世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

●依存性はコカイン並み!?喫煙者の7割がニコチン依存症

依存性はコカイン並み!?喫煙者の7割がニコチン依存症
監修 有岡宏子(国立国際医療研究センター病院第二総合診療科医長)
http://diamond.jp/articles/-/10430?page=2
 喫煙歴20年の編集者Vさん(44歳)。徹夜続きの眠気を払うにはタバコが欠かせない。ただ最近、自社ビル内禁煙が始まり、肩身が狭くなってきた──。
 タバコが値上がりした。1箱につき100円と小幅だが、これを機会に禁煙しようという人は案外、多い。飲食店や公共施設、あるいは職場で分煙、禁煙が浸透し始めたことも影響しているようだ。
 しかし、この1本の快感を手放すのはなかなか難しい。各調査結果を総合すると禁煙に成功した人でも平均2~3回は挫折している。やめる意思はあるのに、なぜか? それは、喫煙が薬物依存という、れっきとした「病気」だからだ。
 WHO(世界保健機関)によればタバコの主成分であるニコチンはアヘン類、大麻、コカインと同列の依存性薬物であり、現喫煙者のじつに7割がニコチン依存症。当然、依存している薬物=ニコチンを断つと禁断症状が現れ、疲労感やイライラに襲われる。そこから逃れるために、新たな1本に火をつけてしまうのだ。
 しかも喫煙は、自分と周囲の健康も危険にさらす。因果関係が証明されているだけでも、脳卒中、口腔・咽頭がん、喉頭がん、食道がん、喘息、肺がん、COPD(肺気腫、慢性気管支炎)、胃潰瘍、膵臓がん、膀胱がん、全身病では高血圧に動脈硬化と数え上げれば切りがない。北欧の研究によれば、1日20本以上の喫煙者は非喫煙者より平均寿命が10年も短いそうだ。日本人男性なら70歳を目の前に人生終了。受動喫煙の危険性については言うまでもない。
 とはいえ甚大な健康被害を知りつつ、タバコに手が伸びてしまうのが依存症患者。一般に体内に蓄積されたニコチンは、48~72時間で身体から完全に排泄される。禁煙が三日坊主になるのは、ニコチン枯渇状態に耐えられないから。意思だけでは太刀打ちできない。禁煙補助剤や第三者の手を借りたほうが確実だ。
 禁煙補助剤はニコチンそのもの(ガムやパッチ)や、ニコチンと同じような働きをするバレニクリン(飲み薬・処方薬)があり、禁断症状を和らげながら、数週間をかけて徐々にニコチン依存状態からの脱却を図る。だましだまし、ニコチンと縁を切ろう。市販のガムやパッチもあるが、幸い、ニコチン依存症の治療は保険がきく。ここは禁煙外来を利用してほしい。薬の処方や副作用対策もだが、禁煙のつらさを理解して、弱音を吐かせてくれる場所があるという安堵感は計り知れない。


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2010年12月18日 Posted bytonton at 13:11 │Comments(0)●データ・知識1

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