日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。
動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)
●葉タバコ農家にとってJT民営化は脅威
葉タバコ農家にとってJT民営化は脅威
【ウォールストリートジャーナル日本版】
http://jp.wsj.com/japanrealtime/2011/10/21/%E8%91%89%E3%82%BF%E3%83%90%E3%82%B3%E8%BE%B2%E5%AE%B6%E3%81%AB%E3%81%A8%E3%81%A3%E3%81%A6%EF%BD%8A%EF%BD%94%E6%B0%91%E5%96%B6%E5%8C%96%E3%81%AF%E8%84%85%E5%A8%81/
世界でも3位のたばこメーカー、日本たばこ産業(JT)の完全民営化推進の経済的根拠からはかけ離れたところで、将来を危惧する集団がいる。国内の葉タバコ農家だ。
全国から集まった葉タバコ農家約400人は20日、政府が復興財源として検討するJTの政府保有株(保有比率50%)の売却に反対し、東京の永田町からデモ行進を行った。
JT自体、フィリップ・モリス・インターナショナルやブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)といったより大きな世界の競合他社との競争力を高めるため、完全民営化の意志をかなり前から表明している。
しかし、葉タバコ農家は、10年以内にJTの完全民営化を目指す政府と民主党の案に断固として反対している。また、農家はたばこ1本につき2円という追加たばこ増税にも強い反対を示した。
現行の法律では、JTの発行済み株式の少なくとも50%に相当する500万株の政府保有を義務付けており、株式の売却には法律の変更が必要となる。法律の変更は野党自民党の協力が得られればスムーズに進むだろう。しかし、自民党は葉タバコ農家を支持基盤に抱えている。
葉タバコ農家は、政府によるJT株の持ち株比率低下が国内での現在のたばこ販売に関する枠組みの撤廃につながりかねないとみている。
こうした枠組みの下、葉タバコ農家はJTが国産葉タバコを全量買い取る制度に守られてきた。
葉タバコ農家は、こうした制度に変化が生じれば、JTは海外から割安なたばこを大量に購入しかねず、将来の生活が脅かされると主張している。
熊本県からこの集会に参加した葉タバコ農家の1人は、「19歳と17歳の息子がいるが、息子たちに継げとは言えない」と話す。熊本県は全国でも最大のたばこ生産地。
さらに、「政府が保有するJT株の全部を放出することになれば、JTが今までになくますます利益追求姿勢を強めることは間違いなく」、国内の葉タバコの価格に下落圧力がかかるだろうと述べた。
国内の喫煙者数が過去最低水準に落ち込むなど、国内のたばこ産業にとって不透明感が高まるなか、JTの株主構成の潜在的変化が浮上している。国内の葉タバコ農家の数は今年度は1万0801軒と、10年前と比較してほぼ半減している。
このところ、葉タバコの収穫が減少するなか、葉タバコ農家数の減少ペースが加速している。昨年10月に政府が導入したたばこ1本当たり3.5円という大幅な増税により、たばこ1箱当たりでは40%近い値上げにつながった。
JTおよびたばこ農家によると、今年に入って葉タバコ農家の約40%が来年はたばこ農業を続けないと既に決めていることが明らかになった。
先の葉タバコ農家は、「生計が立たず、将来的見通しもないことから、多くの仲間が廃作を決意した」と語る。
農家にとって1つ楽観できる点は、民営化の実現は依然、非常に長い道のりだということ。
野田佳彦首相はそうでなくとも、「ねじれ国会」に苦戦している。そのため、JT株の保有構造の変更に向けた法律制定には、政府は自民をはじめとする野党各党の協力に頼るしかなく、こうした協力を得るには長い時間を要する可能性がある。
記者: Hiroyuki Kachi
【写真】東京永田町でデモ行進する葉タバコ農家の人々(20日)
JT株売却 増税やめよ 葉タバコ農家ら東京でデモ行進
【日本農業新聞】
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=10135
