日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。
動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)
☆世界初!フィンランド「完全禁煙国」をめざし新法へ
世界初!「たばこ撲滅の国」を目指すフィンランド
【メディアサボール】2010/02/10
http://mediasabor.jp/2010/02/post_752.html
* フィンランド在住ジャーナリスト*靴家 さちこ
1月20付のYLE(フィンランド国営放送)ニュースのウェブ版によると、フィンランドは「世界初」の完全禁煙国を目指し、今年6月には国会で新しい反喫煙法が決議にかけられる予定だ。この動向は、YLEが予測した通り、BBCを始めとする世界中のメディアの関心を集めている。
YLEのインタビューに対して、イルッカ・オクサラ社会保険相は「喫煙は人を殺す」と断言し、「昨年秋から国会に提示されている新しい法案とは、喫煙を完全に阻止するものである。世界にまたとない条項だ」と発言している。その法案の具体的な内容とは、「たばこ及びたばこ関連商品の陳列を禁止」するというものだ。その詳細を、社会厚生省のイズモ・トゥオミネン氏に聞いてみた。
───筆者:「世界で最も厳しいたばこ規制を目指しているようですが」
トゥ:「世界一厳しいかどうかは分からないが、人体に害を及ぼすビジネスの徹底不支持の姿勢を打ち出したまでだ。この法案が採択された暁には、大小全ての販売店の軒先からたばこの陳列が無くなる。消費者は店員に、自ら希望のたばこの銘柄を指定し、購入することはできるが、日常的にたばこやたばこ関連商品が国民の目にさらされることが無くなる。これにより、非喫煙者や未成年に対してまでのたばこの商品イメージの定着を防ぐことができる」
───筆者:「なるほど。喫煙者が罰せられる禁煙法ではないのですね。」
トゥ:「その通り。例えばF1のスポンサーとしてマルボロの大きなロゴがサーキット周辺に飾られているのを見たことがあると思うが、このような広告を禁止することによって、たばこ業界の企業イメージの向上を阻止することも私達の目的の一つだ。この企業イメージの向上を阻止することによって、たばこ産業に対する投資も減ることだろう。このように、人体に害を及ぼすビジネスを根絶させることが、この法案の目的なのだ」
───筆者:「これほどまでに喫煙の阻止を目指しているフィンランドの喫煙率とは?」
トゥ:「20%」
───筆者:「欧州で最も低いとされていますよね。そんなに大きな数字でもないようですが」
トゥ:「大きな数字だ!!ゼロと比べたら(笑)」
というわけで、トゥオミネン氏がYLEのインタビューでも答えている通り、法案は、国を挙げてのたばこ業界との対決という形で、今年6月に採決にかけられる。
フィンランドでは、1995年から職場及び屋内の公共施設での喫煙が禁止されており、2007年にはそこにバー、カフェ、クラブやレストランも加わり、屋内で喫煙行為を見かけることはほとんどない。各家庭でも喫煙者は、家の中ではなくベランダや外で吸うのが一般的なマナーで、未成年者を乗せた車中での喫煙は違法行為だ。
が、その反動なのか、日本の路上喫煙禁止条例に馴染みある目にはそう映るのか、屋外に出ると喫煙者が意外と目立つ。屋内で吸えないので、建物の外のゴミ箱付近でコートを着込んで煙を吸い込む人、雨に打たれながらベビーカーを押しつつ歩きたばこをする母親、未成年には販売が禁止されているというのにどこで手に入れたのか、学校帰りに歩きながら、たばこを吸う中・高校生(特に中学生!)など、喫煙率20%は意外と目に付きやすい。
フィリップモリス・フィンランドはこの新しい法案について、起訴はしていないものの、すでに法務省に異議申し立てをしている。さらにYLEのインタビューに対して、フィリップモリス・フィンランドのCEO、マリユ・ヴァニマー氏は「この法案の目的と方法は非現実的だ……法案によってもたらされる社会的影響に関しては予測がついておらず、我々はそのような法案の導入に賛成することはできない」と発言した。ヴァニマー氏は危惧する「社会的影響」の一つに、たばこの裏取引を示唆している。
そうでなくてもたばこは高価なので、「そこまでして吸いたい」人達は、器用に巻き型を使って紙でタバコの葉を包んで巻いた、“手巻き”ならぬ紙巻きたばこを吸っている。トゥオミネン氏は、「たばこ業界の企業イメージをつぶすために、ゆくゆくはたばこのパッケージからもロゴデザインを外し、何も描いていない白い箱にするように働きかけたい」と語っていたが、今度はその意味深な「白い箱」に若者たちが興味をそそられてしまったらどうするのだろうと、いたちごっこ的な思考が頭をもたげる。
しかしながら、トゥオミネン氏の毅然とした語り口調に「上がそのように提案しているので」というような「やらされている」感がなく、お役所的なところが微塵もなかったところに先行きの明るさが感じられた。フィンランドでは男性の喫煙率が60%に達した1960年代から喫煙と肺がんの発生率、死亡率の関連性が研究され、喫煙(受動喫煙も含む)は肺がんの要因となっており、死にいたらしめるものと結論付けられた。以降、たばこ法が制定された1977年には、男性の喫煙率が35%、2001年には29%、2005年には26%と劇的に減少し、前述の通り、男女合わせて現在では20%と下降線をたどり続けている。フィンランドが喫煙率0%の国に至るまでの今後を見守っていきたい。
すごいですね!これこそが未来へ向かった世界のあるべき姿だと思います。
【メディアサボール】2010/02/10
