世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

●日本のタバコはまだまだ安い! NYのタバコ事情

日本のタバコはまだまだ安い! NYのタバコ事情
【R.NY】
http://rny.jp/article/ny_kurasu/101008/01.php
日本では10月1日からタバコ税の増税により、タバコの価格が大幅に高くなったが、ニューヨークのスモーカーはそれでも思わず「うらやましい!」と叫ぶだろう。なにしろ、ニューヨークのタバコ1箱の値段は、現在11ドル(900円)以上。店によっては14.50ドル(1250円)もする。本では増税後の主要銘柄が1箱410円だから、実に日本の2倍以上、場合によっては3倍を超える価格なのだ。
タバコ税の違いさて、日本は同じ銘柄であれば全国どこで買っても同じ価格であるが、アメリカは買う土地によって大きく値段が違う。まず、アメリカは州や郡・市によってタバコの税額が大きく違う。さらに、日本のガソリンの価格制度と似ていて、小売価格は一応自由競争だ。特にニューヨークはアメリカで最もタバコ税の税額が高い。
まずはタバコ税について、日本とニューヨークの違いを詳しく見てみよう。ニューヨークの場合、内訳としては、州税が1箱あたり4.35ドル(370円)だ。実は今年の7月に1.60ドル上がったばかりなのだ。さらにニューヨーク市の市税が1.50ドル。そして販売価格には消費税が8%以上含まれているから、1箱12ドル(1020円)のタバコを買うと7ドル弱(600円弱)の納税をすることになる。税率で考えると60%弱になる。また、ニューヨークの場合は税額が高いだけではない。税抜価格、つまり販売価格から税金を差し引いた本体価格は1箱で5ドル以上(430円)もあるのだ。つまり小売を含めた関連する企業の取り分もしっかり確保されていると言える。
一方、日本はというと、1箱410円のタバコに対して、約260円が税金である。内訳としては、タバコ税だけで販売価格の60%弱を占め、これに消費税が加わって合計の税率は63%程度(≒260円)になる。パーセンテージだけで見ると日本の方が税率は高いが、販売価格が低い分、1箱あたりの税額も関連企業の取り分も少ないことは明白だ。税抜価格(本体価格)は150円程度で、ニューヨークの1/3程度である。なお、今回は1箱あたり70円の増税だったが税率としてはあまり変化が無く、1箱300円時代では、約190円の税金と110円の税抜価格でやり繰りされていたということになる。ちなみに、日本のタバコ税は、「国タバコ税」「地方タバコ税(さらに都道府県と市町村に分かれる)」「タバコ特別税」の3種類に大別される。そして、タバコ税による年間の税収は2兆円規模である。タバコ税は地方財政の大きな収入源だったりもするが、増税による販売価格の上昇で禁煙者も増えるから、今回の増税によって必ずしも税収が増えるとは言えないようだ。
ともあれ、ニューヨークでタバコを買うと納税額は2倍以上。日本人であろうが、1箱買うとワンコイン以上の納税となるのだ。 世界的に見たタバコ税と価格ニューヨークは世界的にも飛び抜けてタバコが高いように思えるが、実はもっと高いところもある。ノルウェーやイギリス、アイルランドなどは、日本円換算で1箱軽く1000円を超えるのが当たり前だ。他のヨーロッパ諸国でも、1箱あたりの販売価格は500~800円程度と日本よりかなり高め。さらに、タバコの税率は70%台が普通で80%台の国もある。アジア圏はタバコが安い傾向にあるが、いわゆる先進国は日本の比ではないほどタバコの価格も税率も高いのだ。こうして見るとタバコの価格が高いことは、先進国の証のように思えなくもない。
 店舗によって価格が大違い日本では、タバコの価格は専売制度の名残で全国どこでも同じ銘柄なら同じ金額だ。しかし、ニューヨークでは、タバコの小売価格はいわゆる自由競争(小売店が販売額を決められる)だ。日本のガソリン価格と同じように、エリアや店舗によって価格が変動する。ガソリンスタンドの価格表示と同じように、タバコの販売店の店頭には「Marlboro $12.50」といった看板が出ているのだ。一番高いのは街の中心部の売店だ。マンハッタンのターミナル駅にあるキオスクなどは、マルボロが14.50ドルくらい。ところが、郊外のコンビニや同じマンハッタンでも大手ドラッグストア・チェーンなどでは13ドル以下だったりする。こういったドラッグストアでは、レジの後ろ左手にタバコ、そのすぐ右手には禁煙ガムや禁煙パッチが陳列されていて、とても不条理だ。健康を気にする人が立ち寄るはずの薬屋さんだから、禁煙補助の商品を販売しているのは理解できるが、健康を害するタバコも販売しているのは、結局「商売優先」ということだろうか。とにかくニューヨークはタバコが高いから、喫煙者は他の州に行った時に買い貯めしたり、ネットで州外から購入したりしている。ちなみにアメリカでタバコ税が最も安いミズーリ州は、1箱あたりの州税はたったの17セント(15円程度)。これに4-7セント程度の郡税などが加算されるが、1箱あたりの販売価格は4ドル-6ドル(340円-510円)だから、ニューヨークのスモーカーから見ると激安である。
年齢制限と販売方式日本は20歳以上で喫煙が許可されるが、アメリカでは18歳以上だ。飲酒については21歳にならないと許可されないが、タバコは日本よりも早く吸える。ただ、日本のように自動販売機で何でも売っている国ではなく、ほとんどのものが対面販売だから酒もタバコも身分証(ID)を出さなければ売ってくれない。さらに、例えば25歳の人が正真正銘の自分のIDを見せても、見た目が若いとかなり訝しがられる。場合によっては売ってくれない。特にアジア人の場合は、かなり若く見られるから要注意だ。日本でもタスポ(taspo)が登場し、さらにコンビニなどでも年齢確認が強くなされるようになってきているが、そもそも2008年のタスポの導入以前なら、街角の自動販売機で小学生でもタバコが買えてしまっていた訳で、アメリカと比べるとまだまだ甘い。「アメリカでは、未成年者が飲酒や喫煙で補導されると、それらを販売した店も厳しく罰せられる。だから、店側も疑わしきは販売せず、という態度を貫くのである。」ところで、日本はタバコの自動販売機がいたる所に置かれている。それも、タスポ認証機能つきで、10月1日の午前0時きっかりに、新価格に自動的に変わるという最新鋭のものだ。しかし、実は近代型のタバコの自動販売機は1926年にアメリカ人のWilliam Roweという人物が発明したという。1970年代まではニューヨークでも見かけたようだ。しかし、現在はジュースの自動販売機さえもほとんど見かけない。今でもバーやカジノにはタバコの自動販売機は置いても良いことになっているのだが、まず見かけることは無い。
タバコ税が高い理由ところで、ニューヨークがこれほどタバコの価格を高くした理由は日本と同じである。最大の理由は州の財政難であり、もうひとつの理由は禁煙推進だ。


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2010年10月15日 Posted bytonton at 13:04 │Comments(0)タバコ税

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