めてはどうか。やめた当初は一時的にストレスがたまるかもしれない。苦しい時期さえ乗り切れば、たばこのない生活に慣れるだろう。
禁煙に成功した人からは「たばこやライターを持ち歩かずに済むので身軽になった」「どうして今までやめられなかったのか」という声が聞かれる。
たとえ禁煙に失敗したとしても「自分は意志が弱いんだ」と悲観する必要はない。自力でやめられないのはニコチン依存症にかかっているためで、意志力のせいではないからだ。
そんな人はあきらめず病院の禁煙外来を受診してほしい。禁煙補助剤のニコチンパッチやガムなどを使えば成功率が高まるはずだ。
政府は、禁煙促進と並行し、たばこ産業や葉タバコ生産農家の救済、転業のための施策もしっかりと講じるべきだ。
たばこをやめて旅行に行こう/八重山毎日新聞社説
http://www.y-mainichi.co.jp/news/16910/
大幅値上げで「禁煙」組が続々
■たばこ代は年間22万円
確か大分県の一村一品運動だったと思う。20年ほど前に大山町という町が「桃栗植えてハワイへ行こう」という運動を展開していたことが記憶にある。現に行ったことも聞いた。
八重山も1日からたばこが大幅アップしたし、このキャッチフレーズでどうだろうか。この際たばこをやめてハワイでも国内旅行でもどこへでも行ってもらいたい。
決してできないことではない。一般的に良く吸われているマイルドセブンは110円アップして410円になった。これを毎日1箱吸う人は1年365日で年間約15万円。セブンスターは440円なので約16万円となる。
ヘビースモーカーだと1日2箱は吸い、酒を飲むときは3箱も吸う。これを1日平均1箱半として年22万円余となる。これだとたいていのところは旅行に行ける。そうでなくとも家族でおいしいものが食べられる。
たばこをやめることで自分だけでなく、家族や職場など周りの人もがんなどの健康リスクが激減し、家計も助かる。そして禁煙で食事もおいしく、浮いた金で多少のことは旅行でも何でもできる。こんなみんながハッピーになれる禁煙は、絶対に挑戦の価値があるし、ぜひ多くの喫煙者が挑戦してほしい。すでに始めた人は、ぜひがんばって成功してほしいとエールを送りたい。
■早い人は1ヵ月半で成功
とはいっても禁煙がそう簡単でないのは百も承知だ。それというのも喫煙は麻薬などと同じような「ニコチン中毒症」という病気だからだ。だから多くの喫煙者が健康に悪いからとやめたいと思っていてもなかなかやめられないし、挑戦して失敗した人も周りには多い。それほど自らの精神力、意志でやめるというのは難しい。
そこで近年は病院に禁煙外来が設けられ、さらに朝張り、夜寝るときにはがす市販のニコチンパッチや飲み薬など多様な禁煙補助剤も出ており、さすがに今回は値上げが大幅ということもあって、全国的に禁煙の問い合わせが増えているようだ。
八重山も西表大原、小浜、波照間の各診療所をはじめ、市内の主な開業医が医療保険OKで禁煙外来を行い、さらに薬局もほとんどが相談を受け付け、サポート体制は比較的整っている。迷っている人はぜひ相談してほしい。
関係者の話だとパッチは8週間、禁煙外来は飲み薬などを処方して12週間を1クールで禁煙指導をしているが、早い人は1カ月半で「まったく吸いたくない」と成果が出ているという。
■娘さんはぜひ勧めて
喫煙の健康リスクはいうまでもないが、さらに受動喫煙では肺がんや心筋梗塞などを引き起こして年間6800人が死亡しているというショッキングな調査結果が、このほど厚労省から初めて発表された。喫煙者は強く肝に銘じるべき調査結果といえるだろう。
ところで今回の値上げで53%の人が禁煙に挑戦という調査結果が出ていたが、うれしいことに都道府県別では沖縄が63.5%でトップだった。また別の調査では喫煙男性の半数は娘に勧められれば禁煙したいとも答えており、娘さんは前記の受動喫煙のこともあるし、ぜひ禁煙を勧めてほしい。
禁煙は確かに難しいことだが、2カ月先あるいは何カ月か先に健康のリスクも減り、浮いた金で旅行もできる、そんなみんなが少しはハッピーな気分になれる生活が待っていると思うと、きっとがんばれるはずだ。値上げを禁煙のきっかけにしてほしい。
http://www.asahi.com/paper/editorial20101004.html#Edit2
たばこが値上げされた。1箱300円が400円以上になった。
価格を上げて喫煙者を減らす。それによって本人はもちろん、周囲の人の健康も守る。そういうねらいだ。
これを機に禁煙に挑んではどうだろう。財布も助かる。
本人の喫煙が原因で肺がんなどの病気で亡くなる人は、1年に13万人以上にのぼる。
それとは別に、他人の煙を吸わされる受動喫煙の被害について厚生労働省の研究班が先月、推計を発表した。
因果関係がはっきりしている肺がんと虚血性心疾患だけでも、毎年6800人が亡くなっているようだ。
昨年5千人を切った交通事故の死者をはるかに上回る人が、他人の喫煙のせいで死んでいることになる。
喫煙者が減れば、これらの死者は確実に減る。命を守るうえで禁煙は、最も重要な対策なのである。
自民党政権の時代は、たばこ税収入を守りたい財務省やたばこ族議員の意向を受けて、たばこ価格は低く抑えられてきた。今回、健康を目的にした値上げが実現したのは、政権交代による成果の一つといっていい。
日本の喫煙率は男性で約4割と、なお高い。女性は約1割だが、若い女性で増えているのが気がかりだ。たばこ大国を抜け出す政策を進めたい。
日本のたばこは、ほかの先進国と比べてまだ格段に安い。今回を一歩として、将来は1箱千円も考えよう。
社会の禁煙化も進めたい。受動喫煙の被害を防ぎ、吸いにくい環境にすれば禁煙する人の支えにもなる。
世界保健機関のたばこ規制枠組み条約は「たばこの煙にさらされることからの保護」を定め、職場や飲食店も含む公共空間の完全禁煙の法制化を求めている。喫煙室を設けるなどの分煙ではなく、完全な禁煙だけが健康を守る、とする。世界各国でバーやレストランなども含めて、人が集まる場所の禁煙化が進んでいる。
この条約は日本も批准しているが、受動喫煙防止策として分煙を認めているうえ、努力義務にとどまる。
事業所を対象にした厚労省の2007年の調査では、事業所全体の禁煙は18%、喫煙室以外禁煙の分煙は28%で、対策なしが54%と過半数だった。これでは働く人の健康は守れない。
厚労省の審議会は、多くの人が利用する公共空間は禁煙とするべきだとの報告を受け、職場での受動喫煙防止を法制化する議論を始めた。条約が求めている方向である。
国に先駆けて受動喫煙防止条例を今年4月に施行したのが神奈川県だ。飲食店やホテルも規模によって対象とし、横浜中華街でも禁煙の店が出てきた。空気がきれいなら、食事もきっとおいしいはずだ。
たばこ値上げ 禁煙する絶好の機会だ/琉球新報社説
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-168426-storytopic-11.html
たばこが1日から大幅に値上げされた。1箱300円だった代表的銘柄の「マイルドセブン」が一気に410円になった。愛煙家にとっては懐を直撃する踏んだりけったりの事態だが、嘆いてばかりいても始まらない。
「災いを転じて福となす」ということわざを思い起こしてほしい。今回の値上げを好機ととらえ、禁煙に挑戦してはどうか。がんや脳卒中などのリスクが減り、財布も膨らむ。
たばこを吸う人が減れば、その分、喫煙に起因する疾病が減少し、医療費の抑制につながる。結果的には、多くの国民に利益をもたらすに違いない。
喫煙が健康に悪い影響を及ぼすことは、医学的に証明された周知の事実だ。だからこそ、たばこの包装に「喫煙者は肺がんにより死亡する危険性が非喫煙者に比べて約2倍から4倍高くなります」「妊娠中の喫煙は、胎児の発育障害や早産の原因の一つとなります」といった警告を表示することが義務付けられている。
もちろん、喫煙するのもやめるのも個人の自由だ。干渉するわけにはいかない。ただ、たばこを吸いすぎて病気になった人の医療費も国民全体で負担する。非喫煙者にとっても決して人ごとではない。
「たばこは文化である」と指摘する向きもあるが、自らの体をむしばむ「文化」まで大切にする必要があるのか。疑問が残る。
愛煙家は発想を180度切り替え、たばこ増税を千載一遇の機会と受け止めてはどうか。やめた当初は一時的にストレスがたまるかもしれない。苦しい時期さえ乗り切れば、たばこのない生活に慣れるだろう。
禁煙に成功した人からは「たばこやライターを持ち歩かずに済むので身軽になった」「どうして今までやめられなかったのか」という声が聞かれる。
たとえ禁煙に失敗したとしても「自分は意志が弱いんだ」と悲観する必要はない。自力でやめられないのはニコチン依存症にかかっているためで、意志力のせいではないからだ。
そんな人はあきらめず病院の禁煙外来を受診してほしい。禁煙補助剤のニコチンパッチやガムなどを使えば成功率が高まるはずだ。
政府は、禁煙促進と並行し、たばこ産業や葉タバコ生産農家の救済、転業のための施策もしっかりと講じるべきだ。
たばこをやめて旅行に行こう/八重山毎日新聞社説
http://www.y-mainichi.co.jp/news/16910/
大幅値上げで「禁煙」組が続々
■たばこ代は年間22万円
確か大分県の一村一品運動だったと思う。20年ほど前に大山町という町が「桃栗植えてハワイへ行こう」という運動を展開していたことが記憶にある。現に行ったことも聞いた。
八重山も1日からたばこが大幅アップしたし、このキャッチフレーズでどうだろうか。この際たばこをやめてハワイでも国内旅行でもどこへでも行ってもらいたい。
決してできないことではない。一般的に良く吸われているマイルドセブンは110円アップして410円になった。これを毎日1箱吸う人は1年365日で年間約15万円。セブンスターは440円なので約16万円となる。
ヘビースモーカーだと1日2箱は吸い、酒を飲むときは3箱も吸う。これを1日平均1箱半として年22万円余となる。これだとたいていのところは旅行に行ける。そうでなくとも家族でおいしいものが食べられる。
たばこをやめることで自分だけでなく、家族や職場など周りの人もがんなどの健康リスクが激減し、家計も助かる。そして禁煙で食事もおいしく、浮いた金で多少のことは旅行でも何でもできる。こんなみんながハッピーになれる禁煙は、絶対に挑戦の価値があるし、ぜひ多くの喫煙者が挑戦してほしい。すでに始めた人は、ぜひがんばって成功してほしいとエールを送りたい。
■早い人は1ヵ月半で成功
とはいっても禁煙がそう簡単でないのは百も承知だ。それというのも喫煙は麻薬などと同じような「ニコチン中毒症」という病気だからだ。だから多くの喫煙者が健康に悪いからとやめたいと思っていてもなかなかやめられないし、挑戦して失敗した人も周りには多い。それほど自らの精神力、意志でやめるというのは難しい。
そこで近年は病院に禁煙外来が設けられ、さらに朝張り、夜寝るときにはがす市販のニコチンパッチや飲み薬など多様な禁煙補助剤も出ており、さすがに今回は値上げが大幅ということもあって、全国的に禁煙の問い合わせが増えているようだ。
八重山も西表大原、小浜、波照間の各診療所をはじめ、市内の主な開業医が医療保険OKで禁煙外来を行い、さらに薬局もほとんどが相談を受け付け、サポート体制は比較的整っている。迷っている人はぜひ相談してほしい。
