世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

●韓国/ 電子タバコ消費急増、禁煙効果は不確実

韓国で電子たばこの消費急増(上)禁煙効果は不確実
【朝鮮日報】
http://www.chosunonline.com/news/20110506000047

電子たばこ用液状ニコチン、昨年1600万ミリリットル流通

 今年大学1年に進学したヤンさん(19)=ソウル市陽川区木洞=は、1年以上電子たばこを吸っている。中学3年のときからたばこを吸い始めやめられないため、親が「いっそのこと電子たばこにしなさい」と言って買い与えたのだ。電子たばこは、通常の紙巻きたばことは違って燃焼作用がないため、たばこ特有の臭気もなく、味もキャラメル・バニラ・フルーツ味などから選ぶことができる。

 ヤンさんは「学生の身分でたばこを吸っているということを隠せるため、周囲にも吸っている友人は多い」と語った。しかしヤンさんは禁煙には成功していない。電子たばこを吸い続けることで、かえってニコチンに依存するようになったという。ヤンさんは「一日にどれだけ吸っているか、正確には分からない」と語った。

 電子たばこの消費者が急増している。電子たばこに注入する液状ニコチンの流通量は、2009年の70万ミリリットルから昨年は1600万ミリリットルへと、1年で23倍に増加した。電子たばこは全て中国などで生産されている輸入品だ。

 企画財政部(省に相当)=以下、企財部=出資管理課の関係者は「10年末基準で、電子たばこの輸入・販売業の許可を受けている企業は73社。市場規模は320億ウォン(現在のレートで約24億円、以下同)程度になると推定される。ただし、電子たばこは電子機器、ニコチンカートリッジなどが別々に入ってくるため、未申告の違法輸入業者が持ち込んでいる量は把握できない」と語った。

 電子たばこは、消費者が組み立てて吸う段階で「たばこ」になるため、輸入・販売業者の管理が難しいとのことだ。

 たばこには「罪悪税」としてニコチン1ミリリットル当たり221ウォン(約17円)の健康増進基金が賦課され、健康保険の補助、禁煙事業などに活用される。2500ウォン(約188円)のたばこ1箱当たりおよそ354ウォン(約27円)になるが、電子たばこに関しては関連基準が整備されておらず、こうした賦課金の制度はない(4月末に関連法が国会を通過)。



韓国で電子たばこの消費急増(下)
【朝鮮日報】
http://www.chosunonline.com/news/20110506000048

 電子たばこは、燃焼の過程で発生するタールや一酸化炭素がなく、各社は「健康的な喫煙」が可能だと宣伝している。しかし、電子たばこにもニコチンが含まれていることから、企財部は「たばこ事業法」で管理されるたばこ類に分類している。

 食品医薬品安全庁は、見た目は電子たばこと同じだがニコチンが含まれていない「電子式吸煙欲求低下剤」を、禁煙補助剤に認定している。現在、ゼロスエアー(ゼロスインターナショナル)、モーニングプラス(ETS生命科学)、ニコグリーン(DH生命科学)など12種類に限り許可されている。

 電子たばこは、一般的に10万-20万ウォン(約7533-1万5066円)程度で売られているが、最近のたばこ価格引き上げの動きにより、反射効果を得ている。今年4月末、外資系たばこメーカーがたばこの価格を引き上げたときには、電子たばこメーカーが割引イベントを行い、当時ポータルサイトの人気検索ワードに「電子たばこ」が登場した。

 通常の紙巻きたばこの場合、1箱当たりのニコチン含有量は10ミリグラムほど(「エッセ・ライト」9ミリグラム)だが、電子たばこに注入するニコチンカートリッジ(10-20ミリリットル)のニコチン含有量は12-18ミリグラム程度と言われている。保健福祉部のチェ・ジョンヒ禁煙政策TF特別作業班)チーム長は「電子たばこはニコチン含有量表記に統一基準がなく、消費者がどれだけニコチンを吸収しているのか理解しづらい」と語った。

 韓国消費者院の検査によると、電子たばこ5製品のうち4製品が、ニコチン含有量として表示している数値を超過していることが判明した。一部の製品は、ニコチン含有量を表示していなかったり、「高い」「低い」など不明確に表記しているケースもあった。

 電子たばこ業界の関係者は「電子たばこは、明らかにニコチンが入っているたばこの一種として販売しているが、消費者側が紙巻きたばこに比べ有害物質が少ないと考え、任意で禁煙目的に使用するケースが多い。紙巻きたばこに比べ、のどの痛みが少なく、口内を清潔に保つのに役立つのは事実」と語った。

金慶和(キム・ギョンファ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版


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2011年05月14日 Posted bytonton at 10:57 │Comments(0)韓国

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