日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。
動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)
脱たばこ社会へ 禁煙先進国タイの現状(下)
脱たばこ社会へ 禁煙先進国タイの現状(下)
http://www.chunichi.co.jp/article/technology/science/CK2009092202000170.html
世界保健機関(WHO)は、たばこが原因で世界で毎年五百万人以上が死亡している、と警告する。健康被害を防ぐため禁煙とともに大切なのが受動喫煙の防止。禁煙先進国・タイではたばこを買いにくくし、公共施設や飲食店で吸えない、吸わされない環境づくりを進めている。(栃尾敏)
■陳列禁止
たばこは見えないようにレジの下にしまってある=バンコク市内のコンビニ「108ショップ」で 「ここにあります」 バンコク市内にあるコンビニ「108ショップ」。店員がレジ下の扉を開けると、さまざまな銘柄のたばこがぎっしり入っていた。タイ国内に七百店舗あるが、法律でたばこの陳列販売は禁じられている。どの店も、客が注文するまで見えないようにしまってある。
直営三百二十店舗の売り上げは月約四千二百万円、うち一割がたばこ。「五、六年前は全体の15%ぐらい。国の禁煙政策が強化され減った」。チャワーン・グリンダムロン小売り部長は説明する。売り上げ減について聞くと、一瞬言葉を詰まらせ苦笑いした後「政府の政策には協力する。たばこを買わない九割の人たちに、よいサービスを提供したい」 女性社員の一人は「政府のテレビキャンペーンが効果的だった。特に強い印象があったのは、亡くなった父親を子どもが泣いて回想するシーンで、父親がたばこを吸っていた映像」と話した。
三十年前から営業するタイ料理店「プローン」は、昨年、店内を全面禁煙にした。一日三百人以上の客が来るが、たばこを吸いたければ飲食エリアから離れた屋外の喫煙所に行くしかない。
ラッチャポン・ニンサアート店長は「政府の方針もあるが、私自身、食事する場所ではたばこを吸ってほしくなかった。常連客が多いので説明すれば分かってくれると思った」と話す。客数は改装効果も重なって昨年より増えたと明かす。
喫煙所で食後の一服を楽しんでいた男性は「一日三十本。禁煙したが失敗したので前より増えた。禁煙したい人は成功しないといけない」と、にやり。店内の別の男性は「いちいち喫煙所に行くのが面倒」との理由で禁煙したという。
バンコク市郊外、生鮮野菜から日用雑貨まで千五百店舗が入る国内最大級の「イン・チャルーン市場」。一日の利用客は四万~六万人。半年前に屋外喫煙所を設け、市場内を全面禁煙にした。以前は市場内で喫煙でき、ポイ捨てが多かった。清掃管理担当者は「今はたばこの吸いがらや灰がないので掃除しやすくなった」と笑う。
市場にある飲食コーナーのあちこちに禁煙ステッカーが張られている。全面禁煙にしても利用客は減らず「法律ができる前から防火上、喫煙は問題だった。衛生面も含め禁煙推進は好都合です」
禁煙対策を積極的に進めるタイだが喫煙者はすぐには減らない。一年前にオープンして以来、若者でにぎわうライブ・パブ「ミューズ」。屋外に喫煙スペースを設けて店内は禁煙だが、三十代のオーナー、スラパン・チャウパークナムさんは「若い女性の喫煙者が増えている。ファッション的に吸う人が多いようだ」と指摘する。「喫煙を減らしたいなら、若者の考えを変えないと」と話した。
■治療
タイ国内には、禁煙クリニックが約八百カ所ある。薬による治療を中心にカウンセリングもする。三十年前から禁煙治療に取り組んでいるサミティウェーッ病院呼吸器科部長のサワーン・サエンヒランワタナー医師は「禁煙には忍耐力がいる。家族の支えが重要だ。年配の喫煙者は、喫煙がいろいろな病気につながることを若い世代に伝える必要がある」と訴えた。
<記者のつぶやき> 徹底したタイの禁煙政策。喫煙者や飲食店の不満は強いのでは、と思ったが、意外なほど文句は聞かれなかった。
“煙害”の理解が進んでいるからか。メディア、特にテレビでの効果は大という。日本でも試してみては。
http://www.chunichi.co.jp/article/technology/science/CK2009092202000170.html