関係者の話だとパッチは8週間、禁煙外来は飲み薬などを処方して12週間を1クールで禁煙指導をしているが、早い人は1カ月半で「まったく吸いたくない」と成果が出ているという。
■娘さんはぜひ勧めて
喫煙の健康リスクはいうまでもないが、さらに受動喫煙では肺がんや心筋梗塞などを引き起こして年間6800人が死亡しているというショッキングな調査結果が、このほど厚労省から初めて発表された。喫煙者は強く肝に銘じるべき調査結果といえるだろう。
ところで今回の値上げで53%の人が禁煙に挑戦という調査結果が出ていたが、うれしいことに都道府県別では沖縄が63.5%でトップだった。また別の調査では喫煙男性の半数は娘に勧められれば禁煙したいとも答えており、娘さんは前記の受動喫煙のこともあるし、ぜひ禁煙を勧めてほしい。
禁煙は確かに難しいことだが、2カ月先あるいは何カ月か先に健康のリスクも減り、浮いた金で旅行もできる、そんなみんなが少しはハッピーな気分になれる生活が待っていると思うと、きっとがんばれるはずだ。値上げを禁煙のきっかけにしてほしい。
2010年10月15日 Posted by tonton at 12:30 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
★【正論】日本財団会長・笹川陽平
【正論】日本財団会長・笹川陽平 招致したいたばこ規制国際会議
【産経ニュース】
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101001/plc1010010259003-n1.htm
1日からたばこが値上げされた。日本たばこ産業(JT)によると、わが国の2010年の男性喫煙率は、36・6%(男女平均23・9%)と引き続き減少した。しかし、国際的には依然、高い数字で、値上げ後の価格も先進国の中では最低の水準にある。
禁煙をめぐる議論の高まりで、受動喫煙を含めたばこの健康被害を否定する意見は姿を消したが、一方で、日本は世界保健機関(WHO)の「たばこ規制枠組み条約」を批准しながら、たばこ産業を保護育成する「たばこ事業法」を温存する。このような国は寡聞にして知らないし、わが国のたばこ対策が徹底を欠く原因にもなっている。
たばこ事業法ようは即刻廃止されるべきである。その上で、所管を財務省から厚生労働省に一本化し、12年の「たばこ条約締結国会議」を日本に招致する求める。それが、脱たばこ社会に向けたわが国の決意を内外に示すとともに、健康面に絞ったたばこ対策の強化と「たばこ1000円」の早期実現につながる。
◆事業法の即刻廃止を
1日からの値上げ幅は、1本当たり平均5円で、人気のセブンスターは300円から440円となる。しかし、1箱1000円ほどの価格が定着した先進国に比べれば、その安さは際立ち、広告規制などの遅れも目立つ。
04年に日本が締結国となった、たばこ規制枠組条約は、その目的を「たばこの消費等が健康に及ぼす悪影響から現在および将来の世代を保護する」とした上で、広告・販売促進の禁止やたばこ税の引き上げなどの価格対策を求めている。厚生労働省が「国民の健康の観点から、たばこの消費を抑制する」として、来年度の税制改正要望に引き続き、たばこ値上げを盛り込んだのは正しい。
日本のたばこ対策が徹底を欠く大きな原因となっているたばこ事業法は1984年、たばこ専売制度の廃止に伴って公布された。第1条で「たばこ産業の健全な育成を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資する」とうたっており、国がJT株の過半を保有する根拠にもなっている。
◆所管は厚生労働省とすべきだ
国がたばこ産業を育成する、としているわけで、たばこ条約の趣旨とは明らかに矛盾する。条約に批准した時点で廃止するか、大幅に見直す必要があった。事業法が現在も維持されているのは国家意思の分裂であり、いびつな状態を解消するためにも政府はJT株を売却し、たばこ産業を完全民営化に移すべきである。所管が厚生労働省に移れば健康面に絞ったたばこ対策が強化できる。
現在、日本のたばこ消費量は年間約2400億本、税収は約2兆1千億円。これに対し、喫煙に伴う肺がんなど医療費の増加や労働力の減少、出火原因の3位を占める火災被害など社会的損失は税収を大きく上回る、というのが各種調査で一般的になりつつある。たばこ税はこれまで、手ごろな調整財源として使われてきたが、こうした現実を前に、これ以上、財務省がたばこ関係を所管していく理由はない。
日本財団が運営する公益コミュニティーサイトCANPANが世界禁煙デーの5月31日前に行ったアンケートで回答を寄せた約2万人のうち30・5%は1箱1000円またはそれ以上が「妥当な価格」と答え、喫煙者の79・9%は1000円になったら喫煙を「やめる」「多分やめる」と回答している。たばこ1000円を適正価格とする声が広がっている現実と、過去何度か当欄で指摘させてもらったように、1000円がたばこ離れを促進する有力な手段であることを裏付けている。
◆締結国としての本気度を
たばこ条約はすべての締結国に対し、今年2月までに公共の施設や機関を禁煙とするよう求め、日本に1年遅れて条約に批准した中国も、分煙方式ながら広大な上海万博会場の禁煙対策を強力に進めている。徹底を欠く日本は今や、たばこ対策後進国である。
たばこ条約締結国は、2006年、ジュネーブに110カ国の代表・オブザーバーが集まって開催した第1回以来、3回にわたる国際会議で、たばこ規制の強化や関連するガイドラインの作成などを進めてきた。締結国は現在164カ国で、第4回会議は11月15日から6日間、ウルグアイのプンタデルエステで開かれ、日本政府も出席する。期間中に2年後の第5回会議の開催地も決まる予定で、政府はぜひ、開催地として名乗りを上げてほしい。国際会議は、とかく情報発信、外交の弱さが指摘されるこの国の考えを広く世界にアピールする好機でもある。
たばこに関してはとりわけわが国の取り組みの弱さが指摘され、条約締結国としての本気度が疑われている。会議の誘致は積極策に転じ国際的信用を獲得する格好の契機にもなる。たばこ事業法の廃止と民営化、たばこ1000円の早期実現を合わせ政府の決断と迅速な行動を切に希望する。(ささかわ ようへい)
まったく、同感です!
【産経ニュース】
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101001/plc1010010259003-n1.htm
1日からたばこが値上げされた。日本たばこ産業(JT)によると、わが国の2010年の男性喫煙率は、36・6%(男女平均23・9%)と引き続き減少した。しかし、国際的には依然、高い数字で、値上げ後の価格も先進国の中では最低の水準にある。
禁煙をめぐる議論の高まりで、受動喫煙を含めたばこの健康被害を否定する意見は姿を消したが、一方で、日本は世界保健機関(WHO)の「たばこ規制枠組み条約」を批准しながら、たばこ産業を保護育成する「たばこ事業法」を温存する。このような国は寡聞にして知らないし、わが国のたばこ対策が徹底を欠く原因にもなっている。
たばこ事業法ようは即刻廃止されるべきである。その上で、所管を財務省から厚生労働省に一本化し、12年の「たばこ条約締結国会議」を日本に招致する求める。それが、脱たばこ社会に向けたわが国の決意を内外に示すとともに、健康面に絞ったたばこ対策の強化と「たばこ1000円」の早期実現につながる。
◆事業法の即刻廃止を
1日からの値上げ幅は、1本当たり平均5円で、人気のセブンスターは300円から440円となる。しかし、1箱1000円ほどの価格が定着した先進国に比べれば、その安さは際立ち、広告規制などの遅れも目立つ。
04年に日本が締結国となった、たばこ規制枠組条約は、その目的を「たばこの消費等が健康に及ぼす悪影響から現在および将来の世代を保護する」とした上で、広告・販売促進の禁止やたばこ税の引き上げなどの価格対策を求めている。厚生労働省が「国民の健康の観点から、たばこの消費を抑制する」として、来年度の税制改正要望に引き続き、たばこ値上げを盛り込んだのは正しい。
日本のたばこ対策が徹底を欠く大きな原因となっているたばこ事業法は1984年、たばこ専売制度の廃止に伴って公布された。第1条で「たばこ産業の健全な育成を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資する」とうたっており、国がJT株の過半を保有する根拠にもなっている。
◆所管は厚生労働省とすべきだ
国がたばこ産業を育成する、としているわけで、たばこ条約の趣旨とは明らかに矛盾する。条約に批准した時点で廃止するか、大幅に見直す必要があった。事業法が現在も維持されているのは国家意思の分裂であり、いびつな状態を解消するためにも政府はJT株を売却し、たばこ産業を完全民営化に移すべきである。所管が厚生労働省に移れば健康面に絞ったたばこ対策が強化できる。
現在、日本のたばこ消費量は年間約2400億本、税収は約2兆1千億円。これに対し、喫煙に伴う肺がんなど医療費の増加や労働力の減少、出火原因の3位を占める火災被害など社会的損失は税収を大きく上回る、というのが各種調査で一般的になりつつある。たばこ税はこれまで、手ごろな調整財源として使われてきたが、こうした現実を前に、これ以上、財務省がたばこ関係を所管していく理由はない。
日本財団が運営する公益コミュニティーサイトCANPANが世界禁煙デーの5月31日前に行ったアンケートで回答を寄せた約2万人のうち30・5%は1箱1000円またはそれ以上が「妥当な価格」と答え、喫煙者の79・9%は1000円になったら喫煙を「やめる」「多分やめる」と回答している。たばこ1000円を適正価格とする声が広がっている現実と、過去何度か当欄で指摘させてもらったように、1000円がたばこ離れを促進する有力な手段であることを裏付けている。
◆締結国としての本気度を
たばこ条約はすべての締結国に対し、今年2月までに公共の施設や機関を禁煙とするよう求め、日本に1年遅れて条約に批准した中国も、分煙方式ながら広大な上海万博会場の禁煙対策を強力に進めている。徹底を欠く日本は今や、たばこ対策後進国である。
たばこ条約締結国は、2006年、ジュネーブに110カ国の代表・オブザーバーが集まって開催した第1回以来、3回にわたる国際会議で、たばこ規制の強化や関連するガイドラインの作成などを進めてきた。締結国は現在164カ国で、第4回会議は11月15日から6日間、ウルグアイのプンタデルエステで開かれ、日本政府も出席する。期間中に2年後の第5回会議の開催地も決まる予定で、政府はぜひ、開催地として名乗りを上げてほしい。国際会議は、とかく情報発信、外交の弱さが指摘されるこの国の考えを広く世界にアピールする好機でもある。
たばこに関してはとりわけわが国の取り組みの弱さが指摘され、条約締結国としての本気度が疑われている。会議の誘致は積極策に転じ国際的信用を獲得する格好の契機にもなる。たばこ事業法の廃止と民営化、たばこ1000円の早期実現を合わせ政府の決断と迅速な行動を切に希望する。(ささかわ ようへい)
まったく、同感です!
