世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

思案の秋 たばこ来月1日値上げ迫る/ 関西、宮城

大幅値上げでやめる?続ける? 紫煙分け目の「10・1」/関西
【読売新聞】
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20100921-OYO1T00478.htm?from=top
禁煙外来受診1・5倍
 たばこが、10月1日からのたばこ税増税に伴い大幅値上げされる。増税は4年ぶりだが、財源確保を狙った過去の例と異なり、狙いは健康増進。〈たばこ離れ〉を促す異例の増税で、愛煙家を取り巻く環境は一層厳しさを増す。店舗に喫煙場を新設した小売店が関西で初めて現れる一方、医療機関の禁煙外来は志願者が列をなす。値上げまで10日。2500万人の喫煙者はどう動くのか。
(社会部 淵上俊介、神原康行)

喫煙場設け小売店防戦
 □販売25%減か
 国内外の約300銘柄をそろえる大阪市西区の老舗たばこ店「ふくすけ堂」は今月、オフィス街に面した店頭に喫煙場(約7平方メートル)を設けた。同店によると、喫煙スペースを設けた店は関西初。ウッドデッキにベンチを据え、4~5人が座れる。日中とぎれることなくサラリーマンらが訪れて紫煙をくゆらせている。
 日本たばこ産業(JT)は、10月から1年間のたばこ販売数量は前年より25%落ち込むと予測。今年、過去最低の23・9%となった喫煙者の比率も来年はさらに下がるとみている。財務省によると、喫煙者減などで毎年1万店前後のたばこ店が廃業しているという。
 ふくすけ堂店主の熊谷博明さん(55)は「今後、廃業ペースは進むだろうが、公共の場の全面禁煙が広がる中、愛煙家が気兼ねなく喫煙できる場を提供するのは、店を守るためと同時に社会的責任と考えた」と明かす。

 □今度こそ成功
 禁煙外来がある同市天王寺区の「上本町わたなべクリニック」には8月以降、値上げを理由に禁煙を目指す男性が約300人も来診した。普段の月の1・5倍に上る数という。
 禁煙治療は2006年から保険が適用され、投薬など約3か月の治療プログラムは2~3万円。1日1箱吸う人なら、約3か月分のたばこ代と変わらない。昨年は約1000人に禁煙指導し、8割が成功した。
 受診者は一様に、過去の禁煙挫折体験や、家族に煙たがられるつらさを訴えるという。「愛煙家を気取りながら本音では禁煙したい人が大半。今度こそはあきらめの悪い人たちも引導を渡されるのでは」と渡辺章範院長(37)は期待する。

自治体や農家、減収の懸念も
 □税収2兆円割れ
 「健康志向が進む中、税収減も仕方ない。自治体が喫煙を奨励するわけにもいきませんし……」。大阪府の担当者は複雑な表情だ。
 たばこ税の6割は地方に回り、財政難に悩む自治体には貴重な収入だ。だが、たばこ離れの加速で、増税でも今年度の税収は、20年ぶりに2兆円を割り込む見通し。府も6億円の減収になると予測している。
 葉タバコの生産が全国一で、約1000戸の生産農家がいる熊本県。増税による販売量の減少で、作付面積も縮小するとみる。県農産課は「増税幅が大きすぎる。農家への影響が心配だ」と表情を曇らせる。
 たばこ値上げ 1本あたり3・5円、1箱(20本)70円の増税は過去最大。品質維持などのコストが上乗せされ、JTは106銘柄中104銘柄を110円~140円値上げする。


紫煙、思案の秋 たばこ来月1日値上げ迫る/宮城
【YAHOO!ニュース】河北新報 9月20日(月)11時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100920-00000014-khk-soci
 たばこの大幅値上げを10月1日に控え、東北で駆け込み特需が起きている。大型店やコンビニエンスストア、個人経営店ではカートンで大量に買い込んだり、今月中の購入を予約したりする愛煙家が目立ち、数十万円単位で購入するケースもある。一方、ドラッグストアでは禁煙グッズの売り上げが伸び、病院の禁煙外来の受診希望者が急増するなど、値上げは「断煙」に取り組む大きな動機付けにもなっている。

