日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。
動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)
☆全面禁煙 健康はみんなで守る/社説
全面禁煙 健康はみんなで守る 2010年2月25日/中日新聞社説
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2010022502000047.html
厚生労働省は公共的な施設では原則全面禁煙を求める通知を出す。あくまでも努力義務であり、強制力はない。たばこを吸わない人への被害をなくすため、喫煙者はマナー向上に心掛けたい。
全面禁煙の対象は、病院や学校はもちろん、官公庁、ホテル、飲食店、駅などの施設のほか、鉄道やタクシーなども含まれる。
喫煙が人体に悪影響を及ぼすことは多くの研究から指摘されている。非喫煙者であっても、他人の吸うたばこの煙にさらされる「受動喫煙」によって健康被害が懸念されている。
「分煙」は進んでいるが、喫煙室の仕切りが不十分だったり、ドアの開閉時に煙が流れ出るケースがある。中途半端では受動喫煙は防げないため、全面禁煙で取り組むというのが通知の狙いだ。
日本も批准している「たばこ規制枠組み条約」は受動喫煙防止策の実現を締約国に求めており、その期限は今月末だ。通知は、対策に迫られての対応ともいえる。
全面禁煙といっても、罰則規定がないから実効性を疑問視する意見が出ている。海外では公共の場での喫煙を立法化して禁じる例が少なくない。喫煙を黙認した施設管理者に罰金を科す国もある。
国際的にみれば、日本は喫煙者や業者に相当配慮しながら、少しずつ禁煙対策を進めている。
全面禁煙には飲食店業者やパチンコ店業者などから反発が強い。四月から施行の神奈川県受動喫煙防止条例は業界の反対を受け、分煙や例外が認められ、当初案に比べて後退した内容になった。
「喫煙客の足が遠のき、経営に影響する」という訴えだ。だが、牛丼店やハンバーガー店の大手チェーンでは、全面禁煙に取り組んでいるところもある。
日本の成人喫煙率は減少傾向にあり、いまや四人に一人だ。禁煙を歓迎して訪れる客もいるのではないか。規模が大きい施設であれば全面禁煙を試みてほしい。
最近は「三次喫煙」の被害を唱える専門家も現れている。受動(二次)喫煙ではなく、喫煙者から出た煙を浴びた衣服や髪などが有害物質を散らすという被害だ。これも全面禁煙なら防ぐことができる。
喫煙者には、罰則がなくても今回の通知は煙たい内容にちがいない。しかし、無視して公共の場で紫煙を漂わすなら罰則を求める声が高まるだろう。通知を順守することは「喫煙者の権利」を守ることにもつながるのではないか。
全面禁煙 迷惑なことはやめよう(2月27日)/北海道新聞社説
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/217815.html
不特定多数の人が利用する施設での全面禁煙を求める通知を、厚生労働省が都道府県に出した。
たばこの煙は喫煙者本人だけでなく、周りの人の健康にも害を及ぼす。受動喫煙が、肺がんや心筋梗塞(こうそく)などを引き起こす危険があることは科学的にも立証されている。
非喫煙者の受動喫煙を防ぐのは、喫煙者のマナーだ。それが十分に守られていない以上、施設を禁煙にする措置はうなずける。
禁煙対象となる施設は、学校や病院、官公庁、デパート、飲食店、旅館、娯楽施設、公共の乗り物などだ。自治体を通じて各施設に通知の徹底を図る。
このうち、いきなり全面禁煙にすると、経営的に大きな打撃を受ける恐れのある飲食店や旅館などは、暫定的な措置として喫煙区域を明示しての分煙も認めるとしている。
2003年に施行された健康増進法は、多数の人が集まる施設での禁煙を努力目標とした。それだけでは受動喫煙を完全には防げない、という意味が通知に込められている。
日本も批准し、05年に発効した「たばこ規制枠組み条約」は屋内の公的施設と職場での全面禁煙を求めている。欧米では飲食店での全面禁煙など、受動喫煙の防止対策が進んでいる。
厚労省の有識者検討会も今月中旬、職場で労働者が受動喫煙する機会を減らすことを事業者の義務とし、全面禁煙か、煙が外部に漏れない喫煙室の設置が必要とする報告書の骨子をまとめた。
神奈川県では4月に受動喫煙防止条例が施行される。屋内の喫煙を罰則付きで規制する全国初の試みだ。こうした取り組みは今後さらに加速するだろう。公共の場での禁煙は時代の要請と言える。
今回の通知に罰則はないものの、喫煙者は趣旨を十分に理解し、マナーを守ってほしい。他人がいやがったり、迷惑になったりすることはしないということだ。
厚労省の調査によると、08年度の成人の喫煙率は21・8%で、5年前に比べて5・9ポイントも減った。喫煙者の中にも、たばこをやめたいと思っている人が3割ほどいる。
通知はそういう人たちにとって、禁煙の絶好の機会になることも期待される。
ただ、忘れてならないのは、たばこは法律で認められた嗜好(しこう)品であるということだ。
仮にも喫煙者を異端視し、社会から排除しようとするようなことがあってはならない。通知を機に、互いの立場を尊重し、喫煙者も非喫煙者も住みよい社会をつくりたい。
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2010022502000047.html