2010年10月02日 Posted by tonton at 17:20 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
【金曜討論】たばこの値上げ 作田学氏、猪瀬直樹氏
【金曜討論】たばこの値上げ 作田学氏、猪瀬直樹氏 (1/4ページ)
【産経ニュース】2010.9.24 14:04
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/100924/trd1009241405008-n1.htm
たばこ税の増税に伴い、来月1日からたばこが一斉に値上げされる。代表的な銘柄のマイルドセブンは300円から410円になり、過去にない大幅な値上げ幅がスモーカーに節煙か禁煙かの選択を迫ることになりそうだ。「たばこは文化であり、マナーの徹底で十分」と主張する猪瀬直樹東京都副知事と、増税を禁煙のきっかけにしたいという日本禁煙学会理事長で医師の作田学さんに聞いた。
◇
≪作田学氏≫
値上げで禁煙願望を刺激
○約16%が禁煙に転じる
--たばこ税増税を医師の立場でどうとらえているか
「たばこを100%値上げすると、約40%喫煙率が下がるといわれる。今回はほぼ40%の値上げにあたるため、スモーカーの約16%が禁煙に転じると予測されている。値上げ幅を大きくすれば、喫煙率はさらに下がるだろう。この増税を契機に、たばこをやめたいと考えるすべての人に禁煙に向かう方法について伝えていきたい」
--最近、「禁煙外来」という言葉をよく耳にするが
「全国に約1万500カ所の禁煙外来があり、扱う医療機関の数は増えてきている。認知行動療法とバレニクリンと呼ばれる禁煙補助薬の処方によって禁煙につなげていく治療法で、保険も適用されて自己負担は2万円とかからない。将来にわたってたばこを吸い続けていくことを考えれば負担は少ない」
--禁煙外来では、どれぐらいの人が禁煙できるのか
「完全にたばこと縁が切れるのは6割といわれる。しかし、再び喫煙してしまう人も多くいて、そうしたケースではたばこの本数が以前より多くなりがちだ。それだけニコチンは依存性が強く、断酒よりも難しい」
--喫煙率をさらに下げるために期待する価格とは
「喫煙者の大半は、いつかはたばこをやめたいと考えている。かりに1箱1000円に値上げすれば、喫煙者の禁煙願望はより具体化される。そもそも、欧米に比べて日本のたばこは安く、1箱800円から1000円というのが世界の相場になっている」
○若者は値上げに敏感
--スモーカーからの風当たりは強くなると思われるが
「喫煙率を下げる3つの方法とは、(1)値上げ(2)パッケージ上の写真による警告(3)たばこ自販機の撤廃-が有効と考えられている。中でも値上げという措置が効果てきめん。今の若者は携帯電話にお金をかけているので、たばこの値上げには敏感です。1000円にすれば、多くの未成年者はたばこに手を出さなくなるでしょう」
--青少年への影響という点ではメディアの責任も問われている
「米国の人気俳優、シルベスター・スタローンが映画でたばこを1本吸うシーンに対して、たばこ会社から多額のお金が動いていたというが、1930年代からこの手の話は尽きない。たばこのパッケージがテレビに出るだけでも青少年に与える心理的な影響力がある。たばこを吸うことは格好悪いというイメージを浸透させることも大切で、マスメディアへの広告規制や禁煙教育という点で、残念ながら日本は世界に後れを取っている」(日出間和貴)
◇
≪猪瀬直樹氏≫
税収減考え議論すべきだ
●安易な全面禁煙は反対
--過去最大額のたばこ税引き上げが来月から実施されるが
「たばこ税は国・地方合わせて約2兆円あり、ガソリン税に迫る規模の貴重な財源だ。これ以上の値上げは税収増どころか、たばこ離れによる税収減を招く。この10年あまりで3回行われたたばこ増税後の税収推移を見ても明らかだ。今回の増税で、さらに大幅な税収減が見込まれている。東京の場合、都と区市町村合わせてたばこ税税収が約1200億円あり、これがないと予算が組めないという現実がある」
--仮に税収減になっても、喫煙者が減ることで医療費の削減が期待できるとの主張もあるが
「それはきちんと証明されていない議論だ。まず現実に生じる税収の減少分を、誰が負担するのかを考えなければならない。税の問題である以上、減収分の手当てを考えずに議論するのは無責任だ」
--厚労省が飲食店などでの屋内原則禁煙を求める通知を2月に出すなど全面禁煙化の流れが進む
「安易な全面禁煙には賛成しない。私自身も昼食はたばこが吸える店にしか行かないし、そういう店は喫煙者で込んでいる。諸外国の例を見ても、全面禁煙が実施されれば喫煙客の足は外食から遠のく。喫煙用の屋外テラスをつくるなどの大がかりな改装費用が必要となり、特に中小飲食店の経営に打撃を与えるだろう」
--規制強化の背後には従来の分煙政策が不徹底との認識がある
「分煙スペースを増やし、愛煙家のマナーも徹底するのは当然だ。全面禁煙化について、厚労省は副流煙を盾にとるが、黒煙を上げて走るディーゼル車の方がよっぽど問題なのに、全国的な規制は行われていないではないか」
●喫煙は嗜好の問題
--副流煙以外に、喫煙行為そのものへの批判も強まっている
「副流煙の問題を除けば、基本的にはアルコールと同じく嗜好(しこう)の問題だ。喫煙者にとって『ちょっと一服』は自然な動きで、煙だけではなく“間”を求めている面もある。文学や映画でも、たばこを1本吸うという“間”が必要なシーンがある。『マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや』(寺山修司)という歌も生まれるわけだ。単に煙を吸うだけではなく文化の問題でもあり、それに介入されると社会にストレスがたまるのではないか」
--現状は行き過ぎとみるか
「食糧管理法などの例を見ても、日本の規制は一度増やすとずっと戻らない。禁止を増やし続けるのは反対だ。喫煙者と非喫煙者のすみ分けは可能だし、お互いほどほどのところで折り合わなければならない」(磨井慎吾)
◇
【プロフィル】作田学
さくた・まなぶ NPO法人「日本禁煙学会」理事長。昭和22年、千葉県生まれ。62歳。東大医学部卒。日赤医療センター神経内科部長、杏林大第一内科主任教授などを経て、同大客員教授。「禁煙学」(南山堂)を編集。著書に「頭痛」(日本医事新報社)など。
◇
【プロフィル】猪瀬直樹
いのせ・なおき 作家、東京都副知事。昭和21年、長野県生まれ。63歳。信州大人文学部卒。62年、「ミカドの肖像」で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。「ペルソナ-三島由紀夫伝」など著書多数。平成14~17年、道路関係四公団民営化推進委員会委員。19年、東京都副知事に就任。
猪瀬さんは、WHOのタバコ規制枠組み条約の発効した背景や目的をまったく理解していないようで、東京を都知事と共に率いる副知事という立場の方であるのに、とても残念なことです。世界を知らずに、東京から日本が変わることはないように思います。
【産経ニュース】2010.9.24 14:04
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/100924/trd1009241405008-n1.htm
たばこ税の増税に伴い、来月1日からたばこが一斉に値上げされる。代表的な銘柄のマイルドセブンは300円から410円になり、過去にない大幅な値上げ幅がスモーカーに節煙か禁煙かの選択を迫ることになりそうだ。「たばこは文化であり、マナーの徹底で十分」と主張する猪瀬直樹東京都副知事と、増税を禁煙のきっかけにしたいという日本禁煙学会理事長で医師の作田学さんに聞いた。
◇
≪作田学氏≫
値上げで禁煙願望を刺激
○約16%が禁煙に転じる
--たばこ税増税を医師の立場でどうとらえているか
「たばこを100%値上げすると、約40%喫煙率が下がるといわれる。今回はほぼ40%の値上げにあたるため、スモーカーの約16%が禁煙に転じると予測されている。値上げ幅を大きくすれば、喫煙率はさらに下がるだろう。この増税を契機に、たばこをやめたいと考えるすべての人に禁煙に向かう方法について伝えていきたい」
--最近、「禁煙外来」という言葉をよく耳にするが
「全国に約1万500カ所の禁煙外来があり、扱う医療機関の数は増えてきている。認知行動療法とバレニクリンと呼ばれる禁煙補助薬の処方によって禁煙につなげていく治療法で、保険も適用されて自己負担は2万円とかからない。将来にわたってたばこを吸い続けていくことを考えれば負担は少ない」
--禁煙外来では、どれぐらいの人が禁煙できるのか
「完全にたばこと縁が切れるのは6割といわれる。しかし、再び喫煙してしまう人も多くいて、そうしたケースではたばこの本数が以前より多くなりがちだ。それだけニコチンは依存性が強く、断酒よりも難しい」
--喫煙率をさらに下げるために期待する価格とは
「喫煙者の大半は、いつかはたばこをやめたいと考えている。かりに1箱1000円に値上げすれば、喫煙者の禁煙願望はより具体化される。そもそも、欧米に比べて日本のたばこは安く、1箱800円から1000円というのが世界の相場になっている」
○若者は値上げに敏感
--スモーカーからの風当たりは強くなると思われるが
「喫煙率を下げる3つの方法とは、(1)値上げ(2)パッケージ上の写真による警告(3)たばこ自販機の撤廃-が有効と考えられている。中でも値上げという措置が効果てきめん。今の若者は携帯電話にお金をかけているので、たばこの値上げには敏感です。1000円にすれば、多くの未成年者はたばこに手を出さなくなるでしょう」
--青少年への影響という点ではメディアの責任も問われている
「米国の人気俳優、シルベスター・スタローンが映画でたばこを1本吸うシーンに対して、たばこ会社から多額のお金が動いていたというが、1930年代からこの手の話は尽きない。たばこのパッケージがテレビに出るだけでも青少年に与える心理的な影響力がある。たばこを吸うことは格好悪いというイメージを浸透させることも大切で、マスメディアへの広告規制や禁煙教育という点で、残念ながら日本は世界に後れを取っている」(日出間和貴)
◇
≪猪瀬直樹氏≫
税収減考え議論すべきだ
●安易な全面禁煙は反対
--過去最大額のたばこ税引き上げが来月から実施されるが
「たばこ税は国・地方合わせて約2兆円あり、ガソリン税に迫る規模の貴重な財源だ。これ以上の値上げは税収増どころか、たばこ離れによる税収減を招く。この10年あまりで3回行われたたばこ増税後の税収推移を見ても明らかだ。今回の増税で、さらに大幅な税収減が見込まれている。東京の場合、都と区市町村合わせてたばこ税税収が約1200億円あり、これがないと予算が組めないという現実がある」