◎続ける/買いだめ25万円分
 仙台市の繁華街・国分町。約800種類のたばこを扱う専門店「ロフト・バイながせ」では9月に入って5万円、10万円単位での購入客が増えた。
 遠藤善之社長は「9月の売上高は普段の3割増の勢い。1度に約25万円分に当たる600箱を買っていった愛煙家もいた」と話す。
 増税に伴い、日本たばこ産業(JT)の代表的銘柄「マイルドセブン」が1箱300円から410円になるなど、たばこは10月以降、軒並み100円以上値上がりする。このため東北の販売店は「カートン予約受け付け中」の張り紙を出すなど、駆け込み需要の取り込みに懸命。ジャスコなどを展開するイオンリテール東北カンパニー(仙台市)は、1人2カートンまでだったイオンカードによる購入可能数の制限を撤廃した。
 JTも大忙しだ。仙台支店によると、東北の9月の販売本数は前年同月比で2倍に達する見込み。同支店は「東北唯一の郡山市の工場でもフル稼働で対応している」と説明する。
 特需は値上げ直前まで続きそう。ローソン広報は「お父さんたちが数万円分を購入するには小遣いの前借りが必要。需要の集中は給料日後の月末になる」と予測する。
 ただ、値上げ後の売り上げ減は必至で、JT仙台支店は1年間の販売本数は現状より25%減ると試算する。仙台たばこ販売協同組合の佐藤昇専務理事は「弁当1個300円の時代に、たばこ1箱400円は高すぎる。業界の将来が心配だ」と懸念する。

◎やめる/専門外来ダッシュ
 大幅値上げをきっかけに禁煙を目指す動きも強まっている。ダルマ薬局(仙台市)の一番町ビコンシェル店によると、ニコチンガムや禁煙あめ、禁煙パッチなどの特設コーナーを設けたこともあり、最近の関連グッズの売れ行きは普段の5割増という。
 高城翼店長は「この2週間で購入者がぐっと増えた。特に電子たばこが中高年男性を中心に売れている」と説明する。
 岩手県内を中心に展開する薬王堂(岩手県矢巾町)も禁煙補助薬の取扱商品を拡充した。「売れ行きは昨年同期比の3割増」と好調だ。
 一方、JR仙台病院(仙台市)では8月、禁煙外来の患者数が27人と、前年同月の18人を大幅に上回った。9月も日によって定員を超える申し込みや問い合わせがあり「断るのが大変」と言う。
 仙台逓信病院(同)はこの夏、院内に禁煙を勧めるポスターをずらりと張った。看護師の菅井京子さんは「受診者は現状は微増だが、財布を直撃する10月以降はかなり増えるだろう」と見込む。
 禁煙外来は3カ月間で5回来院し、禁煙補助薬などを使いながら、たばこを吸わずに済むようにするのが一般的。成功率は、自分の意志だけで挑戦する場合が1%に満たないとされるのに対し、5回通えれば8~9割に上るという。東北で800を超える医療機関で実施する。
 患者負担は3カ月間で1万2000~1万8000円。1日1箱吸う人だと、値上げ後のたばこ代は3カ月間で4万円近くになるだけに禁煙治療の“お得感”は高い。
 NPO法人禁煙みやぎ理事長で、仙台市内の複数の医療機関で禁煙外来を開く山本蒔子医師(69)は「喫煙はお金を燃やし、病気のリスクを高める。値上げは禁煙の好機だ。今まで受動喫煙に悩まされてきた人も、家族や職場の愛煙家に『頑張ってみたら』と背中を押してほしい」と呼び掛ける。


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2010年09月26日 Posted bytonton at 08:01 │Comments(0)タバコ税

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