日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。
動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)
たばこ農家にため息広がる 大幅増税、禁煙促進…強まる逆風
たばこ農家にため息広がる 大幅増税、禁煙促進…強まる逆風
【日本経済新聞】
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A96889DE2E6E7E5E6E4EAE2E0E6E2E1E0E2E3E29191E2E2E2E2
24日成立する2010年度政府予算案に盛り込まれたたばこ税の大幅増税を巡り、葉たばこ農家に動揺が広がっている。店頭価格は10月に1箱100円程度上がる見通し。政府は「健康のための禁煙促進」を掲げ、自治体にも公共施設の原則禁煙を通知しており、たばこ販売が一層減るのは必至。農家からは「減反を迫られるのでは」と切実な声が上がっている。
「ようやく増反できたのに」。全国一の葉たばこ産地、熊本県。山鹿市の葉たばこ農家、立山至誠さん(37)は複雑な表情を浮かべる。
「減反が心配」
日本たばこ産業(JT)に増反を求め、10年産から耕作面積20アール(8%)の増反が決まった。増反は6年ぶりだ。
減反は農家の自主判断だが、増反は過不足のない安定収量、熟度や安全面での品質の高さなど厳しい条件があり、JTによると10年産の増反農家は全体のわずか約4%。収量は天候にも左右されるため「安定収入には増反しかない」。肥料などを工夫しながら品質を高め、増反を果たした。
立山さん一家は約40年前、至誠さんの父が葉たばこ作りを始めた。今は至誠さんが大黒柱で、父母、妻と4人で栽培。前回増反した翌年、父の病気で減反したが、その後父の体調も回復し、ようやくこぎつけた増反だった。それだけに「減り続けるたばこ販売が大幅増税でさらに落ち込めば、JTから減反を要請される」と不安を隠さない。
廃業も相次ぐ
葉たばこ作りは過酷。手作業の収穫は真夏にはこたえる。「朝4時過ぎに作業を始め、暑さで作業服は1日3枚必要」(立山さん)なほど。苦労して作っても「悪いことをしているように見られ肩身が狭い」。
廃業する農家も相次ぐ。熊本県合志市の中山義親さん(71)は昨年、体調を崩したのを機に廃業した。会社員の長男、義秀さん(40)は「以前は後を継ごうと考えたこともあるが、会社を退職することやたばこへの風当たりの強さを踏まえると難しい」と話す。
山鹿市の長迫忠弘さん(73)の孫は昨年、23歳で市役所を退職し、長男夫婦と営んでいた栽培に加わった。「せっかく後継者をつくっても、減反になれば生活が不安定になる」。熊本県たばこ耕作組合副組合長も務める長迫さんは「健康の面で禁煙が進むのは理解できるが、農家にも国やJTは適切な対策を取ってほしい」と訴えている。
増税効果に疑問も
増税には、街のたばこ販売店からも不満の声が上がる。東京都杉並区のJR荻窪駅前の「越後屋たばこ店」は昨年9月に店内を改装。売上高は回復の兆しがあったが、増税方針が伝えられると1割以上減に。「たばこをやめる人が増えたのでは。先はどうなるか全く分からない」と店主の南雲秀雄さん(59)は嘆く。
財務省は、10年度のたばこ販売本数は増税しない場合より11%減る一方、たばこ税収は国と地方で631億円の増収になると見込む。通年では1600億円増収というが、販売店業界では販売激減で、税収増効果はなくなるとの見方もある。
【写真】移植した葉たばこを点検する栽培農家の長迫さん(熊本県山鹿市)
【日本経済新聞】
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A96889DE2E6E7E5E6E4EAE2E0E6E2E1E0E2E3E29191E2E2E2E2
24日成立する2010年度政府予算案に盛り込まれたたばこ税の大幅増税を巡り、葉たばこ農家に動揺が広がっている。店頭価格は10月に1箱100円程度上がる見通し。政府は「健康のための禁煙促進」を掲げ、自治体にも公共施設の原則禁煙を通知しており、たばこ販売が一層減るのは必至。農家からは「減反を迫られるのでは」と切実な声が上がっている。
「ようやく増反できたのに」。全国一の葉たばこ産地、熊本県。山鹿市の葉たばこ農家、立山至誠さん(37)は複雑な表情を浮かべる。
「減反が心配」
日本たばこ産業(JT)に増反を求め、10年産から耕作面積20アール(8%)の増反が決まった。増反は6年ぶりだ。
減反は農家の自主判断だが、増反は過不足のない安定収量、熟度や安全面での品質の高さなど厳しい条件があり、JTによると10年産の増反農家は全体のわずか約4%。収量は天候にも左右されるため「安定収入には増反しかない」。肥料などを工夫しながら品質を高め、増反を果たした。
立山さん一家は約40年前、至誠さんの父が葉たばこ作りを始めた。今は至誠さんが大黒柱で、父母、妻と4人で栽培。前回増反した翌年、父の病気で減反したが、その後父の体調も回復し、ようやくこぎつけた増反だった。それだけに「減り続けるたばこ販売が大幅増税でさらに落ち込めば、JTから減反を要請される」と不安を隠さない。
廃業も相次ぐ
葉たばこ作りは過酷。手作業の収穫は真夏にはこたえる。「朝4時過ぎに作業を始め、暑さで作業服は1日3枚必要」(立山さん)なほど。苦労して作っても「悪いことをしているように見られ肩身が狭い」。
廃業する農家も相次ぐ。熊本県合志市の中山義親さん(71)は昨年、体調を崩したのを機に廃業した。会社員の長男、義秀さん(40)は「以前は後を継ごうと考えたこともあるが、会社を退職することやたばこへの風当たりの強さを踏まえると難しい」と話す。
山鹿市の長迫忠弘さん(73)の孫は昨年、23歳で市役所を退職し、長男夫婦と営んでいた栽培に加わった。「せっかく後継者をつくっても、減反になれば生活が不安定になる」。熊本県たばこ耕作組合副組合長も務める長迫さんは「健康の面で禁煙が進むのは理解できるが、農家にも国やJTは適切な対策を取ってほしい」と訴えている。
増税効果に疑問も
増税には、街のたばこ販売店からも不満の声が上がる。東京都杉並区のJR荻窪駅前の「越後屋たばこ店」は昨年9月に店内を改装。売上高は回復の兆しがあったが、増税方針が伝えられると1割以上減に。「たばこをやめる人が増えたのでは。先はどうなるか全く分からない」と店主の南雲秀雄さん(59)は嘆く。
財務省は、10年度のたばこ販売本数は増税しない場合より11%減る一方、たばこ税収は国と地方で631億円の増収になると見込む。通年では1600億円増収というが、販売店業界では販売激減で、税収増効果はなくなるとの見方もある。
【写真】移植した葉たばこを点検する栽培農家の長迫さん(熊本県山鹿市)
●葉タバコ栽培再び 放射性物質対策を徹底
●葉タバコ農家:JT勧奨で廃作、転作9割
●薬草の山間地栽培推進 葉タバコに替わる作物/ 美馬市
●葉タバコ跡地どうする――全国で4400ヘクタール廃作
●補助金漬けのたばこ農家 廃作でも補助金を希望
●葉タバコ農家 青森/宮崎
●葉タバコ農家:JT勧奨で廃作、転作9割
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●葉タバコ跡地どうする――全国で4400ヘクタール廃作
●補助金漬けのたばこ農家 廃作でも補助金を希望
●葉タバコ農家 青森/宮崎
2010年03月27日 Posted bytonton at 20:28 │Comments(0) │●タバコ会社・関係団体
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