--仮に税収減になっても、喫煙者が減ることで医療費の削減が期待できるとの主張もあるが
「それはきちんと証明されていない議論だ。まず現実に生じる税収の減少分を、誰が負担するのかを考えなければならない。税の問題である以上、減収分の手当てを考えずに議論するのは無責任だ」
--厚労省が飲食店などでの屋内原則禁煙を求める通知を2月に出すなど全面禁煙化の流れが進む
「安易な全面禁煙には賛成しない。私自身も昼食はたばこが吸える店にしか行かないし、そういう店は喫煙者で込んでいる。諸外国の例を見ても、全面禁煙が実施されれば喫煙客の足は外食から遠のく。喫煙用の屋外テラスをつくるなどの大がかりな改装費用が必要となり、特に中小飲食店の経営に打撃を与えるだろう」
--規制強化の背後には従来の分煙政策が不徹底との認識がある
「分煙スペースを増やし、愛煙家のマナーも徹底するのは当然だ。全面禁煙化について、厚労省は副流煙を盾にとるが、黒煙を上げて走るディーゼル車の方がよっぽど問題なのに、全国的な規制は行われていないではないか」
●喫煙は嗜好の問題
--副流煙以外に、喫煙行為そのものへの批判も強まっている
「副流煙の問題を除けば、基本的にはアルコールと同じく嗜好(しこう)の問題だ。喫煙者にとって『ちょっと一服』は自然な動きで、煙だけではなく“間”を求めている面もある。文学や映画でも、たばこを1本吸うという“間”が必要なシーンがある。『マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや』(寺山修司)という歌も生まれるわけだ。単に煙を吸うだけではなく文化の問題でもあり、それに介入されると社会にストレスがたまるのではないか」
--現状は行き過ぎとみるか
「食糧管理法などの例を見ても、日本の規制は一度増やすとずっと戻らない。禁止を増やし続けるのは反対だ。喫煙者と非喫煙者のすみ分けは可能だし、お互いほどほどのところで折り合わなければならない」(磨井慎吾)
◇
【プロフィル】作田学
さくた・まなぶ NPO法人「日本禁煙学会」理事長。昭和22年、千葉県生まれ。62歳。東大医学部卒。日赤医療センター神経内科部長、杏林大第一内科主任教授などを経て、同大客員教授。「禁煙学」(南山堂)を編集。著書に「頭痛」(日本医事新報社)など。
◇
【プロフィル】猪瀬直樹
いのせ・なおき 作家、東京都副知事。昭和21年、長野県生まれ。63歳。信州大人文学部卒。62年、「ミカドの肖像」で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。「ペルソナ-三島由紀夫伝」など著書多数。平成14~17年、道路関係四公団民営化推進委員会委員。19年、東京都副知事に就任。

2010年09月26日 Posted by tonton at 07:19 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
●非喫煙者も検診は必要/ Dr.中川のがんから死生をみつめる
Dr.中川のがんから死生をみつめる:/73 非喫煙者も検診は必要
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/select/science/news/20100908ddm013070205000c.html
芸能人リポーターの梨元勝さんが、先月21日、肺がんで亡くなりました。65歳でした。
現在、日本では、毎年約6万7000人が肺がんで亡くなっています。男性では肺がんが、がんによる死亡のトップ、女性も2位です。 梨元さんは、たばこを吸いませんでした。多くの人が「たばこを吸わなかった梨元さんが、どうして肺がんになったのだろう?」と疑問に思ったようです。
たしかに、たばこを吸えば、肺がんになる危険は高まります。実際、日本人の場合、たばこを吸う人が肺がんになる危険性は、吸わない人に比べて、男性で4・4倍、女性で2・8倍に高まります。欧米では、この比率は20倍以上と言われていますから、日本人の肺がんに対するたばこの影響はやや少ないようです。
欧米では、たばこが肺がんの原因の90%を占めます。日本人は、男性で68%、女性で18%程度と推計されています。梨元さんのように、たばこを吸わなくても肺がんになる日本人の割合が高いのです。
肺がんには、いくつかのタイプがあります。まず、がん細胞が小さい「小細胞がん」とそれ以外の「非小細胞がん」に分かれます。さらに、非小細胞がんには、腺がん、扁平(へんぺい)上皮がん、大細胞がんがあります。
このうち、たばこと関連が深いのは、扁平上皮がんと小細胞がんです。一方、最近は、腺がんの割合が増加しています。つまり、喫煙が原因ではない肺がんが増えつつあるのです。
梨元さんの肺がんが、どのタイプだったかは報道されていません。間接喫煙でも肺がんは増えますから、芸能界で仕事をしてきた梨元さんの肺がんが、たばこによるものであった可能性もあるでしょう。がんの告知から2カ月半で亡くなった経過からは、進行が早く転移しやすい小細胞がんも考えられます。
しかし、梨元さんも「たばこを吸わないから肺がんの心配はない」と誤解されていたようです。定期的な検査をしていたら、早期発見ができた可能性もあります。たばこを吸わなくてもがん検診は受ける必要があるのです。
(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/select/science/news/20100908ddm013070205000c.html
芸能人リポーターの梨元勝さんが、先月21日、肺がんで亡くなりました。65歳でした。
現在、日本では、毎年約6万7000人が肺がんで亡くなっています。男性では肺がんが、がんによる死亡のトップ、女性も2位です。 梨元さんは、たばこを吸いませんでした。多くの人が「たばこを吸わなかった梨元さんが、どうして肺がんになったのだろう?」と疑問に思ったようです。
たしかに、たばこを吸えば、肺がんになる危険は高まります。実際、日本人の場合、たばこを吸う人が肺がんになる危険性は、吸わない人に比べて、男性で4・4倍、女性で2・8倍に高まります。欧米では、この比率は20倍以上と言われていますから、日本人の肺がんに対するたばこの影響はやや少ないようです。
欧米では、たばこが肺がんの原因の90%を占めます。日本人は、男性で68%、女性で18%程度と推計されています。梨元さんのように、たばこを吸わなくても肺がんになる日本人の割合が高いのです。
肺がんには、いくつかのタイプがあります。まず、がん細胞が小さい「小細胞がん」とそれ以外の「非小細胞がん」に分かれます。さらに、非小細胞がんには、腺がん、扁平(へんぺい)上皮がん、大細胞がんがあります。
このうち、たばこと関連が深いのは、扁平上皮がんと小細胞がんです。一方、最近は、腺がんの割合が増加しています。つまり、喫煙が原因ではない肺がんが増えつつあるのです。
梨元さんの肺がんが、どのタイプだったかは報道されていません。間接喫煙でも肺がんは増えますから、芸能界で仕事をしてきた梨元さんの肺がんが、たばこによるものであった可能性もあるでしょう。がんの告知から2カ月半で亡くなった経過からは、進行が早く転移しやすい小細胞がんも考えられます。
しかし、梨元さんも「たばこを吸わないから肺がんの心配はない」と誤解されていたようです。定期的な検査をしていたら、早期発見ができた可能性もあります。たばこを吸わなくてもがん検診は受ける必要があるのです。
(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)
タグ :梨本勝さん
2010年09月09日 Posted by tonton at 18:21 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
●中国人が分析/ 日本の女性はなぜタバコを吸いたがるのか
【中国ブログ】なぜ日本の女性はタバコを吸いたがるのか―中国人による分析
【Searchina】
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0823&f=national_0823_029.shtml
昨今、日本では男性の喫煙率が従来に比べて大きく減少したが、女性の喫煙率は増加傾向にある。先日、新民網などの中国国内メディアで「なぜ日本の女性はタバコを吸いたがるのか」という中国人ブロガーの文章が掲載された。
文章ではまず、中国人には「喫煙は悪い女性の象徴」という観念があるが、日本では自己主張の手段としてますます多くの女性がタバコを吸っており、経済能力のない大学生までが安くないタバコ代を惜しまない状況であることを紹介した。そして、その理由として、日本の女性が社会の各場面において形のないストレスにさいなまれていることを挙げ、タバコによってストレスを解消せざるを得ないとした。
文章によれば、日本の女性は仕事と家庭の両方で大きなストレスを抱えているという。現在、日本では既婚女性の就業を奨励しており、これはいい現象であると評価する一方で、「まだまだ不完全な点が多い」と見ている。例えば、就職試験の面接で聞かれる「いつ結婚するのか」「家庭と仕事とどちらが大事なのか」「重要な仕事中に子どもが熱を出したらどうするのか」などといった「残酷」な質問に見られるように、会社は就職して数年で結婚、出産する女性を雇用するリスクを避ける姿勢が見られるうえ、成績が良くてもなかなか男性同様に出世できない現実があると論じた。
そんな仕事上でのストレスに加え、今なお「家は男の天下」という古い概念を多くの日本人男性が持っている上に、一般的なサラリーマンの給料では家庭を支えきれない状況になっていることから、家事の負担を強いられながらスーパーや飲食店で働いて生活費を稼いでいると指摘。「休憩時間にたった5分間でもタバコの煙に酔うことで、仕事や家庭の悩みを忘れることができるのかもしれない」と日本の女性に同情を示した。(編集担当:柳川俊之)
【Searchina】
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0823&f=national_0823_029.shtml
昨今、日本では男性の喫煙率が従来に比べて大きく減少したが、女性の喫煙率は増加傾向にある。先日、新民網などの中国国内メディアで「なぜ日本の女性はタバコを吸いたがるのか」という中国人ブロガーの文章が掲載された。
文章ではまず、中国人には「喫煙は悪い女性の象徴」という観念があるが、日本では自己主張の手段としてますます多くの女性がタバコを吸っており、経済能力のない大学生までが安くないタバコ代を惜しまない状況であることを紹介した。そして、その理由として、日本の女性が社会の各場面において形のないストレスにさいなまれていることを挙げ、タバコによってストレスを解消せざるを得ないとした。
