世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

赤ちゃんのために禁煙を

【産科医解体新書】(53)赤ちゃんのために禁煙を
http://sankei.jp.msn.com/life/body/090908/bdy0909080743001-n1.htm
 意外に思うかもしれませんが、たばこを吸う妊婦さんはたくさんいます。診察室に入ってきたとき、たばこ臭い妊婦さんもいるほどです。平成22年までに妊産婦の喫煙率をゼロにしようという運動があったようですが、現場の人間から言わせてもらえば、目標達成は絶望的だと思います。医師や看護師の中にも喫煙者はたくさんいるのであまり大きなことは言えませんが、妊婦さんにはやはり吸ってほしくないのが本音です。
 たばこの何がいけないかといえば、けむいのです。目にしみます。あの煙の中には、産婦人科医が処方しないような化学物質が山ほど入っているとみられます。中には低タールのように有害物質の含有量が少ないことをうたった製品もありますが、思ったほど違いがないという調査結果があったように思います。
 もっとはっきりしているのは、喫煙する妊婦さんから生まれた子供は、そうでない子供に比べ、平均体重が軽く、2500グラム未満の低体重児の出生率も高いということです。低体重児は正常児に比べて育ちにくく、いろいろな病気にかかりやすいことが分かっています。もちろん低体重児が生まれる原因は喫煙だけではありませんが、リスクとなることは避けるにこしたことはありません。
 たばこの害について外来時にお話しすると、妊婦の皆さんは緊張した顔で、真剣に聞いてくださいます。ところが、診察を終えて病院を出た途端、リラックスした顔で一服している妊婦さんもいるのです。そんな妊婦さんを見かけると僕らはどっと力が抜けてしまいます。ニコチンの力というのは恐ろしいものです。
 妊娠してからあわててたばこをやめようとしても、なかなかスッパリはやめられません。おなかの赤ちゃんのことを思えば、ほんとは妊娠する前からたばこはやめてほしいのですが…。
 もちろん、だんなさんも妊娠中は奥さんの前でたばこを吸うのは厳禁です。受動喫煙が妊婦さんの体に害を与えることは明らかなのですから。(産科医・ブロガー 田村正明)



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2009年09月10日 Posted bytonton at 09:44 │Comments(0)医療関係

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