世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

・旧国鉄の清算財源? たばこ税はどこへ?

旧国鉄の清算財源? たばこ税はどこへ?
【yahoo!ニュース】産経新聞 10月17日(日)7時56分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101017-00000081-san-soci
【社会部オンデマンド】
 「たばこ税が旧国鉄の清算財源に使われているそうですが、なぜ国鉄の負の遺産のために特定の国民(喫煙者)から徴税しなければならないのでしょうか。また、10月から増税されたたばこ税はどんな財源に使われるのでしょうか」=川崎市の緒方研三さん(63)
 □幅広い公共サービスに投入
 ■バブルの誤算
 「たばこ価格の大部分が税金だ」とよくいわれるが、財務省によると、税率が引き上げられた10月1日以降の基準で、マイルドセブンなど1箱410円の商品でみると、単価の64.5%に当たる約264円を税金が占める。
 たばこ税は、「国たばこ税」「道府県たばこ税」「市町村たばこ税」「たばこ特別税」に分けられる=図参照。原則、国と地方で1対1で配分。10月1日の1本当たり3.5円の増税分も国と、道府県や市町村といった地方に1.75円ずつ配分される。
 旧国鉄の負債と関連してくるのが、たばこ特別税だが、発端は国鉄民営化が行われた昭和62年にさかのぼる。25兆5000億円に上る旧国鉄の長期債務は、国鉄清算事業団が旧国鉄用地やJR株式の売却で清算することになった。約15兆円の資産が順次売却されたが、利払いのための借金を繰り返した結果、逆に債務が28兆円超にも膨れ上がった。
 当時は地価がうなぎ上りに高騰するバブル絶頂期。「都心に近い用地を売ればおつりがくる」と楽観されていた。だが、政府は「地価の高騰が沈静化するまで売却を見合わせる」と決め、売却を制限したことが裏目に出た。
 平成10年、国が債務を引き受ける旧国鉄債務処理法案が審議された。総合交通税の創設や消費税の引き上げ案も出されたが、大勢とはならず、最終的に元本は60年かけて償還することとし、利払い部分に充てるためのたばこ特別税が創設された。
 財務省担当者は「巨額の借金を抱えたままでは民営化できず国で引き継ぐことになったが、かといってほかの税金は上げづらい状況だった」と説明するが、「取りやすいところから取る」という批判を招いた。日本たばこ産業(JT)の担当者は「強く反対したが、結局、断腸の思いで受け入れざるを得なかった」と振り返る。
 その後も15年には企業減税のためにたばこ1本当たり0.82円、18年にも児童手当拡充を目的に0.85円増税された。国の無策や財源不足のたびに持ち出されるだけに「困ったときのたばこ税」とも揶揄(やゆ)された。
 ■「色のない税金」
 今年10月の増税は「健康のため」という目的を掲げている点でこれまでの増税とは色合いが異なる。大幅な増税によってたばこ離れを促し、健康増進とともに医療費を抑えるのが狙いだ。
 では、今回の増税は税収アップにつながるのか。財務省によると、21年度の国たばこ税の税収は2兆300億円。今年度の税収は1兆9700億円を見込む。喫煙者減に伴う税収減にみえるが、財務省の担当者は「何もしなくてもたばこ消費は年約5%ずつ減る。それを勘案すると、約630億円の税収アップになる」と説明する。
 都道府県別の喫煙率が高い北海道の札幌市では、今年度約3億円の減収を見込む。
 喫煙率の低い奈良県の奈良市は逆に約1億円の増収を予想するが、国も地方もたばこ離れで今後ますます税収は下がるとみている。
 これら税金はどこに使われるのか。財務省の担当者は「広く公共サービスに使うとしか申し上げられない」。札幌市の担当者も「全く色が付いていない税収で、どこに使っているとはいえない」と説明する。
 たばこ税は、たばこ特別税を除いて国、地方ともに一般会計に入るため、使い道は国や自治体が自由に決められる。市町村レベルでは、生活保護費や小中学校運営費、道路・公園整備費が一般会計に占める割合が高く、「ほかの税収と混ざってこれらすべての施策に使われることになる」(奈良市)。
 児童手当や健康増進を理由に増税されたからといって児童手当や医療福祉だけに回されるわけではないのだ。今回の増税で財務省には「増税するなら喫煙所の整備に使ってほしい」「肩身が狭い分、せめて医療費に充ててほしい」との愛煙家からの声が寄せられているという。
 だが、愛煙家の願いむなしく、「取りやすく、使いやすい」というたばこ税の位置付けが変わることは当分なさそうだ。(桜井紀雄)

【図】たばこ税の内訳(写真:産経新聞)



この記事を書いた方は喫煙者なのだと推察します。「医療費に充てて欲しい」というのには私も賛成です。しかし、たばこ税だけでまかないけれる額ではないと思います。たばこ税が上がったことで、まるで税の被害者のようですが、むしろ喫煙者を救う為の増税であるといえます。喫煙者の周りには否応なく受動喫煙の被害に合っている人が多数いることでしょう。そういった被害をなくすため、青少年が手を出しにくく金額にするため、この増税は必要なのだと思います。また「愛煙家」という言葉をメディアでも使いますが、国際的な条約によってタバコの健康被害が深刻であることがわかっているのですから、もはや このような表現はさけるべきだと考えます。


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2010年10月21日 Posted bytonton at 19:02 │Comments(0)タバコ税

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