文章によれば、日本の女性は仕事と家庭の両方で大きなストレスを抱えているという。現在、日本では既婚女性の就業を奨励しており、これはいい現象であると評価する一方で、「まだまだ不完全な点が多い」と見ている。例えば、就職試験の面接で聞かれる「いつ結婚するのか」「家庭と仕事とどちらが大事なのか」「重要な仕事中に子どもが熱を出したらどうするのか」などといった「残酷」な質問に見られるように、会社は就職して数年で結婚、出産する女性を雇用するリスクを避ける姿勢が見られるうえ、成績が良くてもなかなか男性同様に出世できない現実があると論じた。
そんな仕事上でのストレスに加え、今なお「家は男の天下」という古い概念を多くの日本人男性が持っている上に、一般的なサラリーマンの給料では家庭を支えきれない状況になっていることから、家事の負担を強いられながらスーパーや飲食店で働いて生活費を稼いでいると指摘。「休憩時間にたった5分間でもタバコの煙に酔うことで、仕事や家庭の悩みを忘れることができるのかもしれない」と日本の女性に同情を示した。(編集担当:柳川俊之)
2010年08月26日 Posted by tonton at 07:45 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
山形/ 喫煙マナー
喫煙マナー /山形
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/area/yamagata/note/news/20100813ddlk06070195000c.html
「長時間くすぶっていた証拠だな」。そうつぶやきながら捜査員は下半分が真っ黒になった直方体の木製タイルを手に取った。そのほかにも4、5個の木製タイルの下半分が真っ黒になっていた▲10日早朝、山形市村木沢の「狐一巡り街道 ふれあい展望台」でぼやがあった。長机を囲むようにベンチが四つ並ぶ休憩所。その長机とベンチの下の木製タイルが焼け焦げた。現場にはたばこが数本落ちていた。タイルとタイルのすき間にねじ込まれたものもあった。「おそらく誰かが火を消さないままねじ込んだのだろう」。捜査員はあきれ顔だった▲展望台は地元で有名な夜景スポット。以前から吸い殻のポイ捨てが目立っていた。私も喫煙者だが恥ずかしい話だ。吸うならマナーを守れ。【鈴木健太】
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/area/yamagata/note/news/20100813ddlk06070195000c.html
「長時間くすぶっていた証拠だな」。そうつぶやきながら捜査員は下半分が真っ黒になった直方体の木製タイルを手に取った。そのほかにも4、5個の木製タイルの下半分が真っ黒になっていた▲10日早朝、山形市村木沢の「狐一巡り街道 ふれあい展望台」でぼやがあった。長机を囲むようにベンチが四つ並ぶ休憩所。その長机とベンチの下の木製タイルが焼け焦げた。現場にはたばこが数本落ちていた。タイルとタイルのすき間にねじ込まれたものもあった。「おそらく誰かが火を消さないままねじ込んだのだろう」。捜査員はあきれ顔だった▲展望台は地元で有名な夜景スポット。以前から吸い殻のポイ捨てが目立っていた。私も喫煙者だが恥ずかしい話だ。吸うならマナーを守れ。【鈴木健太】
2010年08月16日 Posted by tonton at 12:45 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
健康格差 低所得者層に禁煙促す
最新の医療ルネサンス・医療企画とは
健康格差 日英の現場(3)低所得者層に禁煙促す
【ヨミドクター】
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=26932
低所得者層の住む集合住宅が立ち並ぶロンドン・エレファント&キャッスルの小さなパブ「タンカード」。平日の夕方、地元の常連客でほぼ満席の店内で、作業着姿でビールを飲んでいたグループに、「日本じゃまだ店内でたばこが吸えるんだって?」と驚かれた。
がんや心臓病などの原因となるたばこ対策は健康政策の柱だ。イングランドでは2007年7月、スコットランドなどに続き、飲食店を含む公共の場所を全面禁煙とした。違反には罰金もある。
なかでも労働者階級の憩いの場であるパブの全面禁煙は、経営者団体らの強い反対にもかかわらず、強力に推し進められた。これには、喫煙率の高い低所得者層のたばこ離れを促す意味合いもあった。
英国の喫煙率は22%(07年)と、10年前の28%から低下。だが、社会経済的な最上層の喫煙率は16%なのに対し、最下層では30%と約2倍高い。
また、喫煙が関係した病気による死亡率は、社会階層の最上層では4%だったのに対し、最下層では19%だったという研究もあり、喫煙が健康に与える影響は、貧富によって差があることも明らかになっている。
全面禁煙が施行された当時、英国勤務だった厚生労働省年金局の武内和久さんは、「地域ごとの喫煙率と経済指標が並べて報道されるなど、健康格差対策として国民に理解されたことが推進力となった」と話す。
対策として価格引き上げが効果的とされるのも、購買力の低い層が買えないようにとの狙いからだ。英国では1箱1000円超と10年前より2倍近く引き上げられた。
一方、日本の成人男性の喫煙率は36・8%と先進国の中で極めて高い。最低所得層の喫煙者の割合は、男性で最高所得層の1・3倍、女性で2・0倍との研究もあるが、対策は遅れている。
たばこ価格は今年10月にようやく1箱400円程度に引き上げの予定。厚生労働省は2月、飲食店も含めた公共の場所を全面禁煙にするよう求める通知を出したが、努力目標にとどまる。売り上げが減少するのではとの懸念から反対する声も強い。
低所得者層の常連客が多いロンドン南東のパブ「プリンス・オブ・ウェールズ」。「もっと家族を、もっと子どもを」を合言葉に、食事メニューを充実させたところ、家族連れが増え、売り上げは禁煙前の25%増になった。店主のアンディ・マーシュさん(44)は、「パブも健康的に変わらないと生き残れない」と語る。
【写真】ビールを飲む人でにぎわうパブ。狭くてもたばこの煙がないので、空気がきれいだ(イギリス・マンチェスターで)
(2010年6月21日 読売新聞)
健康格差 日英の現場(3)低所得者層に禁煙促す
【ヨミドクター】
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=26932
低所得者層の住む集合住宅が立ち並ぶロンドン・エレファント&キャッスルの小さなパブ「タンカード」。平日の夕方、地元の常連客でほぼ満席の店内で、作業着姿でビールを飲んでいたグループに、「日本じゃまだ店内でたばこが吸えるんだって?」と驚かれた。
がんや心臓病などの原因となるたばこ対策は健康政策の柱だ。イングランドでは2007年7月、スコットランドなどに続き、飲食店を含む公共の場所を全面禁煙とした。違反には罰金もある。
なかでも労働者階級の憩いの場であるパブの全面禁煙は、経営者団体らの強い反対にもかかわらず、強力に推し進められた。これには、喫煙率の高い低所得者層のたばこ離れを促す意味合いもあった。
英国の喫煙率は22%(07年)と、10年前の28%から低下。だが、社会経済的な最上層の喫煙率は16%なのに対し、最下層では30%と約2倍高い。
また、喫煙が関係した病気による死亡率は、社会階層の最上層では4%だったのに対し、最下層では19%だったという研究もあり、喫煙が健康に与える影響は、貧富によって差があることも明らかになっている。
全面禁煙が施行された当時、英国勤務だった厚生労働省年金局の武内和久さんは、「地域ごとの喫煙率と経済指標が並べて報道されるなど、健康格差対策として国民に理解されたことが推進力となった」と話す。
対策として価格引き上げが効果的とされるのも、購買力の低い層が買えないようにとの狙いからだ。英国では1箱1000円超と10年前より2倍近く引き上げられた。
一方、日本の成人男性の喫煙率は36・8%と先進国の中で極めて高い。最低所得層の喫煙者の割合は、男性で最高所得層の1・3倍、女性で2・0倍との研究もあるが、対策は遅れている。
たばこ価格は今年10月にようやく1箱400円程度に引き上げの予定。厚生労働省は2月、飲食店も含めた公共の場所を全面禁煙にするよう求める通知を出したが、努力目標にとどまる。売り上げが減少するのではとの懸念から反対する声も強い。
低所得者層の常連客が多いロンドン南東のパブ「プリンス・オブ・ウェールズ」。「もっと家族を、もっと子どもを」を合言葉に、食事メニューを充実させたところ、家族連れが増え、売り上げは禁煙前の25%増になった。店主のアンディ・マーシュさん(44)は、「パブも健康的に変わらないと生き残れない」と語る。
【写真】ビールを飲む人でにぎわうパブ。狭くてもたばこの煙がないので、空気がきれいだ(イギリス・マンチェスターで)
(2010年6月21日 読売新聞)
タグ :イギリス
2010年06月23日 Posted by tonton at 14:33 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
◎社説:ライター改良 「子供の命」優先すべきだ
社説:ライター改良 「子供の命」優先すべきだ
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20100515k0000m070128000c.html
子供がライターをいじっていて火事になり、命まで失うケースが相次いでいる。ライターの製造・販売に規制がなく、簡単に火をつけられる使い捨て式などが野放し状態になっていることが背景にある。
経済産業省の審議会部会は今月中にも新たに規制を設ける方針をとりまとめる見通しだ。政府は、規制実施に向け迅速に対応すべきである。
北海道で4月2日、3歳から7カ月の乳幼児4人が焼死した車両火災では、車中からライターの部品が見つかった。父親がいない間に火遊びをしていての惨事とみられる。
消費者庁と消防庁によると、子供の火遊びによる火災が99年からの10年で3万件以上あり、うち約5割がライターによるものだ。また、政令指定都市で04~08年に、12歳以下の子供のライターの火遊びによる火事で8人が亡くなっている。99~08年の東京消防庁管内の調査でも7人の死亡が確認されている。
欧米では、ライターを子供が簡単に操作できないようにするチャイルドレジスタンス(CR)規制を導入している。例えば、直押し式ならば子供の力では簡単に押せないようにするものだ。
米国は94年の規制後、5歳未満の子供の火事が6割近くに減った。日本もCR規制の導入は当然だろう。
