世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

◎静岡新聞社説「たばこ税、消費を抑制し禁煙促せ」

12/7静岡新聞朝刊2面、とても素晴らしい内容でした!

社説「たばこ税、消費を抑制し禁煙促せ」
 政府税制調査会は、大きなテーマになっているたばこ増税について、課税目的を財源確保から健康に切り替え、税率を2010年度から段階的に引き上げていくことで合意した。 
 鳩山由紀夫首相は「過去にない上げ方を望んでいる」(政府関係者)とされ、決定を一任された藤井裕久財務相らは1本3円前後の増税を軸に調整を図るとみられる。脱たばこに踏み出す好機だ。増税の幅をできるだけ大きくし、消費抑制とともに禁煙を促したい。
 たばこはがんの原因の3分の1を占め、心臓病や脳梗塞(こうそく)の発生も高めている。その危険性はダイオキシンなどよりけた違いに高い。これほど有害な物質が今、新発売されようとしたら、絶対に認可されない。
 毎年たばこが原因で早く亡くなる人は控えめに推定して、国内で11万人を超す。他人が吸うたばこの煙にさらされる受動喫煙の犠牲も大きい。年間売り上げ約4兆円の商品として消費され続けていることは異様である。
 人々はもともと有害性を知らずに、たばこになじんできた。知識が浸透すればなくせる。世界保健機関(WHO)はたばこを「予防可能な最大の死因」と指摘している。
 2005年に発効したWHOたばこ規制枠組み条約はたばこ税の引き上げを日本など160カ国以上の締約国に求めている。その効果はこの20年間、各国が段階的に進めた増税政策で実証済みだ。
 20本入り1箱の価格は欧米で千~500円で、日本の300円より高い。消費税を除くたばこ税額が日本では1箱174円(1本8.7円)なのに対し500~400円もするからだ。欧米並みに増税すれば、1箱600円にはなる。
 たばこ税は1998年以降、小刻みな引き上げで、たばこの消費は年平均3%減で下降し続けた。これは増税よりも、鉄道やタクシー、職場などで禁煙空間が広がった要因が大きい。
 たばこは消費税も含めると、税率は63%と最も高い商品で、国・地方税合わせて、毎年2兆円を超す貢献をしてきた。「増税で消費がさらに減れば税収を確保できない」と日本たばこ産業(JT)は指摘し、増税反対の理由の1つに挙げている。しかし、たばこ増税は税収確保より、消費削減が最大の狙いであり、長期的には税収が減ったとしてもそれは歓迎すべきことだ。
 喫煙者にも家族にも、禁煙は早いほどメリットは大きい。禁煙を促す増税は喫煙者のためになる。


とても納得のいく内容です。その1つに、当たり前のことですが、喫煙者を正しく「喫煙者」と伝えています。多くの場合、新聞紙上などでも喫煙者を「愛煙家」と伝えます。それは喫煙を擁護する言葉でした。そうしたことから、世界の流れをつくったWHOたばこ規制枠組み助役までにふれ、とても簡潔に正しい内容を伝えていると思います。





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2009年12月08日 Posted bytonton at 19:22 │Comments(0)●コラム・投稿・社説

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