日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。
動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)
●COPD、早期発見・治療に理解を「世界禁煙デー」
その患者さん、実はCOPD?-「世界禁煙デー」、早期発見・治療に理解を
【YAHOO!ニュース】医療介護CBニュース 5月31日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110531-00000001-cbn-soci
5月31日は「世界禁煙デー」。がんや心臓病をはじめ、たばこが健康に及ぼす害は広く知られている。しかし、やはりその発症に喫煙が深くかかわるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)については、一般市民だけでなく医療者の間でも、まだまだ認知度が不足しているのが現状だ。世界的に患者が増加しているCOPDは、どんな病気なのか。早期発見のポイントは―。
COPDは、肺気腫と慢性気管支炎の総称で、主に喫煙によって引き起こされる進行性の肺疾患。代表的な症状は息切れで、ほかに慢性のせきやたんなどが見られる。こうした症状は、加齢によるものとして扱われがちだが、重症化すれば死に至る。国内のCOPD死亡者数は、年間約1万5000人。1999年以降、日本人の死因10位にランクし続けているのがCOPDなのだ。約11万人を数える肺炎死の中にも、COPDが進行したケースが含まれると考えれば、実際の数字はさらに深刻だろう。患者数そのものも増加の一途をたどり、厚生労働省によると、国内患者は約500万人以上と推計されているが、このうち、きちんと治療を受けているのは17万人(2008年)にとどまる。
■COPD患者は今後も増え続ける
こうした現状に、「まずは医療者に対する啓発が重要」と話すのは、結核予防会複十字病院(東京都清瀬市)の工藤翔二院長。厚労省「COPDの予防・早期発見に関する検討会」の座長として昨年12月に報告書をまとめた工藤院長に聞いた。
―COPDの患者が増えています。
今やCOPDは、肺の健康を考える上で、そのど真ん中に位置する疾患になっています。単に患者が増えるだけでなく、風邪などをきっかけに急性増悪を起こし、命を落とす人も増えていくでしょう。日本の喫煙率は近年、順調に下がっていますが、(COPDの抑制につながるには)30年ほどのずれがあります。逆に、今から30年前と言えば、喫煙率がどんどん上がっていた時代。ということは、COPD患者はこれからも増え続けるのです。国民医療費の中でも相当程度を占めてくると思います。
―それに対して認知度はいまひとつのようです。検討会の報告書でも「医療従事者の中でも、必ずしも理解が十分ではない」と指摘されていましたね。
呼吸器科以外の医師の認知度は、やはり決して高くありません。まずは、医師への啓発が重要です。
レセプト調査をしてみると、必ずしもCOPD治療の本来あるべき医薬品の使われ方をしていないようです。例えば、去痰薬の使用が目立つ一方で、まず処方すべき気管支拡張薬、特に長時間作用型の抗コリン薬やベータ刺激薬の使用率は低い。本当に適切な診断、治療にはなっていないのではないかということがうかがえます。
そこで、日本医師会と日本呼吸器学会、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会、結核予防会の4者が中心となって昨年12月、「日本COPD対策推進会議」が設立されました。診断ガイドラインを要約したエッセンス版20万部を開業医の先生方に配布するなどの活動を進めています。
―推定患者数に対し、適切な診断・治療を受けている人は多くありません。
患者さんの多くはお年寄りですので、息切れの症状があっても「年だから当たり前」と受け止めてしまい、受療につながらないことが多いようです。そもそも息切れがするのは、だいぶ症状が進んでしまった状態。無症状期にきちんと見つけることが、本来は大切なのです。
糖尿病や高血圧、高脂血症は、無症状期に健診で見つかり、治療を始めるのが一般的ですね。例えば糖尿病なら、自分でもびっくりする数値が健診で出て初めて、「そう言えば、最近のどが渇くかな」という程度で、自覚症状が現れてから医療機関を訪ねるというケースは、少ないのではないでしょうか。COPDも同じで、健診で見つけることが一番です。
しかし、早期発見に必要な検査が一般の健診項目に入っていない現状では、市民への啓発と同時に、COPDの疑いのある人を医療者がいかに発見できるかがカギとなります。
■糖尿病や高脂血症にもCOPDが隠れている
―早期発見には、どんなことがポイントになりますか。
レントゲンの画像診断では、早期発見は困難です。(息を勢いよく吐いて肺機能を調べる)スパイロメトリー検査が、かかりつけ医に広く普及するのが望ましいのですが、高齢の患者さんにうまく息を吐いてもらうには、何回か練習が必要だったりしますので、採血検査などと比べ、時間や手間がかかります。
検査対象を絞り込む上では、簡単なチェック項目として、▽40歳以上でたばこを吸っている、吸っていた▽せき、たんがしつこく続く▽階段を上るときに息苦しいことがある―の3つがあります。これでも、多く
の人が当てはまりますので、さらに、国際的に広く使用されているIPAG問診票を導入するのも有効でしょう。
検査や確定診断は専門医に任せ、COPDの疑いのある患者の早期スクリーニングや日常診療はかかりつけ医が担うという地域連携も理想的な在り方ですね。わたしとしては、手軽に「肺年齢」を測定できる簡易スパイロメーター(「ハイ・チェッカー」)を使って、ゲーム感覚で取り組めるような仕組みができないかな、とも考えています。
―患者が増えてくる中、かかりつけ医を中心に、医療者の役割がますます重要になっていきますね。
COPDになると、さまざまな病気の合併率が高くなります。だから、例えば糖尿病や高脂血症でかかっている患者さんの中にも、実はCOPD患者がいるんですね。医療者の方々には、こうした他疾患に隠れたCOPD患者をすくい上げてもらいたい、目の前に座っている患者さんがCOPDではないか、まず一度疑ってみてもらいたいと思います。COPDには、予防法も治療法もあるのですから。