http://mediasabor.jp/2010/02/post_752.html
* フィンランド在住ジャーナリスト*靴家 さちこ
1月20付のYLE(フィンランド国営放送)ニュースのウェブ版によると、フィンランドは「世界初」の完全禁煙国を目指し、今年6月には国会で新しい反喫煙法が決議にかけられる予定だ。この動向は、YLEが予測した通り、BBCを始めとする世界中のメディアの関心を集めている。
YLEのインタビューに対して、イルッカ・オクサラ社会保険相は「喫煙は人を殺す」と断言し、「昨年秋から国会に提示されている新しい法案とは、喫煙を完全に阻止するものである。世界にまたとない条項だ」と発言している。その法案の具体的な内容とは、「たばこ及びたばこ関連商品の陳列を禁止」するというものだ。その詳細を、社会厚生省のイズモ・トゥオミネン氏に聞いてみた。
───筆者:「世界で最も厳しいたばこ規制を目指しているようですが」
トゥ:「世界一厳しいかどうかは分からないが、人体に害を及ぼすビジネスの徹底不支持の姿勢を打ち出したまでだ。この法案が採択された暁には、大小全ての販売店の軒先からたばこの陳列が無くなる。消費者は店員に、自ら希望のたばこの銘柄を指定し、購入することはできるが、日常的にたばこやたばこ関連商品が国民の目にさらされることが無くなる。これにより、非喫煙者や未成年に対してまでのたばこの商品イメージの定着を防ぐことができる」
───筆者:「なるほど。喫煙者が罰せられる禁煙法ではないのですね。」
トゥ:「その通り。例えばF1のスポンサーとしてマルボロの大きなロゴがサーキット周辺に飾られているのを見たことがあると思うが、このような広告を禁止することによって、たばこ業界の企業イメージの向上を阻止することも私達の目的の一つだ。この企業イメージの向上を阻止することによって、たばこ産業に対する投資も減ることだろう。このように、人体に害を及ぼすビジネスを根絶させることが、この法案の目的なのだ」
───筆者:「これほどまでに喫煙の阻止を目指しているフィンランドの喫煙率とは?」
トゥ:「20%」
───筆者:「欧州で最も低いとされていますよね。そんなに大きな数字でもないようですが」
トゥ:「大きな数字だ!!ゼロと比べたら(笑)」
というわけで、トゥオミネン氏がYLEのインタビューでも答えている通り、法案は、国を挙げてのたばこ業界との対決という形で、今年6月に採決にかけられる。
フィンランドでは、1995年から職場及び屋内の公共施設での喫煙が禁止されており、2007年にはそこにバー、カフェ、クラブやレストランも加わり、屋内で喫煙行為を見かけることはほとんどない。各家庭でも喫煙者は、家の中ではなくベランダや外で吸うのが一般的なマナーで、未成年者を乗せた車中での喫煙は違法行為だ。
が、その反動なのか、日本の路上喫煙禁止条例に馴染みある目にはそう映るのか、屋外に出ると喫煙者が意外と目立つ。屋内で吸えないので、建物の外のゴミ箱付近でコートを着込んで煙を吸い込む人、雨に打たれながらベビーカーを押しつつ歩きたばこをする母親、未成年には販売が禁止されているというのにどこで手に入れたのか、学校帰りに歩きながら、たばこを吸う中・高校生(特に中学生!)など、喫煙率20%は意外と目に付きやすい。
フィリップモリス・フィンランドはこの新しい法案について、起訴はしていないものの、すでに法務省に異議申し立てをしている。さらにYLEのインタビューに対して、フィリップモリス・フィンランドのCEO、マリユ・ヴァニマー氏は「この法案の目的と方法は非現実的だ……法案によってもたらされる社会的影響に関しては予測がついておらず、我々はそのような法案の導入に賛成することはできない」と発言した。ヴァニマー氏は危惧する「社会的影響」の一つに、たばこの裏取引を示唆している。
そうでなくてもたばこは高価なので、「そこまでして吸いたい」人達は、器用に巻き型を使って紙でタバコの葉を包んで巻いた、“手巻き”ならぬ紙巻きたばこを吸っている。トゥオミネン氏は、「たばこ業界の企業イメージをつぶすために、ゆくゆくはたばこのパッケージからもロゴデザインを外し、何も描いていない白い箱にするように働きかけたい」と語っていたが、今度はその意味深な「白い箱」に若者たちが興味をそそられてしまったらどうするのだろうと、いたちごっこ的な思考が頭をもたげる。
しかしながら、トゥオミネン氏の毅然とした語り口調に「上がそのように提案しているので」というような「やらされている」感がなく、お役所的なところが微塵もなかったところに先行きの明るさが感じられた。フィンランドでは男性の喫煙率が60%に達した1960年代から喫煙と肺がんの発生率、死亡率の関連性が研究され、喫煙(受動喫煙も含む)は肺がんの要因となっており、死にいたらしめるものと結論付けられた。以降、たばこ法が制定された1977年には、男性の喫煙率が35%、2001年には29%、2005年には26%と劇的に減少し、前述の通り、男女合わせて現在では20%と下降線をたどり続けている。フィンランドが喫煙率0%の国に至るまでの今後を見守っていきたい。
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タグ :フィンランド
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2010年02月18日 Posted bytonton at 11:30 │Comments(0) │北欧
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