日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。
動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)
●長期間の禁煙後もたばこへの渇望は消えない
長期間の禁煙後もたばこへの渇望は消えない
【日本経済新聞】
http://health.nikkei.co.jp/hsn/news.cfm?i=20100924hj000hj
禁煙しようとする人にとって、喫煙を促す誘因(cue)による影響は時が経っても消失しないことが、新しい研究で示された。この知見は、喫煙再発を防止する取り組みに新たな難題をもたらすものである。
今回の研究を実施した米シカゴ大学精神医学・行動神経科学部門のGillinderBedi氏によると、人は使用するドラッグに関連する誘因に接触したときに渇望(craving)の増加を感じることが多いが、今回の研究では、禁煙期間が長くなってもこのような影響が弱まらないことがわかったという。この知見は、医学誌「Biological Psychiatry(生物学的精神医学)」オンライン版に9月6日掲載された。
今回の研究では、禁煙を試みたことのない健康な男女の喫煙者86人を4群に分け、第1~3群には、それぞれ1週間、2週間、5週間の禁煙をするよう指示し、禁煙期間の最終日に、ランダムに提示される中立的(ニュートラル)誘因または喫煙に関連する誘因に曝露させた(例えば、前者はたばこの長さの鉛筆を持ちながら中立的な写真を見る、後者は火のついたたばこを持ちながら喫煙の写真を見るなど)。第4群には、5週間の禁煙を指示し、禁煙1週間後、2週間後および5週間後にもそれぞれの誘因に曝露させた。全被験者にはインセンティブ(報奨金)として禁煙1日につき30ドル(約2,550円)が支払われた。
曝露の前後に毎回、心拍数、血圧および唾液中のコルチゾール(ストレスホルモン)値を測定し、毎回の曝露後に渇望の感じ方を判定するための質問票を全被験者が記入。その結果、禁煙によって離脱症状および独立した渇望は低下するものの、喫煙に関連する誘因によって誘発される渇望は、禁煙期間が長くなるほど増大することが判明した。誘因による渇望は、1週間禁煙した群よりも、5週間禁煙した群の方が高い比率で認められた。禁煙期間の途中で誘因に曝露した群では、2週目よりも5週目の方が強い渇望が認められた。
研究著者らは、この事実を知ることによって喫煙再発防止に備えることができるはずだと述べ、研究を重ねることで、ドラッグの場合にも応用できる可能性もあるとしている。別の専門家は、たばこに関する誘因はおそらくアルコールやアヘン製剤に関する誘因よりも強いと指摘。対策としては、認知療法により誘因への対処法を準備しておくことや、ニコチンドロップ(nicotinelozenge)を保持し、誘因に遭遇した際に、たばこに戻る代わりにコチンドロップを服用するなどの薬剤による介入も有用としている。また、禁煙後は3~6カ月ではなく、1年間は経過をみて、その後も誘因による再発に注意する必要があると述べている。
【日本経済新聞】
http://health.nikkei.co.jp/hsn/news.cfm?i=20100924hj000hj
禁煙しようとする人にとって、喫煙を促す誘因(cue)による影響は時が経っても消失しないことが、新しい研究で示された。この知見は、喫煙再発を防止する取り組みに新たな難題をもたらすものである。
今回の研究を実施した米シカゴ大学精神医学・行動神経科学部門のGillinderBedi氏によると、人は使用するドラッグに関連する誘因に接触したときに渇望(craving)の増加を感じることが多いが、今回の研究では、禁煙期間が長くなってもこのような影響が弱まらないことがわかったという。この知見は、医学誌「Biological Psychiatry(生物学的精神医学)」オンライン版に9月6日掲載された。
今回の研究では、禁煙を試みたことのない健康な男女の喫煙者86人を4群に分け、第1~3群には、それぞれ1週間、2週間、5週間の禁煙をするよう指示し、禁煙期間の最終日に、ランダムに提示される中立的(ニュートラル)誘因または喫煙に関連する誘因に曝露させた(例えば、前者はたばこの長さの鉛筆を持ちながら中立的な写真を見る、後者は火のついたたばこを持ちながら喫煙の写真を見るなど)。第4群には、5週間の禁煙を指示し、禁煙1週間後、2週間後および5週間後にもそれぞれの誘因に曝露させた。全被験者にはインセンティブ(報奨金)として禁煙1日につき30ドル(約2,550円)が支払われた。
曝露の前後に毎回、心拍数、血圧および唾液中のコルチゾール(ストレスホルモン)値を測定し、毎回の曝露後に渇望の感じ方を判定するための質問票を全被験者が記入。その結果、禁煙によって離脱症状および独立した渇望は低下するものの、喫煙に関連する誘因によって誘発される渇望は、禁煙期間が長くなるほど増大することが判明した。誘因による渇望は、1週間禁煙した群よりも、5週間禁煙した群の方が高い比率で認められた。禁煙期間の途中で誘因に曝露した群では、2週目よりも5週目の方が強い渇望が認められた。
研究著者らは、この事実を知ることによって喫煙再発防止に備えることができるはずだと述べ、研究を重ねることで、ドラッグの場合にも応用できる可能性もあるとしている。別の専門家は、たばこに関する誘因はおそらくアルコールやアヘン製剤に関する誘因よりも強いと指摘。対策としては、認知療法により誘因への対処法を準備しておくことや、ニコチンドロップ(nicotinelozenge)を保持し、誘因に遭遇した際に、たばこに戻る代わりにコチンドロップを服用するなどの薬剤による介入も有用としている。また、禁煙後は3~6カ月ではなく、1年間は経過をみて、その後も誘因による再発に注意する必要があると述べている。
●スマートフォンやiPadで喫煙コントロール
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2010年09月29日 Posted bytonton at 21:02 │Comments(0) │禁煙
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