日本も加盟しているWHOの「タバコ規制枠組み条約」では、「2010年2月までにすべての公共の建物内の完全禁煙」をガイドライン(指針)としています。子ども、家族、自分、大切な人がタバコの被害を受けない社会作りが必要だと思います。
動画CMコンテスト受賞作品(NPO法人日本禁煙学会)
◎たばこの煙の残留物による“三次喫煙”が新たな問題に
換気でもダメ 三次喫煙の恐怖
【産経新聞社】
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/100218/mcb1002180510012-n1.htm
家具や洋服などに付着したたばこの煙の残存物による害、いわゆる「三次喫煙(サードハンドスモーク)」のリスクが指摘されている。たばこの煙の残存物質が室内の化学物質と反応して発がん性物質を形成することが、このほど研究により明らかとなった。
この研究は米カリフォルニア州のローレンス・バークリー国立研究所の研究グループが行ったもので、先週の米国科学アカデミー報に掲載された。研究グループが紙のシートをたばこの煙にさらし室内に3時間放置したところ、シート上に放置前の10倍を超える発がん性物質が検知された。ガスオーブンなどから排出された空気中の亜硝酸と化学反応を起こしたという。
研究グループの一人で、ローレンス・バークリー研究所のララ・ガンデル研究員は「今回の研究により、今まで指摘されてこなかった三次喫煙のリスクを認識する必要が出てきた」と述べている。がんによる死亡の20%は喫煙が原因とされる。二次喫煙のリスクは既に周知されているが、三次喫煙が身体に及ぼす影響についてはさらに研究が必要だという。「三次喫煙」という表現は、2009年に小児科医専門誌「ピディアトリックス」に掲載された研究報告で初めて用いられた。
今回の研究では、室内に漂うたばこの煙が物の表面に残留すると、空気汚染物質の亜硝酸と結合し、たばこ由来の強力な発がん性物質ニトロソアミン(TSNAS)を形成することが示された。亜硝酸は、ガスオーブンやバーナーを正しく換気を行わずに使用した場合に形成されるほか、車の排気ガスなどにも含まれる。
研究グループはまた、特に幼児や子供が、ほこりを吸い込んだり触ったりすることによって発がん性物質を吸収してしまう可能性が非常に高いと警告している。換気扇を使用したり、窓を開けて換気を行ってもリスクは排除できないという。「たばこの煙から排出されるニコチンや他の有害物質のほとんどは空気中ではなく物の表面に吸収されてしまうため」とガンデル氏は説明する。その上で、「室内や公共の場は100%禁煙にするべきだ。ニコチンに汚染された家具、カーペット、カーテンは取り換えること」と指摘する。
研究員らは、形成されたニトロソアミンがどのくらいの時間で消滅するか追加研究を行っている。また、ニトロソアミン汚染の測定方法も模索しているという。(ブルームバーグ Nicole Ostrow)
たばこの煙の残留物による“三次喫煙”が新たな問題に
http://health.nikkei.co.jp/hsn/news.cfm?i=20100218hj000hj
室内表面に残るたばこの煙の残留物、いわゆる“三次喫煙(hird-handsmoke)”が空気中の物質と反応することにより、新たな発癌(がん)物質が形成される可能性のあることが示された。ただし、この三次喫煙による健康リスクの有無はまだ不明だという。
研究共著者の一人である米バークレー国立研究所(カリフォルニア州)のHugo Destaillats氏は「ここで問題にしているのは、たばこから元来発生する物質ではなく、喫煙後に室内に残った残留物と室内の化学物質が混じり合ってできる物資。喫煙後の部屋や車の中で容易に感じることのできる臭いの元が残留煙で、これがたばこ以外の物質と反応して新たな汚染物質となることが判明した」と述べている。この知見は米国科学アカデミー発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」オンライン版に2月8日掲載された。
米国癌協会(ACS)によると、三次喫煙は比較的新しい研究分野であり、その曝露と癌リスクにどのような関連があるのかは不明だが、二次喫煙(受動喫煙)に比べればリスクは小さいと考えられるという。しかしDestaillats氏らは、非喫煙者(特に乳幼児)が汚染された壁面やほこりに接触して、たばこの残留物を吸入すれば、健康にリスクが生じる可能性もあると指摘している。
今回の研究では、たばこ由来の残留ニコチンと室内に一般的にみられる亜硝酸(HONO)が接触するとどうなるかを試験するとともに、ヘビースモーカーが日常使用している軽トラックのステンレス製のグローブボックスの表面を調べた。3日間で、トラック内では34本のたばこが吸われた。
その結果、ニコチンとHONOが相互に作用し、発癌物質として知られるニトロサミン(nitrosamine)が生成することが判明。また、研究を実施した環境下では、生成したニトロサミンの半分以上が、たばこの煙が完全に消散してから2時間以上残ることもわかった。ただし、ニトロサミンが健康にもたらす影響は今回の研究では明らかにされていない。
ACSのThomas J. Glynn氏は「三次喫煙の危険性について調べることは、たばこの影響を研究する上で理論的な次のステップである」と述べるとともに、煙の残留物と室内の化学物質から発癌物質が作られるとの考えは生物学的に妥当なものだと指摘。「ACSとしては、最終的な健康への害の可能性を調べる研究はどのようなものでも称賛する」と述べている。
