日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。
動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)
◎スコットランド/ 禁煙法施行で小児喘息の入院も減少
禁煙法施行のスコットランドで、小児喘息の入院も減少
職業的な受動喫煙がない集団においても利益 大西 淳子=医学ジャーナリスト
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/bmj/201010/516911.html
スコットランドでは、総合的な禁煙法が施行されて以来、バーで働く人々の呼吸器症状が減少したと報告されている。スコットランドGlasgow大学のDaniel Mackay氏らはさらに、禁煙法の利益は、職業的な受動喫煙がなかった集団にも及ぶことを明らかにした。毎年増加していた小児喘息による入院が、法施行を境に減少に転じたという。論文は、NEJM誌2010年9月16日号に掲載された。
先進国では過去数十年の間に喘息の有病率が上昇した。以前米国で行われた研究結果は、年間20万件の小児の喘息発作が、親の喫煙に起因することを示唆した。スコットランドでは成人の喫煙率は25%だが、家庭内での環境タバコ煙曝露は少なからず起きていた。
スコットランドが06年に公共の場所での喫煙を禁止する禁煙法を施行した当初は、喫煙者が自宅で喫煙する機会が増えるのではないかと危惧された。だが、実際には禁煙法をきっかけに禁煙する人が増えて、小児の環境タバコ煙曝露は減ったと見られていた。
禁煙法施行以来、これまで、職業的な受動喫煙がなかった人々にも呼吸器症状の改善があったかどうかは評価されていなかったことから、著者らは、禁煙法が施行された06年3月以降の小児喘息による入院の増減を調べることにした。
スコットランドにおけるすべての急性期病院の入院データを登録しているScottish Morbidity Recordから、2000年1月から09年10月までの15歳未満の喘息による全入院を同定。負の二項回帰モデルを用いて禁煙法施行日である06年3月26日より前と後の入院件数の経年変化を調べた。
小児喘息による入院は研究期間中に2万1415件あった。
禁煙法施行前の小児喘息による入院は、対象期間の初めの2000年1月の時点から、年平均5.2%(95%信頼区間3.9-6.6%)ずつ増加していた。
一方、法施行後は、06年3月26日の時点から年平均18.2%(14.7-21.8%、P<0.001)ずつ減少していた。
年齢、性別、居住地域(都市か地方か/スコットランド北部、南西部、南東部のどこか)、社会経済的地位(5分位群)、法施行前の喘息による入院歴といった交絡因子候補で調整すると、施行前の入院は年平均4.4%(3.3-5.5%)増加、法施行後は19.5%(16.5-22.4%、P<0.001)減少となった。
入院患者を年齢で層別化すると、4歳以下の就学前の小児が1万1796人(55.1%)、5歳以上の就学児が9619人(44.9%)だった。法施行後の入院の減少は就学前の小児と就学児の両方に同様に見られた。就学前の小児では、年平均18.4%減少、就学児では20.8%減少していた。
喘息による入院と性別、居住地域、地域、社会経済的地位の間にも有意な関係は見られなかった。
得られた結果は、禁煙法を施行すると職業曝露のない集団の呼吸器疾患も減少することを示唆した。
原題は「Smoke-free Legislation and Hospitalizations for
Childhood Asthma」、概要は、BMJ誌のWebサイトで閲覧できる。
職業的な受動喫煙がない集団においても利益 大西 淳子=医学ジャーナリスト
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/bmj/201010/516911.html
スコットランドでは、総合的な禁煙法が施行されて以来、バーで働く人々の呼吸器症状が減少したと報告されている。スコットランドGlasgow大学のDaniel Mackay氏らはさらに、禁煙法の利益は、職業的な受動喫煙がなかった集団にも及ぶことを明らかにした。毎年増加していた小児喘息による入院が、法施行を境に減少に転じたという。論文は、NEJM誌2010年9月16日号に掲載された。
先進国では過去数十年の間に喘息の有病率が上昇した。以前米国で行われた研究結果は、年間20万件の小児の喘息発作が、親の喫煙に起因することを示唆した。スコットランドでは成人の喫煙率は25%だが、家庭内での環境タバコ煙曝露は少なからず起きていた。
スコットランドが06年に公共の場所での喫煙を禁止する禁煙法を施行した当初は、喫煙者が自宅で喫煙する機会が増えるのではないかと危惧された。だが、実際には禁煙法をきっかけに禁煙する人が増えて、小児の環境タバコ煙曝露は減ったと見られていた。
禁煙法施行以来、これまで、職業的な受動喫煙がなかった人々にも呼吸器症状の改善があったかどうかは評価されていなかったことから、著者らは、禁煙法が施行された06年3月以降の小児喘息による入院の増減を調べることにした。
スコットランドにおけるすべての急性期病院の入院データを登録しているScottish Morbidity Recordから、2000年1月から09年10月までの15歳未満の喘息による全入院を同定。負の二項回帰モデルを用いて禁煙法施行日である06年3月26日より前と後の入院件数の経年変化を調べた。
小児喘息による入院は研究期間中に2万1415件あった。
禁煙法施行前の小児喘息による入院は、対象期間の初めの2000年1月の時点から、年平均5.2%(95%信頼区間3.9-6.6%)ずつ増加していた。
一方、法施行後は、06年3月26日の時点から年平均18.2%(14.7-21.8%、P<0.001)ずつ減少していた。
年齢、性別、居住地域(都市か地方か/スコットランド北部、南西部、南東部のどこか)、社会経済的地位(5分位群)、法施行前の喘息による入院歴といった交絡因子候補で調整すると、施行前の入院は年平均4.4%(3.3-5.5%)増加、法施行後は19.5%(16.5-22.4%、P<0.001)減少となった。
入院患者を年齢で層別化すると、4歳以下の就学前の小児が1万1796人(55.1%)、5歳以上の就学児が9619人(44.9%)だった。法施行後の入院の減少は就学前の小児と就学児の両方に同様に見られた。就学前の小児では、年平均18.4%減少、就学児では20.8%減少していた。
喘息による入院と性別、居住地域、地域、社会経済的地位の間にも有意な関係は見られなかった。
得られた結果は、禁煙法を施行すると職業曝露のない集団の呼吸器疾患も減少することを示唆した。
原題は「Smoke-free Legislation and Hospitalizations for
Childhood Asthma」、概要は、BMJ誌のWebサイトで閲覧できる。
タグ :スコットランド
●スウェーデン/ 禁煙ビルでこっそり喫煙、即刻退去
★フィンランド/ たばこ追放を目指す新法を施行
☆世界初!「タバコ」撲滅を目指す国!フィンランド
☆世界初!フィンランド「完全禁煙国」をめざし新法へ
◎JTなど投資対象から除外=喫煙規制方針で-ノルウェー
嗅ぎタバコ大国 /スウェーデン
★フィンランド/ たばこ追放を目指す新法を施行
☆世界初!「タバコ」撲滅を目指す国!フィンランド
☆世界初!フィンランド「完全禁煙国」をめざし新法へ
◎JTなど投資対象から除外=喫煙規制方針で-ノルウェー
嗅ぎタバコ大国 /スウェーデン
2010年10月15日 Posted bytonton at 13:30 │Comments(0) │北欧
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。