世界で推定毎年20万人の労働者が職場での受動喫煙により命を落としている。受動喫煙に安全なレベルはない。全面禁煙の実施が受動喫煙の被害から人々を守る唯一の効果的な方法だ。(by WHO)

日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。

                
 動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)


   

◎中年期の喫煙、認知症のリスク増大

中年期の喫煙、認知症のリスク増大
【SankeiBiz】
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/101110/ecb1011101555002-n1.htm
 喫煙者のうち50、60代で本数が多かった人は、非喫煙者と比較して、アルツハイマー病や認知症にかかる可能性が高いとする報告が、10月25日付の米内科専門誌「アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン」(電子版)に掲載された。
 調査を行ったのは米国とフィンランドの研究チーム。1978年から85年にかけて米非営利医療団体、カイザーパーマネントが実施した喫煙に関する調査に協力した2万1123人のデータと、94年から2008年に行われた同被験者への認知症に関する診断とを併せて分析した。
 その結果、対象者(平均81歳)の25%(5367人)が認知症と診断され、1日に2箱以上吸う人は非喫煙者に比べて認知症になるリスクが2倍以上だった。
 米疾病対策センター(CDC)によると、米国では18歳以上の約4600万人に喫煙習慣がある。今回の調査で中年期の喫煙が、認知症発症に影響を及ぼすことが初めて明らかになった。
 研究にかかわったカイザーパーマネント研究員のレイチェル・ウイットマー氏は「ヘビースモーカーは、後に認知症のリスクが高まることが判明した。喫煙は体全体だけでなく脳にも悪影響を及ぼす」と述べた。
 また、喫煙が体内の炎症や血栓の原因になり、認知症の危険因子となる卒中、高血圧、脳血管障害を起こす可能性が高いことを示した。
 認知症と診断された5367人の内訳は、1日の2箱以上の喫煙者が63人、1箱から2箱が283人、半箱から1箱が435人だった。
 後に認知症を発症するリスクを非喫煙者と比較した場合、1日の喫煙量が1箱から2箱の人は44%、半箱から1箱の人は37%高いという結果だ。さらに最も喫煙量が多いグループは喫煙習慣のないグループと比較して、アルツハイマー病を発症するリスクが157%、血管性認知症のリスクが172%高いという結果になった。
 調査開始時にすでに禁煙していた人や、1日に半箱以下の人のリスクは非喫煙者と変わらなかった。
 米国では喫煙による疾病が死因の約5分の1を占め、がん以外に心臓発作、卒中、慢性気管支炎、胃潰瘍の原因である。
 米アルツハイマー協会のウィリアム・ティエス氏は今回の調査結果について「今まで懸念されてきたことが検証された。禁煙を考えている人の動機付けになる」と述べた。
 米たばこ最大手アルトリアは「喫煙に中毒性があり、重篤な疾病の原因となる」という医学的および科学的コンセンサスを認めている。(ブルームバーグ Nicole Ostrow)


タグ :認知症

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2010年11月12日 Posted bytonton at 21:06 │Comments(0)●データ・知識1

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