厚生労働省は公共的な施設では原則全面禁煙を求める通知を出す。あくまでも努力義務であり、強制力はない。たばこを吸わない人への被害をなくすため、喫煙者はマナー向上に心掛けたい。
全面禁煙の対象は、病院や学校はもちろん、官公庁、ホテル、飲食店、駅などの施設のほか、鉄道やタクシーなども含まれる。
喫煙が人体に悪影響を及ぼすことは多くの研究から指摘されている。非喫煙者であっても、他人の吸うたばこの煙にさらされる「受動喫煙」によって健康被害が懸念されている。
「分煙」は進んでいるが、喫煙室の仕切りが不十分だったり、ドアの開閉時に煙が流れ出るケースがある。中途半端では受動喫煙は防げないため、全面禁煙で取り組むというのが通知の狙いだ。
日本も批准している「たばこ規制枠組み条約」は受動喫煙防止策の実現を締約国に求めており、その期限は今月末だ。通知は、対策に迫られての対応ともいえる。
全面禁煙といっても、罰則規定がないから実効性を疑問視する意見が出ている。海外では公共の場での喫煙を立法化して禁じる例が少なくない。喫煙を黙認した施設管理者に罰金を科す国もある。
国際的にみれば、日本は喫煙者や業者に相当配慮しながら、少しずつ禁煙対策を進めている。
全面禁煙には飲食店業者やパチンコ店業者などから反発が強い。四月から施行の神奈川県受動喫煙防止条例は業界の反対を受け、分煙や例外が認められ、当初案に比べて後退した内容になった。
「喫煙客の足が遠のき、経営に影響する」という訴えだ。だが、牛丼店やハンバーガー店の大手チェーンでは、全面禁煙に取り組んでいるところもある。
日本の成人喫煙率は減少傾向にあり、いまや四人に一人だ。禁煙を歓迎して訪れる客もいるのではないか。規模が大きい施設であれば全面禁煙を試みてほしい。
最近は「三次喫煙」の被害を唱える専門家も現れている。受動(二次)喫煙ではなく、喫煙者から出た煙を浴びた衣服や髪などが有害物質を散らすという被害だ。これも全面禁煙なら防ぐことができる。
喫煙者には、罰則がなくても今回の通知は煙たい内容にちがいない。しかし、無視して公共の場で紫煙を漂わすなら罰則を求める声が高まるだろう。通知を順守することは「喫煙者の権利」を守ることにもつながるのではないか。
全面禁煙 迷惑なことはやめよう(2月27日)/北海道新聞社説
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/217815.html
不特定多数の人が利用する施設での全面禁煙を求める通知を、厚生労働省が都道府県に出した。
たばこの煙は喫煙者本人だけでなく、周りの人の健康にも害を及ぼす。受動喫煙が、肺がんや心筋梗塞(こうそく)などを引き起こす危険があることは科学的にも立証されている。
非喫煙者の受動喫煙を防ぐのは、喫煙者のマナーだ。それが十分に守られていない以上、施設を禁煙にする措置はうなずける。
禁煙対象となる施設は、学校や病院、官公庁、デパート、飲食店、旅館、娯楽施設、公共の乗り物などだ。自治体を通じて各施設に通知の徹底を図る。
このうち、いきなり全面禁煙にすると、経営的に大きな打撃を受ける恐れのある飲食店や旅館などは、暫定的な措置として喫煙区域を明示しての分煙も認めるとしている。
2003年に施行された健康増進法は、多数の人が集まる施設での禁煙を努力目標とした。それだけでは受動喫煙を完全には防げない、という意味が通知に込められている。
日本も批准し、05年に発効した「たばこ規制枠組み条約」は屋内の公的施設と職場での全面禁煙を求めている。欧米では飲食店での全面禁煙など、受動喫煙の防止対策が進んでいる。
厚労省の有識者検討会も今月中旬、職場で労働者が受動喫煙する機会を減らすことを事業者の義務とし、全面禁煙か、煙が外部に漏れない喫煙室の設置が必要とする報告書の骨子をまとめた。
神奈川県では4月に受動喫煙防止条例が施行される。屋内の喫煙を罰則付きで規制する全国初の試みだ。こうした取り組みは今後さらに加速するだろう。公共の場での禁煙は時代の要請と言える。
今回の通知に罰則はないものの、喫煙者は趣旨を十分に理解し、マナーを守ってほしい。他人がいやがったり、迷惑になったりすることはしないということだ。
厚労省の調査によると、08年度の成人の喫煙率は21・8%で、5年前に比べて5・9ポイントも減った。喫煙者の中にも、たばこをやめたいと思っている人が3割ほどいる。
通知はそういう人たちにとって、禁煙の絶好の機会になることも期待される。
ただ、忘れてならないのは、たばこは法律で認められた嗜好(しこう)品であるということだ。
仮にも喫煙者を異端視し、社会から排除しようとするようなことがあってはならない。通知を機に、互いの立場を尊重し、喫煙者も非喫煙者も住みよい社会をつくりたい。
●喫煙者率、過去最低、海外では「たばこ休憩禁止」の動きも
●喫煙率の目標 個人の健康後押しする観点で/社説
●埼玉/ 受動喫煙
●社説:たばこ税 健康のために禁煙策を
◎【社説】受動喫煙/職場の防止に対策強化を
◎【あなたの処方せん:新禁煙事情1~3】
●喫煙率の目標 個人の健康後押しする観点で/社説
●埼玉/ 受動喫煙
●社説:たばこ税 健康のために禁煙策を
◎【社説】受動喫煙/職場の防止に対策強化を
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2010年02月27日 Posted bytonton at 22:04 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
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