9割とされる使い捨て式ライターのほとんどは中国を中心とする輸入品だ。中国はCR機能付きのライターを欧米に輸出している実績もある。業界は現地のメーカーと改良について検討を進めてほしい。
消費生活用製品安全法では、消費者の生命や身体への危害を防ぐため、特定製品を指定し、製造・輸入に当たり技術基準適合を業者に義務付ける。石油ストーブや乳幼児用ベッドなどが対象となっており、ライターも指定される方向だ。
着火方式によっては、CR機能をすぐに付けるのは難しいとの意見が業界内にあるようだ。子供の関心を引くおもちゃのような形状のライターなどを規制対象にするかの問題もある。欧州は禁止するが、米国はCR機能があれば認める。5歳男児が好きな漫画のキャラクターが印刷されたライターで火遊びをし、大火事を起こした実例もある。喫煙で使われることが多い点を考えると、より厳しい規制が望ましいのではないか。
かつて業者が試験的にCR機能付きのライターを販売した際、割高のうえつけにくいと不評だったという。だが、便利さと子供の安全はてんびんにかけられまい。
そもそもライターを子供の手の届くところに置かなければ危険は激減するはずだ。使う大人の自覚が第一なのは言うまでもない。
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20100515k0000m070128000c.html
子供がライターをいじっていて火事になり、命まで失うケースが相次いでいる。ライターの製造・販売に規制がなく、簡単に火をつけられる使い捨て式などが野放し状態になっていることが背景にある。
経済産業省の審議会部会は今月中にも新たに規制を設ける方針をとりまとめる見通しだ。政府は、規制実施に向け迅速に対応すべきである。
北海道で4月2日、3歳から7カ月の乳幼児4人が焼死した車両火災では、車中からライターの部品が見つかった。父親がいない間に火遊びをしていての惨事とみられる。
消費者庁と消防庁によると、子供の火遊びによる火災が99年からの10年で3万件以上あり、うち約5割がライターによるものだ。また、政令指定都市で04~08年に、12歳以下の子供のライターの火遊びによる火事で8人が亡くなっている。99~08年の東京消防庁管内の調査でも7人の死亡が確認されている。
欧米では、ライターを子供が簡単に操作できないようにするチャイルドレジスタンス(CR)規制を導入している。例えば、直押し式ならば子供の力では簡単に押せないようにするものだ。
米国は94年の規制後、5歳未満の子供の火事が6割近くに減った。日本もCR規制の導入は当然だろう。
9割とされる使い捨て式ライターのほとんどは中国を中心とする輸入品だ。中国はCR機能付きのライターを欧米に輸出している実績もある。業界は現地のメーカーと改良について検討を進めてほしい。
消費生活用製品安全法では、消費者の生命や身体への危害を防ぐため、特定製品を指定し、製造・輸入に当たり技術基準適合を業者に義務付ける。石油ストーブや乳幼児用ベッドなどが対象となっており、ライターも指定される方向だ。
着火方式によっては、CR機能をすぐに付けるのは難しいとの意見が業界内にあるようだ。子供の関心を引くおもちゃのような形状のライターなどを規制対象にするかの問題もある。欧州は禁止するが、米国はCR機能があれば認める。5歳男児が好きな漫画のキャラクターが印刷されたライターで火遊びをし、大火事を起こした実例もある。喫煙で使われることが多い点を考えると、より厳しい規制が望ましいのではないか。
かつて業者が試験的にCR機能付きのライターを販売した際、割高のうえつけにくいと不評だったという。だが、便利さと子供の安全はてんびんにかけられまい。
そもそもライターを子供の手の届くところに置かなければ危険は激減するはずだ。使う大人の自覚が第一なのは言うまでもない。
2010年05月17日 Posted by tonton at 19:24 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
たばこ値上げ、どうなる税収/ 鳥取
たばこ:値上げ、どうなる税収 喫煙者受難の時代、タスポ普及率34% /鳥取
【YAHOO!ニュース】5月3日15時12分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100503-00000166-mailo-l31
未成年者の喫煙を防ぐためたばこの自動販売機に成人識別装置「タスポ」が県内で導入されてから丸2年が経過した。他方、日本たばこ産業(JT)は秋のたばこ税増税に合わせ1箱110~140円値上げすると発表。喫煙可能な場所もどんどん狭められ、喫煙者には受難の時代だ。成人になってすぐに吸い始め、もう7年になる記者が、逆風にさらされるたばこ事情を取材した。【遠藤浩二】
タスポの普及率は、推定喫煙者数と発行枚数ではじき出す。日本たばこ協会によると、4月24日現在の全国の推定喫煙者数は2601万人。発行枚数は971万4434枚。県内の推定喫煙者数は12万人で発行枚数は4万769人。普及率は、全国が37・3%、県内は34・0%となる。
タスポ自販機が全国的に導入されたのは、08年7月1日。県内では同年5月1日に先行導入された。タスポ普及率の推移をみると、08年4月末は全国11・0%▽県13・5%。翌09年4月末は全国33・8%▽県29・8%。
普及率の上昇パターンや値上げなどからしてタスポ普及率は40%前後で定着するとみられている。協会は「あくまでも未成年者の喫煙防止が目的。普及率の目標値などは定めていない」と説明している。
たばこは10月1日から1本につき3・5円増税される。原材料費の上昇分も上乗せされ、セブンスターが1箱440円(現在300円)▽マイルドセブンが1箱410円(同)などとなる。ん~高い。
たばこには消費税▽国たばこ税▽たばこ特別税▽県たばこ税▽市町村たばこ税……と何と5重の税がかかっている。たばこ1箱300円とすると、現行でも189円つまり63%が税金だ。県税務課によると、うち県たばこ税が21・48円▽市町村たばこ税が65・96円。
秋の増税で1箱400円になった場合、県たばこ税は30・08円▽市町村たばこ税が92・36円に増えるという。
近年の県たばこ税の税収の推移をみると、06年度12億3500万円▽07年度12億700万円▽08年度11億2500万円▽09年度10億7500万円。減少傾向は明らかだ。今年度の税収見込みは当初、10億1600万円と算出したが、10月1日からの増税で10億4800万円に増えると修正した。
たばこ税の過去の引き上げは、1本につき98年と03年に0・82円、06年に0・852円増税された。今回の3・5円はまさにけた違い。同課は「増税により一応3200万円の税収増を見込んだが、過去に例がない上げ幅なので、喫煙にどう影響するかはわからない」と困惑気味だ。吸うべきか、吸わざるべきか。記者も財布と相談しながら秋までに結論を出したい。
喫煙者(記者)のようですが、ご自身の健康や将来のために是非「吸わない」という選択をして頂きたいと思います。
【YAHOO!ニュース】5月3日15時12分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100503-00000166-mailo-l31
未成年者の喫煙を防ぐためたばこの自動販売機に成人識別装置「タスポ」が県内で導入されてから丸2年が経過した。他方、日本たばこ産業(JT)は秋のたばこ税増税に合わせ1箱110~140円値上げすると発表。喫煙可能な場所もどんどん狭められ、喫煙者には受難の時代だ。成人になってすぐに吸い始め、もう7年になる記者が、逆風にさらされるたばこ事情を取材した。【遠藤浩二】
タスポの普及率は、推定喫煙者数と発行枚数ではじき出す。日本たばこ協会によると、4月24日現在の全国の推定喫煙者数は2601万人。発行枚数は971万4434枚。県内の推定喫煙者数は12万人で発行枚数は4万769人。普及率は、全国が37・3%、県内は34・0%となる。
タスポ自販機が全国的に導入されたのは、08年7月1日。県内では同年5月1日に先行導入された。タスポ普及率の推移をみると、08年4月末は全国11・0%▽県13・5%。翌09年4月末は全国33・8%▽県29・8%。
普及率の上昇パターンや値上げなどからしてタスポ普及率は40%前後で定着するとみられている。協会は「あくまでも未成年者の喫煙防止が目的。普及率の目標値などは定めていない」と説明している。
たばこは10月1日から1本につき3・5円増税される。原材料費の上昇分も上乗せされ、セブンスターが1箱440円(現在300円)▽マイルドセブンが1箱410円(同)などとなる。ん~高い。
たばこには消費税▽国たばこ税▽たばこ特別税▽県たばこ税▽市町村たばこ税……と何と5重の税がかかっている。たばこ1箱300円とすると、現行でも189円つまり63%が税金だ。県税務課によると、うち県たばこ税が21・48円▽市町村たばこ税が65・96円。
秋の増税で1箱400円になった場合、県たばこ税は30・08円▽市町村たばこ税が92・36円に増えるという。
近年の県たばこ税の税収の推移をみると、06年度12億3500万円▽07年度12億700万円▽08年度11億2500万円▽09年度10億7500万円。減少傾向は明らかだ。今年度の税収見込みは当初、10億1600万円と算出したが、10月1日からの増税で10億4800万円に増えると修正した。
たばこ税の過去の引き上げは、1本につき98年と03年に0・82円、06年に0・852円増税された。今回の3・5円はまさにけた違い。同課は「増税により一応3200万円の税収増を見込んだが、過去に例がない上げ幅なので、喫煙にどう影響するかはわからない」と困惑気味だ。吸うべきか、吸わざるべきか。記者も財布と相談しながら秋までに結論を出したい。
喫煙者(記者)のようですが、ご自身の健康や将来のために是非「吸わない」という選択をして頂きたいと思います。
2010年05月08日 Posted by tonton at 11:53 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
一瞬の脇見が事故に /和歌山
記者が体験:禁煙日記 一瞬の脇見が事故に /和歌山
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20100417ddlk30100399000c.html
今月6~15日、「春の全国交通安全運動」が実施され、事故防止の啓発が行われた。飲酒運転抑止などが柱だ。
