世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

たばこが原因の慢性閉塞性肺疾患 病診連携/宮城

たばこが原因の慢性閉塞性肺疾患 予防や治療、病診連携
 喫煙が主な原因とされる肺の生活習慣病「慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)」の早期発見と効果的な治療、予防体制を構築するため、石巻地域を中心にした県北東部の病院、診療所などが連携する「石巻地域COPDネットワーク(ICON=アイコン)」が発足し10月、運用が始まった。COPDの病診連携は県内初。患者の早期発見から治療、患者教育まで総合的に包括する体制は全国的に珍しく、喫煙率が高い石巻地域の潜在的な有病率の低減を目指す。
 ICONは、石巻赤十字病院(宮城県石巻市)、仙石病院(東松島市)、公立志津川病院(南三陸町)を基幹病院に、ほかに8病院と44診療所、訪問看護ステーション、薬剤師会など幅広い医療関係機関で構成し、1日発足した。
 診療所のかかりつけ医は患者の発見、登録、安定期治療を担当。症状が悪化した場合の入院治療や検査などは基幹病院が担う。回復期の身体機能改善はリハビリ病院、在宅治療は訪問看護ステーションが行うなど役割分担を明確化した。
 患者はまずかかりつけ医に相談。加盟機関は、患者の症状や治療方針を共有し、症状に応じた治療を継続できる。患者は入院、リハビリが円滑になる。
 ICON代表世話人を務める石巻赤十字病院呼吸器科の矢内勝部長が実施した2006年の調査によると、石巻地域のCOPD患者は40代以上の男性が20.1%(全国平均13.1%)、女性が6.3%(4.4%)で、特に40代女性は9.7%(1%未満)と多い。
 喫煙率も女性が16.7%と全国平均より4ポイント高く、20、30代の若い女性に目立つ喫煙率の高さが、COPDにつながる恐れがあるという。
 矢内部長は「COPDは徐々に進行する見つけにくい病気。患者の発見から重症患者の治療、禁煙指導などの教育まで、病診連携で包括的な対策を講じたい」と話している。
[慢性閉塞性肺疾患] 喫煙などで気管支に炎症ができたり、肺胞がつぶれたりして呼吸が徐々に困難になる病気。以前は肺気腫、慢性気管支炎などとされた。主な症状は息切れ、慢性的なせき、たんなど。全身性の併存症を誘発する。世界保健機関は、2020年に世界の死亡原因の3位になると予測。国内患者は530万人と推定されるが、気付かない人が大半で、治療を受けているのは21万人にすぎないという調査結果もある。

【写真】ICON加盟の医療機関で掲示する啓発ポスター=石巻赤十字病院



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2009年10月29日 Posted bytonton at 13:31 │Comments(0)医療関係

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