世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

●熊本/ 禁・分煙 進む公共施設

禁・分煙 進む公共施設/熊本
【朝日新聞社】
http://mytown.asahi.com/kumamoto/news.php?k_id=44000001105310002

  31日は世界禁煙デー。受動喫煙の防止を進める国の号令のもと、県内の公共施設でも禁煙や分煙の流れが加速している。勤務時間中は職員の喫煙を認めないとする市役所も出てきた。一方、弱り目のたばこ業界からは「喫煙者にも配慮を」との声が上がっている。

 水俣市では昨年9月、職員を対象に勤務時間帯の全面禁煙に踏み切った。2007年以降、市庁舎本棟の奥にある別棟1階に喫煙室を設けていたが、市民から「勤務中の喫煙は見苦しい」との声が寄せられ、宮本勝彬市長(67)が喫煙時間を昼休みに限定した。

  もとは事務機器の置き場だった3畳ほどの喫煙室には、正午になると続々と職員が集まってくる。

  喫煙歴25年という男性職員(45)は、出勤すると喫煙室に直行し、始業前に1本。さらに、昼休みに入ってすぐと食後、午後の仕事前に1本ずつ吸う。制度の導入後、「喫煙量が『1日1箱』から『2日で1箱』に減った」と話す。

  土木課土木係長の田畑文寿さん(44)は「最後のチャンス」と禁煙を始めて、間もなく8カ月。初めはガムやアメで口寂しさを紛らわしていたが、「今では、たばこの煙たさがわかるようになった」。1日1箱のたばこ代が浮いて、財布の中身の減り方が変わったという。

  禁煙を担当する総務課によると、不満の声は寄せられていないという。34歳で禁煙した宮本市長は「反発も予想したが、私の耳には入ってこなかった。健康にいいし、喫煙のために何度も席を離れることもなくなり、仕事の能率が上がって良かった」と話す。

  県健康づくり推進課の昨年12月時点の調べでは、県内45市町村の庁舎や公民館などの公共施設450カ所のうち、禁煙か完全分煙としているのは約85%にあたる385カ所。自由に吸えるのは3カ所だけだった。企業へのアンケートでも、回答した749事業所のうち約65%が禁煙か完全分煙になっていた。

  厚生労働省は昨年2月、「多数の者が利用する公共的な空間は原則として全面禁煙であるべきだ」として、全国の自治体に受動喫煙防止を促す通知を出している。

  熊本市は今年度末までに議会棟と競輪場を除き市が管理するすべての建物を全面禁煙にする。本庁舎にある11カ所の密閉型の喫煙室をすべて撤去し、新たに屋外に喫煙所を設ける。熊本市教委は今年9月から小中高校など計145校で、建物の中だけでなく敷地内も含めて全面禁煙に踏み切る。

  庁舎内禁煙としている人吉市は、玄関前と通用口など3カ所に喫煙所を設けている。市契約管財課は「喫煙後、煙やにおいを庁舎内に流入させないよう職員の意識づけをしたい」と、さらに分煙を徹底する。

  一方、密閉型と開放型の両タイプの喫煙所を持つ菊池市は「おいおい全面禁煙にと考えているが、まだ検討の手前の段階」。天草市は「流れとしては全面禁煙かもしれないが、1~2年かけて検討する」と慎重に対応していく方針だ。 (岩崎生之助、田中久稔、塩入彩)

  両者の快適空間共有へ自治体に助言
  愛煙家にとっては受難の時代。どんどん吸いづらくなる社会をどう見るのか。日本たばこ産業熊本支店の柴田真支店長(51)=写真=に聞いた。

    ◇

  成人の喫煙者率は23・9%。県内には約35万人いると推計されます。多くの人が肩身の狭い思いをしているのではないでしょうか。

  確かに健康面のリスクファクター(危険因子)との認識はあります。一方で、仕事の区切りやコミュニケーションの道具になる機能もある。愛煙家はアルツハイマー病になりにくいという研究もあります。

  我々は「一律禁煙ではなく分煙を」と提唱してきました。吸う人も、吸わない人も快適な空間を共有できる社会。空気清浄機の設置や空気の流れの調整、やにが付きにくい壁紙の使用など方法は様々です。自治体や企業へのコンサルティングも進めています。

 政令指定都市になる熊本市の全面禁煙化の影響は大きい。公的機関が吸なわい人の意見を重視するのは理解できるが、一方の主張だけで進められている感があります。我々は吸わない人に「吸え」という商売はしていません。マナーを守って吸う人への配慮もお願いしたいと思います。

【写真】熊本市役所1階の喫煙室。今年度内の撤去を知った愛煙家たちは「せめてここくらいは」とこぼした=熊本市手取本町



*JT側のコメントについて上手く言えませんが、かなりの無理があるように思います・・・。「我々は吸わない人に吸えという商売はしていません」とありますが、本当でしょうか・・・?


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2011年06月16日 Posted bytonton at 16:37 │Comments(0)公共施設全面禁煙

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