だが、たばこが原因の事故も起きている。3月19日、札幌市内で乗用車が歩行者をはねて死亡させた事故では、「たばこを取ろうと目を離していた」運転手が自動車運転過失致傷容疑で現行犯逮捕された。また、09年1月に宮城県で乗用車が対向車線にはみ出して車に衝突した事故で、2人が死亡、1人に重傷を負わせた運転手も「たばこを取ろうとして前を見ていなかった」。
ほかにも、「たばこの火を消そうとした」「ライターを探していた」など一瞬の脇見運転が事故につながることがある。県警交通センターによると、カーステレオ操作なども含まれるが前方不注視や動静不注視、安全不確認は、1~3月の県内の交通事故1641件のうち66%を占める。
広川町の自動車教習所「カースクール湯浅」の指導員、成川充伸さん(50)は愛煙家だが、車内では吸わない。23歳で教官になってからやめたという。出張で県内各地を回る大阪市の製薬会社の支店長(58)は「電車や駅舎、喫茶店などたばこが吸えない場所が増えたので、(迎えの車で)吸える時は思い切り吸っている」。和歌山市の男性(71)も「車間距離が取れる場所かどうかなどの状況を確認して吸う。法律で規制されていないから」という。
たばこに限った道路交通法の規制はない。ただ、警察庁によると、同法の「安全運転の義務」の中に「ハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、(中略)他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と規定されており、ケース・バイ・ケースだが違反行為とみなす可能性もあるという。
ちなみに、タクシーやバスの運転手が運転中に喫煙する姿を見ないのは、国土交通省の旅客自動車運送事業運輸規則で禁止されているためだとか。
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20100417ddlk30100399000c.html
今月6~15日、「春の全国交通安全運動」が実施され、事故防止の啓発が行われた。飲酒運転抑止などが柱だ。
だが、たばこが原因の事故も起きている。3月19日、札幌市内で乗用車が歩行者をはねて死亡させた事故では、「たばこを取ろうと目を離していた」運転手が自動車運転過失致傷容疑で現行犯逮捕された。また、09年1月に宮城県で乗用車が対向車線にはみ出して車に衝突した事故で、2人が死亡、1人に重傷を負わせた運転手も「たばこを取ろうとして前を見ていなかった」。
ほかにも、「たばこの火を消そうとした」「ライターを探していた」など一瞬の脇見運転が事故につながることがある。県警交通センターによると、カーステレオ操作なども含まれるが前方不注視や動静不注視、安全不確認は、1~3月の県内の交通事故1641件のうち66%を占める。
広川町の自動車教習所「カースクール湯浅」の指導員、成川充伸さん(50)は愛煙家だが、車内では吸わない。23歳で教官になってからやめたという。出張で県内各地を回る大阪市の製薬会社の支店長(58)は「電車や駅舎、喫茶店などたばこが吸えない場所が増えたので、(迎えの車で)吸える時は思い切り吸っている」。和歌山市の男性(71)も「車間距離が取れる場所かどうかなどの状況を確認して吸う。法律で規制されていないから」という。
たばこに限った道路交通法の規制はない。ただ、警察庁によると、同法の「安全運転の義務」の中に「ハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、(中略)他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と規定されており、ケース・バイ・ケースだが違反行為とみなす可能性もあるという。
ちなみに、タクシーやバスの運転手が運転中に喫煙する姿を見ないのは、国土交通省の旅客自動車運送事業運輸規則で禁止されているためだとか。
2010年04月20日 Posted by tonton at 17:34 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
★民を網することなかれ=布施広(論説室)
発信箱:民を網することなかれ=布施広(論説室)
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20100415k0000m070095000c.html
貝原益軒の「養生訓」は「煙草(たばこ)の性は毒である」と説く。習慣になると「やめられなくなる」ので「最初から近づけないのがもっともよい」(講談社学術文庫)という。そうもいかないから禁煙に苦労する人が多いのだろうが、300年も前の書物がたばこの厄介さを指摘しているのは面白い。
そして現代。がんと闘う先輩記者の集まりで呼吸器科の医師が言った。「税収が減ってもたばこは1箱1000円以上にすべきです。中高生の喫煙を防がないと肺がんは減らない」。益軒の時代も今も、いかにたばこを遠ざけるかが大きな課題だ。
無論、たばこを吸う権利はある。が、その煙を吸いたくない人の権利を同様に守るべきだ。日本の受動喫煙対策は実に遅れている、と1年前に指摘したら(09年4月17日「論説ノート」)賛同の手紙もいただいたが、ある週刊誌には新聞が国家による規制を迫っていると書かれ、女性評論家には「唖然(あぜん)」と言われて驚いた。
文章のつたなさを省みるにやぶさかではないが、たばこを論じると日本の隠れた風土が浮かび上がるようで興味深い。この1年、変わり続けた日本に再度問いかけてみたい。飲食店などで喫煙を規制せず、病人や妊婦や子供にも煙をいや応なく吸わせる。そんな社会であっていいですか。そんな光景が他の先進国で見られますか、と。
しかも日本は受動喫煙防止をうたう「たばこ規制枠組み条約」(05年発効)をいち早く批准した。厚生労働省は2月、公共施設の全面禁煙を求める通知(罰則なし)を出したが、遅すぎる対策は羊頭狗肉(ようとうくにく)の批判を呼ぼう。税収と健康をてんびんにかけ、魚を網ですくうような価格設定も「民を網(あみ)する」ように映る。が、カッカせず冷静に批判しよう。養生訓には「心はたえず平
和で安楽で」という教えもある。
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20100415k0000m070095000c.html
貝原益軒の「養生訓」は「煙草(たばこ)の性は毒である」と説く。習慣になると「やめられなくなる」ので「最初から近づけないのがもっともよい」(講談社学術文庫)という。そうもいかないから禁煙に苦労する人が多いのだろうが、300年も前の書物がたばこの厄介さを指摘しているのは面白い。
そして現代。がんと闘う先輩記者の集まりで呼吸器科の医師が言った。「税収が減ってもたばこは1箱1000円以上にすべきです。中高生の喫煙を防がないと肺がんは減らない」。益軒の時代も今も、いかにたばこを遠ざけるかが大きな課題だ。
無論、たばこを吸う権利はある。が、その煙を吸いたくない人の権利を同様に守るべきだ。日本の受動喫煙対策は実に遅れている、と1年前に指摘したら(09年4月17日「論説ノート」)賛同の手紙もいただいたが、ある週刊誌には新聞が国家による規制を迫っていると書かれ、女性評論家には「唖然(あぜん)」と言われて驚いた。
文章のつたなさを省みるにやぶさかではないが、たばこを論じると日本の隠れた風土が浮かび上がるようで興味深い。この1年、変わり続けた日本に再度問いかけてみたい。飲食店などで喫煙を規制せず、病人や妊婦や子供にも煙をいや応なく吸わせる。そんな社会であっていいですか。そんな光景が他の先進国で見られますか、と。
しかも日本は受動喫煙防止をうたう「たばこ規制枠組み条約」(05年発効)をいち早く批准した。厚生労働省は2月、公共施設の全面禁煙を求める通知(罰則なし)を出したが、遅すぎる対策は羊頭狗肉(ようとうくにく)の批判を呼ぼう。税収と健康をてんびんにかけ、魚を網ですくうような価格設定も「民を網(あみ)する」ように映る。が、カッカせず冷静に批判しよう。養生訓には「心はたえず平
和で安楽で」という教えもある。
2010年04月18日 Posted by tonton at 14:09 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
受動喫煙論争 嗜好品規制どこまで★背景にたばこ税
紫煙の行方 受動喫煙論争 嗜好品規制どこまで★背景にたばこ税
【ZAKZAK】
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20100409/dms1004091616016-n2.htm
長年の喫煙でがんなどの健康被害が生じたとして、日本たばこ産業(JT)と国に損害賠償などを求めた訴訟で、横浜地裁は1月20日、請求を棄却。判決でJTの責任について、「たばこの製造・販売を続ければ、不特定多数が病気になり、死亡すると認識していたとまでは言えない」と違法性を否定した。
厚生労働省は2月に入って、都道府県などに受動喫煙対策を求めた。訴訟を起こした横浜市の自営業、高橋是良さん(67)は「期待はしています」としつつ、「行政はたばこそのものを否定する議論は避けているようにみえる」と語る。
たばこ事業法第1条はこう規定する。「たばこ産業の健全な発展を図り、財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする」
行政は受動喫煙防止を進めるが、産業発展を目指す法律には手をつけようとしない。4月1日に国内初の受動喫煙防止条例を施行した神奈川県も「条例の対象はあくまでも受動喫煙。たばこ自体は合法的な嗜好品と認識している」という。厚労省も同様の立場だ。
背景にたばこ税があると指摘するのは、証券系シンクタンク、イワイ・リサーチセンターの有沢正一センター長。
1箱300円のたばこの場合、たばこ税は174.88円。10月には1本3.5円の引き上げも予定される。税収は年間2兆円水準で、地方にとっては貴重な財源だ。
喫煙を過剰に規制すると財政問題に直結しかねないし、飲食店やたばこ関連業界に及ぼす影響も大きい。
第一生命経済研究所の主席エコノミスト、永浜利広氏は「喫煙そのものを否定しないままの受動喫煙防止対策の主張は、いずれ行き詰まるのではないか」とみる。
一方、急速な議論の進展に「このままでは嗜好品がすべて規制対象になるのではないか」(有沢氏)との懸念もある。
国際的な受動喫煙防止対策を主導した世界保健機関(WHO)は、ビールなどのアルコール規制も検討。さらに、ファストフードや糖分の高い清涼飲料水が規制対象になるとの声もあり、米国では米国飲料協会が、公立校でコーラなどの販売から撤退した。
有沢氏は「健康的でないものすべてを規制対象にするとなれば、嗜好品ではない。合法的な楽しみ方の議論が少ないことも気になる」と指摘。たばこを含め嗜好品はどうあるべきか。受動喫煙問題は、多くの課題を突きつけている。
