日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。
動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)
受動喫煙はなぜ悪いの?
質問なるほドリ:受動喫煙はなぜ悪いの?=回答・永山悦子
【毎日新聞社】
http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20100311ddm003070139000c.html
<NEWS NAVIGATOR>
◆受動喫煙はなぜ悪いの?
◇肺がんや白血病の要因に 全面禁煙で入院患者減少も
なるほドリ 厚生労働省が公共的な場所での原則全面禁煙を求める通知を出したね。確かにたばこの煙は不快だよね。
記者 他人が吸うたばこの煙にさらされることは「受動喫煙」と呼ばれます。厚労省の検討会が昨年3月にまとめた報告書で、「受動喫煙が死亡や病気を起こすことは科学的に明らか」と明記されました。たばこの煙は不快なだけではなく、命や健康にかかわる危険なものです。
Q どんな病気になるの?
A 大人は肺がん、副鼻腔(びくう)がん、乳がんなどのがん、ぜんそくなど呼吸器の病気、心筋梗塞(こうそく)、脳卒中など心血管
の病気との関係があるそうです。子どもは乳幼児突然死症候群(SIDS)、低出生体重、中耳の病気、白血病などの原因になるといわれています。
Q それは怖いね。どれくらい煙を吸うとよくないのかな。
A 世界保健機関(WHO)は「たばこの煙ゼロ」を提唱しています。たばこの煙には、分かっているだけで約4700種の化学物質が
含まれ、そのうち69種が発がん性です。煙が少なくても、健康被害の危険性をゼロにはできません。空気清浄機は効果がなく、分煙しても煙が周囲へ漏れるケースが多いようです。
Q 全面禁煙にしたら、病気は本当に減るの?
A 06年から禁煙法が施行された英スコットランドで、9病院を対象に入院患者数を調べたところ、施行後は患者数が17%も減った
そうです。また、米モンタナ州の市では、禁煙条例が施行された半年間に、心筋梗塞の入院が施行前より4割減ったというデータがあります。日本の研究では、喫煙者の夫を持つたばこを吸わない女性が肺がんを発症する危険性が、たばこを吸わない夫を持つ女性の1・5倍に上ることが明らかになっています。
Q 日本も、すぐ全面禁煙にしたほうがいいね。
A たばこ規制枠組み条約(05年発効)の指針は、締約国に「屋内施設の100%禁煙を実現する罰則つき法的規制をとること」を求
めています。日本も条約を批准していますが、健康増進法は受動喫煙防止の努力を求めるだけで、厚労省の通知にも罰則はありません。ただし、「原則全面禁煙」との言葉が使われた意味は大きいでしょう。全面禁煙にすれば、喫煙者の禁煙や節煙のきっかけになる可能性も高くなるからです。厚労省は、職場の喫煙対策も検討中で、今後、対策が広がることが期待されます。(科学環境部)
==============
◇あなたの質問をお寄せください
〒100-8051(住所不要)毎日新聞「質問なるほドリ」係
(naruhodori@mainichi.co.jp)
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http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20100311ddm003070139000c.html
<NEWS NAVIGATOR>
◆受動喫煙はなぜ悪いの?
◇肺がんや白血病の要因に 全面禁煙で入院患者減少も
なるほドリ 厚生労働省が公共的な場所での原則全面禁煙を求める通知を出したね。確かにたばこの煙は不快だよね。
記者 他人が吸うたばこの煙にさらされることは「受動喫煙」と呼ばれます。厚労省の検討会が昨年3月にまとめた報告書で、「受動喫煙が死亡や病気を起こすことは科学的に明らか」と明記されました。たばこの煙は不快なだけではなく、命や健康にかかわる危険なものです。
Q どんな病気になるの?
A 大人は肺がん、副鼻腔(びくう)がん、乳がんなどのがん、ぜんそくなど呼吸器の病気、心筋梗塞(こうそく)、脳卒中など心血管
の病気との関係があるそうです。子どもは乳幼児突然死症候群(SIDS)、低出生体重、中耳の病気、白血病などの原因になるといわれています。
Q それは怖いね。どれくらい煙を吸うとよくないのかな。
A 世界保健機関(WHO)は「たばこの煙ゼロ」を提唱しています。たばこの煙には、分かっているだけで約4700種の化学物質が
含まれ、そのうち69種が発がん性です。煙が少なくても、健康被害の危険性をゼロにはできません。空気清浄機は効果がなく、分煙しても煙が周囲へ漏れるケースが多いようです。
Q 全面禁煙にしたら、病気は本当に減るの?
A 06年から禁煙法が施行された英スコットランドで、9病院を対象に入院患者数を調べたところ、施行後は患者数が17%も減った
そうです。また、米モンタナ州の市では、禁煙条例が施行された半年間に、心筋梗塞の入院が施行前より4割減ったというデータがあります。日本の研究では、喫煙者の夫を持つたばこを吸わない女性が肺がんを発症する危険性が、たばこを吸わない夫を持つ女性の1・5倍に上ることが明らかになっています。
Q 日本も、すぐ全面禁煙にしたほうがいいね。
A たばこ規制枠組み条約(05年発効)の指針は、締約国に「屋内施設の100%禁煙を実現する罰則つき法的規制をとること」を求
めています。日本も条約を批准していますが、健康増進法は受動喫煙防止の努力を求めるだけで、厚労省の通知にも罰則はありません。ただし、「原則全面禁煙」との言葉が使われた意味は大きいでしょう。全面禁煙にすれば、喫煙者の禁煙や節煙のきっかけになる可能性も高くなるからです。厚労省は、職場の喫煙対策も検討中で、今後、対策が広がることが期待されます。(科学環境部)
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◇あなたの質問をお寄せください
〒100-8051(住所不要)毎日新聞「質問なるほドリ」係
(naruhodori@mainichi.co.jp)
●タバコは男性の認知力低下と関連、英研究
●カラオケ屋にこびり付いている煙草の臭いは体に悪いですか?
●喫煙が原因の結核による死亡 4,000万人増加の可能性
●喫煙の心臓病リスク、男性より女性で25%高い―米研究
●意外なうつの原因-喫煙
●喫煙による心臓病リスクは男性より女性で高い―米研究
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2010年03月14日 Posted bytonton at 21:29 │Comments(0) │●データ・知識1
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