【産経新聞社】
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/100218/mcb1002180510012-n1.htm
家具や洋服などに付着したたばこの煙の残存物による害、いわゆる「三次喫煙(サードハンドスモーク)」のリスクが指摘されている。たばこの煙の残存物質が室内の化学物質と反応して発がん性物質を形成することが、このほど研究により明らかとなった。
この研究は米カリフォルニア州のローレンス・バークリー国立研究所の研究グループが行ったもので、先週の米国科学アカデミー報に掲載された。研究グループが紙のシートをたばこの煙にさらし室内に3時間放置したところ、シート上に放置前の10倍を超える発がん性物質が検知された。ガスオーブンなどから排出された空気中の亜硝酸と化学反応を起こしたという。
研究グループの一人で、ローレンス・バークリー研究所のララ・ガンデル研究員は「今回の研究により、今まで指摘されてこなかった三次喫煙のリスクを認識する必要が出てきた」と述べている。がんによる死亡の20%は喫煙が原因とされる。二次喫煙のリスクは既に周知されているが、三次喫煙が身体に及ぼす影響についてはさらに研究が必要だという。「三次喫煙」という表現は、2009年に小児科医専門誌「ピディアトリックス」に掲載された研究報告で初めて用いられた。
今回の研究では、室内に漂うたばこの煙が物の表面に残留すると、空気汚染物質の亜硝酸と結合し、たばこ由来の強力な発がん性物質ニトロソアミン(TSNAS)を形成することが示された。亜硝酸は、ガスオーブンやバーナーを正しく換気を行わずに使用した場合に形成されるほか、車の排気ガスなどにも含まれる。
研究グループはまた、特に幼児や子供が、ほこりを吸い込んだり触ったりすることによって発がん性物質を吸収してしまう可能性が非常に高いと警告している。換気扇を使用したり、窓を開けて換気を行ってもリスクは排除できないという。「たばこの煙から排出されるニコチンや他の有害物質のほとんどは空気中ではなく物の表面に吸収されてしまうため」とガンデル氏は説明する。その上で、「室内や公共の場は100%禁煙にするべきだ。ニコチンに汚染された家具、カーペット、カーテンは取り換えること」と指摘する。
研究員らは、形成されたニトロソアミンがどのくらいの時間で消滅するか追加研究を行っている。また、ニトロソアミン汚染の測定方法も模索しているという。(ブルームバーグ Nicole Ostrow)
たばこの煙の残留物による“三次喫煙”が新たな問題に
http://health.nikkei.co.jp/hsn/news.cfm?i=20100218hj000hj
室内表面に残るたばこの煙の残留物、いわゆる“三次喫煙(hird-handsmoke)”が空気中の物質と反応することにより、新たな発癌(がん)物質が形成される可能性のあることが示された。ただし、この三次喫煙による健康リスクの有無はまだ不明だという。
研究共著者の一人である米バークレー国立研究所(カリフォルニア州)のHugo Destaillats氏は「ここで問題にしているのは、たばこから元来発生する物質ではなく、喫煙後に室内に残った残留物と室内の化学物質が混じり合ってできる物資。喫煙後の部屋や車の中で容易に感じることのできる臭いの元が残留煙で、これがたばこ以外の物質と反応して新たな汚染物質となることが判明した」と述べている。この知見は米国科学アカデミー発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」オンライン版に2月8日掲載された。
米国癌協会(ACS)によると、三次喫煙は比較的新しい研究分野であり、その曝露と癌リスクにどのような関連があるのかは不明だが、二次喫煙(受動喫煙)に比べればリスクは小さいと考えられるという。しかしDestaillats氏らは、非喫煙者(特に乳幼児)が汚染された壁面やほこりに接触して、たばこの残留物を吸入すれば、健康にリスクが生じる可能性もあると指摘している。
今回の研究では、たばこ由来の残留ニコチンと室内に一般的にみられる亜硝酸(HONO)が接触するとどうなるかを試験するとともに、ヘビースモーカーが日常使用している軽トラックのステンレス製のグローブボックスの表面を調べた。3日間で、トラック内では34本のたばこが吸われた。
その結果、ニコチンとHONOが相互に作用し、発癌物質として知られるニトロサミン(nitrosamine)が生成することが判明。また、研究を実施した環境下では、生成したニトロサミンの半分以上が、たばこの煙が完全に消散してから2時間以上残ることもわかった。ただし、ニトロサミンが健康にもたらす影響は今回の研究では明らかにされていない。
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タグ :三次喫煙
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2010年02月19日 Posted bytonton at 20:15 │Comments(0) │●データ・知識1
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