世界保健機関(WHO)は、たばこが原因で世界で毎年五百万人以上が死亡している、と警告する。健康被害を防ぐため禁煙とともに大切なのが受動喫煙の防止。禁煙先進国・タイではたばこを買いにくくし、公共施設や飲食店で吸えない、吸わされない環境づくりを進めている。(栃尾敏)
■陳列禁止
たばこは見えないようにレジの下にしまってある=バンコク市内のコンビニ「108ショップ」で 「ここにあります」 バンコク市内にあるコンビニ「108ショップ」。店員がレジ下の扉を開けると、さまざまな銘柄のたばこがぎっしり入っていた。タイ国内に七百店舗あるが、法律でたばこの陳列販売は禁じられている。どの店も、客が注文するまで見えないようにしまってある。
直営三百二十店舗の売り上げは月約四千二百万円、うち一割がたばこ。「五、六年前は全体の15%ぐらい。国の禁煙政策が強化され減った」。チャワーン・グリンダムロン小売り部長は説明する。売り上げ減について聞くと、一瞬言葉を詰まらせ苦笑いした後「政府の政策には協力する。たばこを買わない九割の人たちに、よいサービスを提供したい」 女性社員の一人は「政府のテレビキャンペーンが効果的だった。特に強い印象があったのは、亡くなった父親を子どもが泣いて回想するシーンで、父親がたばこを吸っていた映像」と話した。
三十年前から営業するタイ料理店「プローン」は、昨年、店内を全面禁煙にした。一日三百人以上の客が来るが、たばこを吸いたければ飲食エリアから離れた屋外の喫煙所に行くしかない。
ラッチャポン・ニンサアート店長は「政府の方針もあるが、私自身、食事する場所ではたばこを吸ってほしくなかった。常連客が多いので説明すれば分かってくれると思った」と話す。客数は改装効果も重なって昨年より増えたと明かす。
喫煙所で食後の一服を楽しんでいた男性は「一日三十本。禁煙したが失敗したので前より増えた。禁煙したい人は成功しないといけない」と、にやり。店内の別の男性は「いちいち喫煙所に行くのが面倒」との理由で禁煙したという。
バンコク市郊外、生鮮野菜から日用雑貨まで千五百店舗が入る国内最大級の「イン・チャルーン市場」。一日の利用客は四万~六万人。半年前に屋外喫煙所を設け、市場内を全面禁煙にした。以前は市場内で喫煙でき、ポイ捨てが多かった。清掃管理担当者は「今はたばこの吸いがらや灰がないので掃除しやすくなった」と笑う。
市場にある飲食コーナーのあちこちに禁煙ステッカーが張られている。全面禁煙にしても利用客は減らず「法律ができる前から防火上、喫煙は問題だった。衛生面も含め禁煙推進は好都合です」
禁煙対策を積極的に進めるタイだが喫煙者はすぐには減らない。一年前にオープンして以来、若者でにぎわうライブ・パブ「ミューズ」。屋外に喫煙スペースを設けて店内は禁煙だが、三十代のオーナー、スラパン・チャウパークナムさんは「若い女性の喫煙者が増えている。ファッション的に吸う人が多いようだ」と指摘する。「喫煙を減らしたいなら、若者の考えを変えないと」と話した。
■治療
タイ国内には、禁煙クリニックが約八百カ所ある。薬による治療を中心にカウンセリングもする。三十年前から禁煙治療に取り組んでいるサミティウェーッ病院呼吸器科部長のサワーン・サエンヒランワタナー医師は「禁煙には忍耐力がいる。家族の支えが重要だ。年配の喫煙者は、喫煙がいろいろな病気につながることを若い世代に伝える必要がある」と訴えた。
<記者のつぶやき> 徹底したタイの禁煙政策。喫煙者や飲食店の不満は強いのでは、と思ったが、意外なほど文句は聞かれなかった。
“煙害”の理解が進んでいるからか。メディア、特にテレビでの効果は大という。日本でも試してみては。
タグ :タイ
●喫煙者率、過去最低、海外では「たばこ休憩禁止」の動きも
●喫煙率の目標 個人の健康後押しする観点で/社説
●埼玉/ 受動喫煙
●社説:たばこ税 健康のために禁煙策を
◎【社説】受動喫煙/職場の防止に対策強化を
◎【あなたの処方せん:新禁煙事情1~3】
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●埼玉/ 受動喫煙
●社説:たばこ税 健康のために禁煙策を
◎【社説】受動喫煙/職場の防止に対策強化を
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2009年09月23日 Posted bytonton at 21:56 │Comments(0) │●コラム・投稿・社説
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