世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

たばこ税:1本2~3円上げで政府調整

たばこ税:1本2~3円上げで政府調整 大幅増税見送り
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091203ddm001010004000c.html
 政府は来年度から、たばこ税を1本当たり2~3円程度引き上げる方向で調整に入った。実現すれば、1箱(20本)の価格は40~60円程度上がり、代表的な銘柄(300円)で340~360円程度になる見通し。
【宮島寛】
 健康への影響を配慮する厚生労働省が求めていた1本当たり10円とする大幅増税は見送るが、来年度以降も段階的に税率を引き上げることも併せて検討する。
 たばこを巡っては、民主党がマニフェスト(政権公約)で健康目的の値上げ(増税)方針を掲げ、厚労省も喫煙の抑制を目的とした大幅値上げ(同)を提案。一方、財務省は、販売量の急減を懸念して、大幅増税に難色を示していた。たばこは98年以降、3回値上げされたが、1本当たり1円程度の増税にとどめることで、2兆円程度の税収を確保してきたからだ。
 しかし、鳩山由紀夫首相が「環境や体の面から見て、増税ありうべしかなと思う」と述べるなど、健康目的の増税に前向きの姿勢を示したことで、同省などが値上げ幅と販売減に与える影響の試算を進めてきた。税収減や葉タバコ農家の経営問題を考慮して値上げ幅を抑えることで、喫煙の抑止と安定的な税収確保の両立を図る。
 政府税制調査会で議論し、税制改正大綱をまとめる11日までに決定する方針。民主党はマニフェストで財源確保の目的を規定したたばこ事業法の廃止も掲げているが、法案審議に時間がかかるとして、将来の検討課題とする見通し。
 たばこ税の07年度税収実績は2兆2703億円で、現在1本当たり8・7円課税されている。


たばこ税:消費急減避け「小幅」増税 時期、上げ幅なお曲折
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091204ddm002020082000c.html
 <世の中ナビ NEWS NAVIGATOR 経済>
 政府税制調査会が、将来のたばこ税引き上げを明示しつつ、10年度税制改正では小幅増税にとどめる方向になった背景には「健康配慮は大事だが、税収は減らしたくない」との苦しい国の懐事情がある。鳩山由紀夫首相は「健康配慮の課税を」と、喫煙人口の減少につながる増税に前向きな姿勢を示したが、税調側は景気減速に伴う未曽有の税収減に直面する中、消費が急減するほどの増税は困難と判断した。たばこの小売価格が海外より安い状況は変わらず、「健康か税収か」を巡る攻防は来年以降も続きそうだ。【赤間清広、宮島寛】
 「現在の法律の下では、たばこは紛れもない(税収源となる)財政物資だ」。税制を担当する財務省の古本伸一郎政務官は3日の会見でこう強調した。
 たばこ税をめぐっては、厚生労働省が健康増進支援を目的に、1本10円程度の大幅増税を主張。だが、現時点で大幅増税を実施するには障害が多い。
 その一つが、たばこの生産・販売に関する規定を定めた「たばこ事業法」。同法は総則で、「財政の安定的確保を目的とする」と明記している。大幅増税が消費の減退を招き、税収が減少した場合、「法の趣旨と矛盾が生じてしまう」(財務省幹部)恐れがあった。
 世界同時不況で国の税収が大きく落ち込む中、国・地方合わせて2兆円の税収がある「金の卵」を失うわけにもいかず、「小幅増税を断続的に続け、数年かけて大幅増税の道筋をつける」ことが税調幹部の共通認識になっている。
 ただ、最大1本1円程度の増税に抑えてきた自民党政権の下でも消費者のたばこ離れは進み、たばこの販売数量はこの10年で4割近く落ち込んでいる。影響で葉タバコ農家やたばこ小売店の経営も苦しさを増しており、たばこ税引き上げに対する強い反発が起きるのは必至だ。
 実際、山田正彦副農相は3日、「農家に影響が及ぶなら、それなりの予算措置が必要だ」と指摘し、予防線を張っており、増税幅と実施時期を巡ってなお曲折が予想される。
 ◇増税後も割安
 たばこ税を1本当たり2~3円程度上げても、日本のたばこの価格は、欧米の1箱500~1000円程度よりなお割安だ。
 世界保健機関(WHO)の「たばこ規制枠組み条約」は、喫煙率を下げるための値上げを各国に要請。欧米諸国は80年代以降、段階的にたばこ税を引き上げ。日本たばこ産業(JT)によると、英国の小売価格は過去24年間で4倍に上昇。代表的銘柄の「B&H(ベンソン&ヘッジス)」は今年10月末時点で856円。フランスも約10年で2倍近い643円。
 日本はこれまで、自民党の有力支持母体だった葉タバコ農家への配慮などで、大幅引き上げには手をつけずにきた。喫煙率は、英国22・0%、フランス26・4%、米国20・8%(いずれも07年時点)で、日本の24・9%(09年時点)と大きく違わないが、日本禁煙学会は「たばこ規制を強めれば消費量は減る」として、一層の値上げを求めている。



日本には「たばこ事業法」という法律は「財政の安定的確保を目的とする」としています。しかし、その時代、たばこによる健康被害は知られておらず、税収より、医療費などによる社会的な損失の方が大きいとも言われています。


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2009年12月08日 Posted bytonton at 13:57 │Comments(0)●日本

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