全国たばこ耕作組合中央会などは20日、政府が復興財源として検討する政府が保有する日本たばこ産業(JT)株売却やたばこ税増税反対を訴え、横断幕やプラカードを掲げて東京都内の永田町から日比谷公園までデモ行進した。栽培面積が大幅に減少し産地の立て直しが迫られている中で、再び浮上した増税の動きなどに、全国から参加した400人は憤りの声を張り上げた。
昨年秋の増税を受けたJTの廃作募集で、2012年産は面積3割、農家数4割もの大幅減少となる。デモ行進には若手農家や女性農業者も参加。沖縄県うるま市の知名幸代さん(53)は「葉タバコは生活の糧。安心して農業を続けられる政策を打ち出してほしい」と拳を振り上げた。
東日本大震災の被災地も葉タバコの主要産地だ。特に福島県は、東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で県内全域で今年の耕作を断念せざるを得なかった。福島県田村市で1.5ヘクタール栽培する大和田勘二さん(61)は「廃作募集で多くの仲間を失った中、来年の耕作再開に向けて悲痛な思いで準備をしている。増税は福島から希望を奪う。復興に逆行する」と強く訴えた。
・増税反対で決議 全国たばこ耕作者総決起大会
全国たばこ耕作組合中央会などは20日、全国たばこ耕作者総決起大会を東京・永田町の自民党本部で開き、東日本大震災からの復興財源を確保するためにたばこ税を増税することなどに反対する決議を採択、同党の大島理森副総裁に提出した。生産者は「震災で生産・消費が激減する中での増税は、耕作者をさらに追い詰める」と、増税反対の決意を表明。大島副総裁は「決議を受け止めて党を挙げて戦うことを誓う」と述べた。
生産者400人と同党国会議員ら80人が参加した。昨年10月のたばこ増税や震災でたばこ供給が滞った影響で、今年度のたばこ販売数量が前年度より24%減り、4000戸以上の農家が廃作を決めたことなど、生産者からは経営環境の厳しさを訴える声が相次いだ。日本たばこ産業(JT)が国産葉タバコを全量買い取る制度を守るため、決議にはJT株の売却反対も盛り込んだ。
議員からは「国民全員で(被災の)痛みを分かち合うべき。喫煙者から税を取るのはおかしい」(党税制調査会の野田毅会長)、「葉タバコ農家は地域の担い手。(増税阻止に)徹底して頑張る」(全国たばこ耕作者政治連盟幹事長の山田俊男参院議員)などの意見が出た。
【ウォールストリートジャーナル日本版】
http://jp.wsj.com/japanrealtime/2011/10/21/%E8%91%89%E3%82%BF%E3%83%90%E3%82%B3%E8%BE%B2%E5%AE%B6%E3%81%AB%E3%81%A8%E3%81%A3%E3%81%A6%EF%BD%8A%EF%BD%94%E6%B0%91%E5%96%B6%E5%8C%96%E3%81%AF%E8%84%85%E5%A8%81/
世界でも3位のたばこメーカー、日本たばこ産業(JT)の完全民営化推進の経済的根拠からはかけ離れたところで、将来を危惧する集団がいる。国内の葉タバコ農家だ。
全国から集まった葉タバコ農家約400人は20日、政府が復興財源として検討するJTの政府保有株(保有比率50%)の売却に反対し、東京の永田町からデモ行進を行った。
JT自体、フィリップ・モリス・インターナショナルやブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)といったより大きな世界の競合他社との競争力を高めるため、完全民営化の意志をかなり前から表明している。
しかし、葉タバコ農家は、10年以内にJTの完全民営化を目指す政府と民主党の案に断固として反対している。また、農家はたばこ1本につき2円という追加たばこ増税にも強い反対を示した。
現行の法律では、JTの発行済み株式の少なくとも50%に相当する500万株の政府保有を義務付けており、株式の売却には法律の変更が必要となる。法律の変更は野党自民党の協力が得られればスムーズに進むだろう。しかし、自民党は葉タバコ農家を支持基盤に抱えている。
葉タバコ農家は、政府によるJT株の持ち株比率低下が国内での現在のたばこ販売に関する枠組みの撤廃につながりかねないとみている。
こうした枠組みの下、葉タバコ農家はJTが国産葉タバコを全量買い取る制度に守られてきた。
葉タバコ農家は、こうした制度に変化が生じれば、JTは海外から割安なたばこを大量に購入しかねず、将来の生活が脅かされると主張している。
熊本県からこの集会に参加した葉タバコ農家の1人は、「19歳と17歳の息子がいるが、息子たちに継げとは言えない」と話す。熊本県は全国でも最大のたばこ生産地。