【図】たばこの国内需要と税収の推移【拡大】
【ZAKZAK】
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20100409/dms1004091616016-n2.htm
長年の喫煙でがんなどの健康被害が生じたとして、日本たばこ産業(JT)と国に損害賠償などを求めた訴訟で、横浜地裁は1月20日、請求を棄却。判決でJTの責任について、「たばこの製造・販売を続ければ、不特定多数が病気になり、死亡すると認識していたとまでは言えない」と違法性を否定した。
厚生労働省は2月に入って、都道府県などに受動喫煙対策を求めた。訴訟を起こした横浜市の自営業、高橋是良さん(67)は「期待はしています」としつつ、「行政はたばこそのものを否定する議論は避けているようにみえる」と語る。
たばこ事業法第1条はこう規定する。「たばこ産業の健全な発展を図り、財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする」
行政は受動喫煙防止を進めるが、産業発展を目指す法律には手をつけようとしない。4月1日に国内初の受動喫煙防止条例を施行した神奈川県も「条例の対象はあくまでも受動喫煙。たばこ自体は合法的な嗜好品と認識している」という。厚労省も同様の立場だ。
背景にたばこ税があると指摘するのは、証券系シンクタンク、イワイ・リサーチセンターの有沢正一センター長。
1箱300円のたばこの場合、たばこ税は174.88円。10月には1本3.5円の引き上げも予定される。税収は年間2兆円水準で、地方にとっては貴重な財源だ。
喫煙を過剰に規制すると財政問題に直結しかねないし、飲食店やたばこ関連業界に及ぼす影響も大きい。
第一生命経済研究所の主席エコノミスト、永浜利広氏は「喫煙そのものを否定しないままの受動喫煙防止対策の主張は、いずれ行き詰まるのではないか」とみる。
一方、急速な議論の進展に「このままでは嗜好品がすべて規制対象になるのではないか」(有沢氏)との懸念もある。
国際的な受動喫煙防止対策を主導した世界保健機関(WHO)は、ビールなどのアルコール規制も検討。さらに、ファストフードや糖分の高い清涼飲料水が規制対象になるとの声もあり、米国では米国飲料協会が、公立校でコーラなどの販売から撤退した。
有沢氏は「健康的でないものすべてを規制対象にするとなれば、嗜好品ではない。合法的な楽しみ方の議論が少ないことも気になる」と指摘。たばこを含め嗜好品はどうあるべきか。受動喫煙問題は、多くの課題を突きつけている。
【図】たばこの国内需要と税収の推移【拡大】
2010年04月17日 Posted by tonton at 16:53 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
受動喫煙論争(下)嗜好品規制どこまで
【けむりの行方】受動喫煙論争(下)嗜好品規制どこまで
【YAHOO!ニュース】3月31日7時56分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100331-00000034-san-bus_all
「期待はしています。でも、それぞれ立場があるようで、矛盾も感じます」
横浜市の自営業、高橋是良さん(67)は、厚生労働省や神奈川県が進めている受動喫煙対策について言葉を選びながら話した。
高橋さんは、長年の喫煙でがんなどの健康被害が生じたとして、日本たばこ産業(JT)と国に損害賠償などを求める訴訟を起こした。
横浜地裁は1月20日、請求を棄却し、判決では、JTの責任について「たばこの製造・販売を続ければ、不特定多数が病気になり、死亡すると認識していたとまでは言えない」と違法性を否定した。
厚生労働省が都道府県などに受動喫煙対策を求めたのは、それから間もない2月だ。高橋さんは「裁判は残念でしたが、受動喫煙防止に向けた動きが広がることは望ましい」と語り、健康に対する大きなリスクを伴う受動喫煙に歯止めをかけようとする行政の取り組みを高く評価している。
ただ、それでも引っかかるところはあるという。
「受動喫煙防止を進める行政も、たばこそのものを否定する議論は避けているように見える。法律で認められていますから」
たばこ事業法第1条はこう規定している。「たばこ産業の健全な発展を図り、財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする」
■喫煙は否定せず
行政は受動喫煙防止を進める一方で、産業発展を目指す法律には手をつけようとしない。実際、4月1日に国内初の受動喫煙防止条例を施行する神奈川県も喫煙そのものは否定しておらず、「条例の対象はあくまでも受動喫煙だ。たばこ自体は合法的な嗜好(しこう)品と認識している」(たばこ対策室)という。厚労省も同様の立場だ。
その事情について、証券系シンクタンク、イワイ・リサーチセンターの有沢正一センター長は「たばこ税の存在が大きい」と語る。
たばこには国や地方のたばこ税が課される。1箱300円のたばこの場合、たばこ税は174・88円だ。10月には1本3・5円の引き上げも予定される。税収は年間2兆円水準で、地方にとっては貴重な財源だ。
それだけに喫煙を過剰に規制すると財政問題に直結しかねないし、飲食店やたばこ関連業界に及ぼす影響も大きい。容易に結論を出せないテーマでもある。
第一生命経済研究所の主席エコノミスト、永浜利広氏は「受動喫煙対策を進める行政は、分煙では健康被害防止効果は不十分という立場だ。喫煙そのものを否定しないままの受動喫煙防止対策の主張は、いずれ行き詰まるのではないか」とみる。
■次はアルコール?
一方、急速な議論の進展に対しては「このままでは嗜好品がすべて規制対象になるのではないか」(有沢氏)との懸念も出ている。
国際的な受動喫煙防止対策を主導した世界保健機関(WHO)はビールなどのアルコール規制も検討中だ。1月には販売や広告の規制を求める指針案を採択した。行き過ぎた飲酒は健康だけでなく社会悪だととらえ、各国に自主規制を促す内容で、5月の総会での正式合意を目指している。
合意しても「強制的な措置にはならない」(大手ビールメーカー)との見方は多いが、すでにビール大手5社で構成するビール酒造組合は、今年秋以降のビールなどのテレビ広告の自粛を拡大するなど先を見越したような動きをみせる。
さらに、ファストフードや糖分の高い清涼飲料水が規制対象になるとの声もあり、米国ではコカ・コーラなどが加盟する米国飲料協会が、公立校でコーラなどの販売から撤退した。
有沢氏は「健康的でないものすべてを規制対象にするとなれば、嗜好品ではない。合法的な楽しみ方の議論が少ないことも気になる」と指摘。たばこを含め嗜好品はどうあるべきか。受動喫煙問題は、その議論の進め方を含めて多くの課題を突きつけている。
【YAHOO!ニュース】3月31日7時56分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100331-00000034-san-bus_all
「期待はしています。でも、それぞれ立場があるようで、矛盾も感じます」
横浜市の自営業、高橋是良さん(67)は、厚生労働省や神奈川県が進めている受動喫煙対策について言葉を選びながら話した。
高橋さんは、長年の喫煙でがんなどの健康被害が生じたとして、日本たばこ産業(JT)と国に損害賠償などを求める訴訟を起こした。
横浜地裁は1月20日、請求を棄却し、判決では、JTの責任について「たばこの製造・販売を続ければ、不特定多数が病気になり、死亡すると認識していたとまでは言えない」と違法性を否定した。
厚生労働省が都道府県などに受動喫煙対策を求めたのは、それから間もない2月だ。高橋さんは「裁判は残念でしたが、受動喫煙防止に向けた動きが広がることは望ましい」と語り、健康に対する大きなリスクを伴う受動喫煙に歯止めをかけようとする行政の取り組みを高く評価している。
ただ、それでも引っかかるところはあるという。
「受動喫煙防止を進める行政も、たばこそのものを否定する議論は避けているように見える。法律で認められていますから」
たばこ事業法第1条はこう規定している。「たばこ産業の健全な発展を図り、財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする」
■喫煙は否定せず
行政は受動喫煙防止を進める一方で、産業発展を目指す法律には手をつけようとしない。実際、4月1日に国内初の受動喫煙防止条例を施行する神奈川県も喫煙そのものは否定しておらず、「条例の対象はあくまでも受動喫煙だ。たばこ自体は合法的な嗜好(しこう)品と認識している」(たばこ対策室)という。厚労省も同様の立場だ。
その事情について、証券系シンクタンク、イワイ・リサーチセンターの有沢正一センター長は「たばこ税の存在が大きい」と語る。
たばこには国や地方のたばこ税が課される。1箱300円のたばこの場合、たばこ税は174・88円だ。10月には1本3・5円の引き上げも予定される。税収は年間2兆円水準で、地方にとっては貴重な財源だ。
それだけに喫煙を過剰に規制すると財政問題に直結しかねないし、飲食店やたばこ関連業界に及ぼす影響も大きい。容易に結論を出せないテーマでもある。
第一生命経済研究所の主席エコノミスト、永浜利広氏は「受動喫煙対策を進める行政は、分煙では健康被害防止効果は不十分という立場だ。喫煙そのものを否定しないままの受動喫煙防止対策の主張は、いずれ行き詰まるのではないか」とみる。
■次はアルコール?
一方、急速な議論の進展に対しては「このままでは嗜好品がすべて規制対象になるのではないか」(有沢氏)との懸念も出ている。
国際的な受動喫煙防止対策を主導した世界保健機関(WHO)はビールなどのアルコール規制も検討中だ。1月には販売や広告の規制を求める指針案を採択した。行き過ぎた飲酒は健康だけでなく社会悪だととらえ、各国に自主規制を促す内容で、5月の総会での正式合意を目指している。
合意しても「強制的な措置にはならない」(大手ビールメーカー)との見方は多いが、すでにビール大手5社で構成するビール酒造組合は、今年秋以降のビールなどのテレビ広告の自粛を拡大するなど先を見越したような動きをみせる。
さらに、ファストフードや糖分の高い清涼飲料水が規制対象になるとの声もあり、米国ではコカ・コーラなどが加盟する米国飲料協会が、公立校でコーラなどの販売から撤退した。
有沢氏は「健康的でないものすべてを規制対象にするとなれば、嗜好品ではない。合法的な楽しみ方の議論が少ないことも気になる」と指摘。たばこを含め嗜好品はどうあるべきか。受動喫煙問題は、その議論の進め方を含めて多くの課題を突きつけている。