世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

・Dr.中川のがんから死生をみつめる

Dr.中川のがんから死生をみつめる:/78 厚労省主導のたばこ増税
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/select/science/news/20101017ddm013070038000c.html
 10月からたばこ税が値上げされました。たとえば「マイルドセブン」1箱が300円から410円になるなど、かつてない上げ幅です。
 今回の改定が過去と違う点は、値上げを求めたのが、財務省ではなく厚生労働省だったことです。自民党政権時代、たばこ税増税は、旧国鉄の債務肩代わりなど、財源確保を目的に財務省が主導してきました。今回の増税は、厚労省が健康影響を減らすとともに、医療費削減を目指して提言しました。一方、最近の財務省は、たばこ離れによる税収減を懸念して、増税に反対の立場です。
 ただし、この価格は欧米と比べると依然として安い水準です。厚労省も「欧米並みの700円前後まで上げる余地がある」としています。
 がんの原因の3割近くが、たばこです。たばこがこの世からなくなれば、男性のがんの4割が消滅しますから、禁煙が最良の「がん治療」ともいえます。今回の増税で、禁煙に踏み切る喫煙者も多いようです。製薬大手のファイザーは12日、禁煙補助薬「チャンピックス錠」の「十分な供給ができない」と発表しました。この薬は、8月までは毎月約7万人分を供給していましたが、9月は約17万人、10月は6日時点ですでに約8万人分と大幅に増えています。禁煙治療を受ける人が増えたと考えられ、たばこ増税は、間違いなく「効果あり」といえそうです。
 一方、民主党の財務金融部門会議は、来年度の税制改正で厚労省が要望しているたばこ税の一段の引き上げに、税収への影響に配慮して反対する方向です。酒税についても、「健康の観点から増税された、たばこ税とは、分けて考えるべきだ」との見方です。
 すでにお話ししましたが、アルコールもがんと大いに関係があります。特にお酒で顔が赤くなる人(日本人の3~4割)は危険です。食道がんは発がんの危険性が10倍近く高くなり、「大量飲酒+喫煙」では50倍になるといわれます。しかし、政府もアルコール販売会社も、お酒とがんの関係にはほとんど触れません。酒税もがん予防の視点から考える必要があるといえます。酒飲みの僕には、酒税アップはつらいのですが。(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)



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2010年10月21日 Posted bytonton at 18:46 │Comments(0)タバコ税

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