さらに、「政府が保有するJT株の全部を放出することになれば、JTが今までになくますます利益追求姿勢を強めることは間違いなく」、国内の葉タバコの価格に下落圧力がかかるだろうと述べた。
国内の喫煙者数が過去最低水準に落ち込むなど、国内のたばこ産業にとって不透明感が高まるなか、JTの株主構成の潜在的変化が浮上している。国内の葉タバコ農家の数は今年度は1万0801軒と、10年前と比較してほぼ半減している。
このところ、葉タバコの収穫が減少するなか、葉タバコ農家数の減少ペースが加速している。昨年10月に政府が導入したたばこ1本当たり3.5円という大幅な増税により、たばこ1箱当たりでは40%近い値上げにつながった。
JTおよびたばこ農家によると、今年に入って葉タバコ農家の約40%が来年はたばこ農業を続けないと既に決めていることが明らかになった。
先の葉タバコ農家は、「生計が立たず、将来的見通しもないことから、多くの仲間が廃作を決意した」と語る。
農家にとって1つ楽観できる点は、民営化の実現は依然、非常に長い道のりだということ。
野田佳彦首相はそうでなくとも、「ねじれ国会」に苦戦している。そのため、JT株の保有構造の変更に向けた法律制定には、政府は自民をはじめとする野党各党の協力に頼るしかなく、こうした協力を得るには長い時間を要する可能性がある。
記者: Hiroyuki Kachi
【写真】東京永田町でデモ行進する葉タバコ農家の人々(20日)
JT株売却 増税やめよ 葉タバコ農家ら東京でデモ行進
【日本農業新聞】
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=10135
全国たばこ耕作組合中央会などは20日、政府が復興財源として検討する政府が保有する日本たばこ産業(JT)株売却やたばこ税増税反対を訴え、横断幕やプラカードを掲げて東京都内の永田町から日比谷公園までデモ行進した。栽培面積が大幅に減少し産地の立て直しが迫られている中で、再び浮上した増税の動きなどに、全国から参加した400人は憤りの声を張り上げた。
昨年秋の増税を受けたJTの廃作募集で、2012年産は面積3割、農家数4割もの大幅減少となる。デモ行進には若手農家や女性農業者も参加。沖縄県うるま市の知名幸代さん(53)は「葉タバコは生活の糧。安心して農業を続けられる政策を打ち出してほしい」と拳を振り上げた。
東日本大震災の被災地も葉タバコの主要産地だ。特に福島県は、東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で県内全域で今年の耕作を断念せざるを得なかった。福島県田村市で1.5ヘクタール栽培する大和田勘二さん(61)は「廃作募集で多くの仲間を失った中、来年の耕作再開に向けて悲痛な思いで準備をしている。増税は福島から希望を奪う。復興に逆行する」と強く訴えた。
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全国たばこ耕作組合中央会などは20日、全国たばこ耕作者総決起大会を東京・永田町の自民党本部で開き、東日本大震災からの復興財源を確保するためにたばこ税を増税することなどに反対する決議を採択、同党の大島理森副総裁に提出した。生産者は「震災で生産・消費が激減する中での増税は、耕作者をさらに追い詰める」と、増税反対の決意を表明。大島副総裁は「決議を受け止めて党を挙げて戦うことを誓う」と述べた。
生産者400人と同党国会議員ら80人が参加した。昨年10月のたばこ増税や震災でたばこ供給が滞った影響で、今年度のたばこ販売数量が前年度より24%減り、4000戸以上の農家が廃作を決めたことなど、生産者からは経営環境の厳しさを訴える声が相次いだ。日本たばこ産業(JT)が国産葉タバコを全量買い取る制度を守るため、決議にはJT株の売却反対も盛り込んだ。
議員からは「国民全員で(被災の)痛みを分かち合うべき。喫煙者から税を取るのはおかしい」(党税制調査会の野田毅会長)、「葉タバコ農家は地域の担い手。(増税阻止に)徹底して頑張る」(全国たばこ耕作者政治連盟幹事長の山田俊男参院議員)などの意見が出た。
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2011年10月23日 Posted bytonton at 11:28 │Comments(0) │●タバコ会社・関係団体
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