【写真】「COPDは全身病」と強調する工藤院長
【YAHOO!ニュース】医療介護CBニュース 5月31日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110531-00000001-cbn-soci
5月31日は「世界禁煙デー」。がんや心臓病をはじめ、たばこが健康に及ぼす害は広く知られている。しかし、やはりその発症に喫煙が深くかかわるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)については、一般市民だけでなく医療者の間でも、まだまだ認知度が不足しているのが現状だ。世界的に患者が増加しているCOPDは、どんな病気なのか。早期発見のポイントは―。
COPDは、肺気腫と慢性気管支炎の総称で、主に喫煙によって引き起こされる進行性の肺疾患。代表的な症状は息切れで、ほかに慢性のせきやたんなどが見られる。こうした症状は、加齢によるものとして扱われがちだが、重症化すれば死に至る。国内のCOPD死亡者数は、年間約1万5000人。1999年以降、日本人の死因10位にランクし続けているのがCOPDなのだ。約11万人を数える肺炎死の中にも、COPDが進行したケースが含まれると考えれば、実際の数字はさらに深刻だろう。患者数そのものも増加の一途をたどり、厚生労働省によると、国内患者は約500万人以上と推計されているが、このうち、きちんと治療を受けているのは17万人(2008年)にとどまる。
■COPD患者は今後も増え続ける
こうした現状に、「まずは医療者に対する啓発が重要」と話すのは、結核予防会複十字病院(東京都清瀬市)の工藤翔二院長。厚労省「COPDの予防・早期発見に関する検討会」の座長として昨年12月に報告書をまとめた工藤院長に聞いた。
―COPDの患者が増えています。
今やCOPDは、肺の健康を考える上で、そのど真ん中に位置する疾患になっています。単に患者が増えるだけでなく、風邪などをきっかけに急性増悪を起こし、命を落とす人も増えていくでしょう。日本の喫煙率は近年、順調に下がっていますが、(COPDの抑制につながるには)30年ほどのずれがあります。逆に、今から30年前と言えば、喫煙率がどんどん上がっていた時代。ということは、COPD患者はこれからも増え続けるのです。国民医療費の中でも相当程度を占めてくると思います。
―それに対して認知度はいまひとつのようです。検討会の報告書でも「医療従事者の中でも、必ずしも理解が十分ではない」と指摘されていましたね。
呼吸器科以外の医師の認知度は、やはり決して高くありません。まずは、医師への啓発が重要です。
レセプト調査をしてみると、必ずしもCOPD治療の本来あるべき医薬品の使われ方をしていないようです。例えば、去痰薬の使用が目立つ一方で、まず処方すべき気管支拡張薬、特に長時間作用型の抗コリン薬やベータ刺激薬の使用率は低い。本当に適切な診断、治療にはなっていないのではないかということがうかがえます。
そこで、日本医師会と日本呼吸器学会、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会、結核予防会の4者が中心となって昨年12月、「日本COPD対策推進会議」が設立されました。診断ガイドラインを要約したエッセンス版20万部を開業医の先生方に配布するなどの活動を進めています。
―推定患者数に対し、適切な診断・治療を受けている人は多くありません。
患者さんの多くはお年寄りですので、息切れの症状があっても「年だから当たり前」と受け止めてしまい、受療につながらないことが多いようです。そもそも息切れがするのは、だいぶ症状が進んでしまった状態。無症状期にきちんと見つけることが、本来は大切なのです。
糖尿病や高血圧、高脂血症は、無症状期に健診で見つかり、治療を始めるのが一般的ですね。例えば糖尿病なら、自分でもびっくりする数値が健診で出て初めて、「そう言えば、最近のどが渇くかな」という程度で、自覚症状が現れてから医療機関を訪ねるというケースは、少ないのではないでしょうか。COPDも同じで、健診で見つけることが一番です。
しかし、早期発見に必要な検査が一般の健診項目に入っていない現状では、市民への啓発と同時に、COPDの疑いのある人を医療者がいかに発見できるかがカギとなります。
■糖尿病や高脂血症にもCOPDが隠れている
―早期発見には、どんなことがポイントになりますか。
レントゲンの画像診断では、早期発見は困難です。(息を勢いよく吐いて肺機能を調べる)スパイロメトリー検査が、かかりつけ医に広く普及するのが望ましいのですが、高齢の患者さんにうまく息を吐いてもらうには、何回か練習が必要だったりしますので、採血検査などと比べ、時間や手間がかかります。
検査対象を絞り込む上では、簡単なチェック項目として、▽40歳以上でたばこを吸っている、吸っていた▽せき、たんがしつこく続く▽階段を上るときに息苦しいことがある―の3つがあります。これでも、多く
の人が当てはまりますので、さらに、国際的に広く使用されているIPAG問診票を導入するのも有効でしょう。
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―患者が増えてくる中、かかりつけ医を中心に、医療者の役割がますます重要になっていきますね。
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【写真】「COPDは全身病」と強調する工藤院長
●タバコは男性の認知力低下と関連、英研究
●カラオケ屋にこびり付いている煙草の臭いは体に悪いですか?
●喫煙が原因の結核による死亡 4,000万人増加の可能性
●喫煙の心臓病リスク、男性より女性で25%高い―米研究
●意外なうつの原因-喫煙
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2011年06月16日 Posted bytonton at 17:41 │Comments(0) │●データ・知識1
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